スリー・フロム・ヘル
スリー・フロム・ヘル プロット
ヘビーメタル界の重鎮ロブ・ゾンビが殺人鬼一家の凶行と逃避行を描いたスプラッターホラー「マーダー・ライド・ショー」シリーズの第3作。殺戮大好き一家のキャプテン・スポールディング、オーティス、ベイビーは、警官隊による銃撃から生き延び投獄される。死刑を免れたオーティスとベイビーは、オーティスの腹違いの兄弟フォクシーの協力で脱獄に成功し、メキシコを目指す。「シッチェス映画祭ファンタスティック・セレクション2020」（20年10月30日～11月12日、東京・ヒューマントラストシネマ渋谷ほか）上映作品。
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スリー・フロム・ヘルコメント(2)
2019年9月16日から3日間ほど全米900の映画館で上映され、その後ソフトやVODに移行した本作。ロブ・ゾンビ監督が Rue Morgue のインタビューに答えていた。
Q) この映画を皆さんにどのように受け止めてほしいですか？
A) 実際に映画を初めて大画面で見たばかりです。 劇場で映画(3 from Hell)を見たとき、『映画館では観客が、このように見ているのか』と観客との体験が違うことを知ったのと、お客さんと一緒になって、これらのキャラクターを見ることができて嬉しく思います。 CORPSES(マーダー・ライド・ショー)とREJECTS(デビルズ・リジェクト マーダー・ライド・ショー2)の両方が劇場で上演される予定です。多くの方々は映画館よりもDVDソフトで見たことがあると思いますが、それでも、特に9月18日に二本立て映画を見る予定のある方にとっては、本当に大きなものを体験してもらいたいです。その期待が大きいとき、あなたはもっともっと映画の世界に引き込まれていきます....
(Rue Morgue: ホラー・フィクションの報道を専門とする北米、英国、ヨーロッパを中心に発行しているマガジン)
"Evil never dies. It merely waits. And it grows stronger in the dark."
- Ghost Road Blues より
2003年、’70年代を代表するホラー映画「悪魔のいけにえ」をインスパイア
2005年、多くのカルト・フォロアーを獲得。 司法に捕まろうが、仲間を売
らなかったレジェンド出演？ 誰ってか？
そして2019年...？ ついに
映画「デビルズ・リジェクト マーダー・ライド・ショー2」以来14年の年月を経て、ロブ・ゾンビ映画ファン、お待ちかねの映画「スリー・フロム・ヘル」が劇場公開を迎える運びに ところ変わってアメリカではamazon.com で、すでにVOD配信され、12,000件に迫るレビューが寄せられている。その数から察するといかに多くの人が興味を持ち、また、その関心の高さがうかがえる。 そして日本でもホットなコアなファンが..
前作「デビルズ・リジェクト マーダー・ライド・ショー2」の続編と例えるなら....
水平線をつんざきながら、 "Over Me" のノリノリの曲をかけながら爆死する "Vanishing Point" のコワルスキー、 永遠のはずの最強のならず者 "Butch Cassidy and The Sundance Kid"、 実在の人物で伊達男とモダン・カンカン娘？ が乗るフォードV8が彼らの壮絶な死を見つめていた "Bonnie and Clyde" ... etc. それらをオマージュして振り返るようなラストを迎えた前作「The Devil's Rejects」。 確か3人は警官隊の雨あられの弾丸で壮絶な死を遂げたはずなのに、それを今回の映画で無理やり復活させるとは... 無理があり過ぎと違いますか？
同じようなキャラが同じように"Fu*k" "Sh*t" のセリフを繰り返し、敵役のハーパーも同じようなキャラなんて、話は奇想天外でいくら面白くても映画に出ているキャラがみんな同じことを単調過ぎるほどに単調に繰り返し、何回も繰り返されれば食傷気味にもなるってもの。しかも映画も中盤になるとハーパーの一家惨殺シーンでは、同じ場面を巻き戻して、また別の角度から再現するというシーケンスを一度だけでなく、何度も繰り返されるとこれは何？... なんかの冗談かとさえ思ってしまう。最初、事故映画かと... とにかく一言で言える... まどろっこしい映画だと なんか大切な事がかけている？
そんな負の連鎖は何故に... ？
