送油管に穴を開けて盗んだ石油を転売する特殊犯罪「盗油」で人生逆転を夢見る6人の姿を描いた韓国製クライムアクション。盗油業界最高の穿孔(せんこう)技術者として知られるピンドリは、大企業の後継者ゴヌが立案した、数千億ウォンの石油を盗む計画に誘われ、参加することに。ピンドリとゴヌのほか、プロ溶接工のチョプセ、地中を透視できるかのように把握しているナ課長、怪力の掘削人ビッグショベル、彼らを監視するカウンターと、人生の大逆転を夢見るメンバーが作戦に加わり、それぞれ異なる目的をもつ彼らは、互いに騙し騙されながら計画を進めていくが、やがて事態は予想外の方向にこじれ始めていく。ピンドリ役を「君に泳げ!」以来8年ぶりの映画出演となるソ・イングクが演じる。監督は「マルチュク青春通り」「江南ブルース」のユ・ハ。
パイプラインコメント(1)
いきなりベンチャーズの♪パイプラインってそんなオールディーズを聞いた瞬間、今の人類ではだれも知らない曲(失礼しました。)を使うなんて、オォッ!と韓国のコメディにドップリと浸かるのかと身構えていると確かに前半ではそうだったものが、途中からラストにかけてはシリアス全開となり、たぶんジャンル分けの難しい映画になっている。
それにしても韓国映画の笑いに何時もついていけないけど、今回は理解を超えているというか、都市伝説のように「野壺に落ちた」なんてのをよく聞いた昭和の時代のギャグならまだしも、こうも世の中、右を見ても左を見ても除菌・除菌というのに... 汚くて失礼しました。でも本作ではタンク・ローリーが登場した時点で先読みが出来ちゃったけど?
先日、鑑賞した似たようなトンネル堀のアドベンチャー映画『コレクターズ ソウルに眠る宝刀を盗み出せ』と比べると出演している本作の俳優を誰も知らない為にそれが原因でキャラの特徴が平凡に映り『コレクターズ・・・ 』に出てきたようなチョ・ウジン演じる"インディ・ジョーンズもどき"なんてキャラが立った人が誰もいないというか、非力すぎている本作は、後半にコメディの部分無くしてシリアスに持っていくシナリオの方が正解なのかも知れない。
色々とソゴもある映画として、主人公の天才的穿孔(せんこう)技術者ピンドリお手製のドリルが見ていると回転に僅かなずれがあり、その回転部分が微妙にうねっているのが体たらくなところも散見する。だから話の中で穴を貫通させずに1㎜だけ残すなんて事はできないし、サブプロット自体が白けたようになってしまっている。 ただそんな重箱の隅をつつくようなことをしなければ、ラストにかけての変態的容姿の冷徹漢で卑劣漢のゴヌ役のイ・スヒョクが良い塩梅のビランを楽しめるかもしれない。この方のお言葉として...
Drill-bit.
Money is made with people's blood and tears.
Go apologize in hell. 自己中の殺し文句なんてね?
ラストのアクションシーケンスは大団円とはいかないけれど... それなりに?
余談として、♪パイプラインと言えば、寺内タケシさんと加山雄三さんの名前が挙がり両御大はともにベンチャーズとの共演を果たしている。でもねえパイプラインだから♪パイプラインをフィルム・スコアに使うのはいいけどアクションでも使うって...
オーシャンビューが似合う曲なのに... どうよ⁉