白蛇伝

6.7/10
合計12件のレビュー
ジャンル   プロット
ランタイム   78分
言語   日本語
地区   日本
俳優   森繁久彌   宮城まり子  
書かれた   薮下泰司
劇場で   10月22日 1958
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白蛇伝 プロット

東映動画スタジオが製作した、天然色・長篇漫画映画。白蛇の化身と、その恋人許仙の愛を綴る中国の民話「白蛇伝」を骨子としたもので、構成・美術は岡部一彦・橋本潔、脚本・演出は薮下泰司、撮影・塚原孝吉である。森繁久彌と宮城まり子が声の出演をする。

白蛇伝 俳優

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白蛇伝コメント(3)

Ksnsmohxpig
Ksnsmohxpig
NHKドラマ「なつぞら」で東映動画が作ったのが「白蛇伝」という事で見てみる。超大昔に見た記憶があったが内容は全く忘れていたが、人間と妖怪の恋物語であったわけだ。当時にしてはフルアニメーションで頑張っていたが、社長が声優代をケチったらしく森繁久弥と宮城まり子の二人というのはあんまりだ。ストーリーの練り方ももう一つで、後に手塚治虫と北杜夫の手助けが必要となったのは必然だったのだろう。その頃の高畑勲や宮崎勲は悔しかったんじゃないかな、その恨みで後の手塚アニメを腐し続けたのじゃないのかな。
pifiur
pifiur
ネタバレ! クリックして本文を読む
Amazonプライム・ビデオで鑑賞。

中国の古典を題材とした日本アニメーション黎明期の傑作…堪能致しました(笑) タッチが素朴で艶かしい…。うっとりしました。シンプル・イズ・ベストと言うか、無駄が一切無い洗練された作品だなぁ、と思いました。

愛することの尊さ、素晴らしさが描かれておりました。良質な物語でした。相手を想うことが力になって、どんな困難が振り掛かって来ても乗り越えられる…。誰が何と言おうと、その愛を指針にして、どこまでも突き進め…!
dovglf
dovglf
本編の感動はもちろん、初めて見た予告に感動して身震いがしてきた。
日本でも、日本独自のアニメを創ろうというその気概。その第一作に、なんで日本民話でなく中国の民話なんだというつっこみはとにかく、文化を創ろうというその思いに打たれた。(*1)

そして、そんな熱い思いに応えた本作。
ワヤンクリを思わせる影絵のような導入から、アニメーションに入る演出が際立つ。
今の目で見ると、冗長で長いと思える部分もあるが、幼児にも受けるように(動物のドタバタ)、大人の鑑賞にも耐えるように(ロマンス)、と様々な気配りが、かえって何が何でもこのプロジェクトを成功させるんだという意気込みを感じて胸が熱くなる。

そして作画。
作画用に作られたのであろう登場人物のフィギュア(予告の社長の机の上に飾られている(≧▽≦))。
かつ、ライブアクションという手法。
水木襄氏(『忍者部隊月光』!)が許仙を、入社したての佐久間良子さんが白娘を、当時子役として定評のある松島さんが小青を演じていらっしゃることは有名。
小青がかわいらしくって元気で、小気味いい活躍するのも、松島さんがモデルかと思えば納得。
しかし、佐久間さん、もとい、白娘のなまめかしいこと。文部省(今の文科省)・東京都教育委員会選定、日本PTA全国協議会特選他なのにいいのか?と思うほど。

役者の動きをCGに取り込んでの加工なんて作業はできない頃。
一枚、一枚丁寧にセル画を起こし、紡いでいく作業。
それでこんな動きの滑らかな作品、発色の良い作品が出来上がるなんて!!!

しかも、薮下氏(脚本・演出≒監督)の話によると、経験あるスタッフはごくわずか、新人を採用し、訓練しながら、作成していったとか。企画も活発ではあるが、初の企画で慎重にならざるを得ない上に、アニメ専門の企画陣もなかった中で、決定的な脚本に至らないうちに、現場作業に入ったとか。
(『東映動画長編アニメ大全集 上巻』(東映動画㈱・徳間書店児童少年編集部:編、㈱徳間書店・昭和58年発行)より)

まさに、社運をかけての作業(こけたらどうなるんだ!)。

それだけでなく、服装・建物・小道具等の考証を、国立博物館中国美術の杉村先生、宇宙や星は東京天文台の地球物理学・畑中武博士にお願いしているという。(上述の本の中の岡部一彦氏(美術)の話より)

背景もうっとりする。

サントラも、胡弓?の異国情緒あふれる調べ、怪獣映画か?と思わされるような迫力ある音等楽しませてくれる。

声優はお二人だけなのに、時にコメディチックな、主筋は情感あふれる語り口。
影絵からの導入も、宮城さんの語りならでは、物語に誘われる。
かなり、森繁氏・宮城さんお二人のアドリブーー時に、脚本に書いてないので、その場での作詞作曲ーーが入っているそうだ(上述の本での宮城さんの話より)。
役者の底力を知る。

アニメ好きなら、アニメの世界に関わりたいと思うなら、必ず触れておかなければいけない逸品。

それだけでなく、
京劇等の演目にもあり、日本で、アジアで、幾つもの映画の題材にもなっているメジャーな物語。
超有名な異類婚姻譚。一種のロミオとジュリエット。蛇・魚の精と人間の関係を、自分とは異質な人・受け入れがたい人との関係に置き換えてみると、なんとも…。その異質さをものともせず心を交わす人々。受け入れられぬ人々との抗争。
シャーマン・スピリット・霊性、自然と人間との関係を語る人もいる。
このアニメの展開だと、少年・少女が、”大人”になるイニシエーションとしても興味深く、いろいろと語りたくなる。自然の精霊に親和性がある幼い心が、相手のための試練を乗り越えて、現実的な関係を築き上げる。幼い心の死と大人としての心への再生。
そんな、幾様にも語れる奥深い物語が、ロマンティックに、時にコミカルに展開する。
奇抜さを求める人には物足りないかもしれないが、
せひ、子どもから大人まで、たくさんの人に見てもらいたい不朽の映画。

(*1):上述の本の中で、
岡部一彦氏(美術)の「…製作費の半分を香港の映画会社が出してくれる必要上…」という話(*2)もあるが、一方で、今田東映動画社長(本出版当時)のインタビューには「…これは創業のときからですが、世界市場に輸出できる日本の映像作品というのは、私はアニメにつきると思っているんです。…」や「東映動画の歴史」の章では「…東映がアニメーションを手がけるにあたってのもくろみは、輸出することが大きなテーマとなっていた…」とある。
海外市場を見据えたうえでの選択だったのかな?。

(*2)Wikiによると、はじめは「香港の映画界から持ち込まれたが、…香港の下請けとしてでなく、独自の本格的なアニメ映画をつくることを考え始めた」とある。
香港の映画会社が出資するというのは岡部氏の聞き違い?