映画の製作費が4割に減らされたなんてサラサラ関係がない！
何ともゲス過ぎて笑えない、しかも格言を思わせるギャグやイタイジョークを乱発し、善良な人が命乞いをする深刻なシチュエーションなんてお構い無しに悪態を無神経に吐き捨てる。異次元からか、それとも謎の惑星から来た汚物エイリアンかと思わせる怪優であり、役者魂の塊のダンゴのような奇跡の人... 彼は、スティーブン・キングの「IT」に出てくるペニーワイズなんてピエロをオコチャマ扱いし、鼻で蹴散らすような演技のできる人... 無冠のピエロ役者にして、ロブ・ゾンビ映画には欠かせないキャプテン・スポールディングこと、シド・ヘイグ、その人。 彼の不在が、そもそもこの映画の根本をなし崩しにダメにし、薄められた人でなし感、普通に何処にでもあるシラケたギャグ感になってしまい、しまりのない映画になり下がっていて、コメディ・ホラーの体を成していない。 その挙句の果てに見るのを諦めさせている。 映画にご出演の他の奴らじゃ役にも立たない... 役者だけに
(シドさんは前半の数分間ご出演です。 失礼)
監督はこんなことを語っていた。「私がこれまでに作ったすべての映画の後で、別の続編を作ることは決して考えていませんでした。『マーダー・ライド・ショー（Houseof1000 Corpses）』の後、またはそれらのいずれかの後も、私は続編を計画しませんでした。」... とロブ・ゾンビ監督は映画作りの彼なりのポリシーについて説明していたが、でも、しかし...
One of the things that inspired him to make the third film was that
everybody he needed for the movie was still around. "Everybody
looked basically the same," he explains. "You know, and it felt like,
oh, this will work. It won't seem awkward!"
"I felt like 'how much time can I wait? I don't wanna wait 20 years...
25 years', you know? So I just I don't know what really inspired me
to really just do it at that moment. I just kind of had another urge,
yet I couldn't get rid of it."
エンターティナーらしいロブ・ゾンビ流言い訳がましさが、にじみ出ているコメント... あまり聞きたくもないけど、それによって、フランチャイズの3番目の映画「スリー・フロム・ヘル」が表舞台に立つこととなる一連の経緯となっている。 (ヘビーな音楽系雑誌 "Metal Hammer" のインタビュー記事の抜粋より)
動画サイトでのロブ・ゾンビ監督が2時間に及ぶラジオ向け公開？インタビューに答えていた姿を見て、案外この人は映画について真摯に臨んでいると思えたし、人は、外見では判断できないと改めて感じた。トチ狂った人が、多くの人の手で作られる映画の指揮をとれるはずもある訳ないか。
彼の音楽スタイル、映画スタイル、それと映画を宣伝するスタイルがあたかも共鳴しているように表現や表立った誇張、自己顕示欲が何重にもオーバー・ラップをすることで大袈裟という言葉が似合うようになる。 彼には多くのナードなファンがいるのでこれぐらいで... 失礼
余談：登場人物のサイコパスファミリーが全員歯が白いって？ ベイビーなんて獄中の暗闇の中でも歯のエナメル質が白く浮き上がっていた。気にかかったもので... そんな粗い映画作りです。オッとそれとシェリ・ムーン・ゾンビの現在の姿では、映画「デビルズ・リジェクト・・・」の続きのような設定には耐えられない"若さ" ・ "ピチピチ感" といったものすべてが抜けてお年を感じさせている。悪しからず... 女の子の年齢を取り上げて
ただし、この映画は、レクイエム的なところもあるので☆5にするしかありません。 そんなの訳が分からないってか？
かしこ
・ただし、あのジイちゃんの眼力には痺れました。彼は最期を飾りましたね。追悼。
・この映画でモヤモヤする人には「悪魔のいけにえ2 主演:デニス・ホッパー」をお勧めします！
・あと女性が数人、観に来ていたのには驚きました。