ロッキーを越えて
プロット
アメリカ
01月27日 1979 劇場で
丘を越えて
プロット
日本
05月17日 2008 劇場で
白夜の時を越えて
プロット
フィンランド
07月14日 2001 劇場で
ONODA 一万夜を越えて
プロット
フランス・ドイツ・ベルギー・イタリア・日本合作
10月08日 2021 劇場で
劇場版 Gのレコンギスタ V 死線を越えて
プロット
日本
08月05日 2022 劇場で
夜を越える旅
プロット
日本
10月21日 2022 劇場で
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鳥の道を越えてコメント(3)
とり肉といえば鶏肉が当たり前の時代に生きる自分にとって、少し前の世代が渡り鳥を網を張ってとっていた文化があったことにまず驚いた。食べ物の命と、今よりもっと深く向きあっていたであろう人々の暮らしに思いを馳せることができ、とてもおもしろかった。
いい声で鳴かせるのがむつかしいって言ってましたが、そんな風流な話では無かったのを気づかされた
本作品でも最後の方に出てくる「坂網猟」に関して、「伝統鴨猟と人々の関わり 加賀市片野鴨池の坂網猟」という映画を、自分は観たことがある。
湿地から飛び立つカモを、投げ網で捕らえる猟法だ。
「坂網猟」は現在も行われているため、「野鳥の会」とのせめぎ合いなどの話が中心だった。
しかし、本作品の「カスミ網猟」は、今は研究目的以外は“禁止”されており、遠い過去の話だ。
確かに、やり方次第で大量に捕れてしまうので、鳥獣保護の観点から、禁止は納得できる。
監督は、今では知る人も少なくなった、祖父から聞かされた昔の話に興味をもち、探求の旅を始める。
一つ解決すると、また次に疑問が浮かぶ。
そういう素朴な疑問の連鎖を、一つ一つ解き明かしていくという、問題解決の王道を行くような作品だ。
そのためダレることなく、最後まで楽しんで観ることができた。
Q1 山の向こうの“鳥の道”とは、そして「鳥屋(とや)」とはどこなのか?
Q2 実際の「カスミ網猟」は、どのように行うのか。“木の実”と鳥との、密接な関係性は?
Q3 冬に日本に飛来する渡り鳥(「冬鳥」)は、どうやって来るのか。
Q4 上空の鳥を呼び寄せる「囮(おとり)」と、その鳴き声とはどういうものか。
Q5 他の伝統猟法である「坂網猟」について。
Q6 東濃(岐阜県南東部)の猟師が、他地域に出稼ぎに行った理由は何故か? 実態はどうだったか。
Q7 “禁止”された後も、50年も止まなかった「密猟」の実態はどういうものか。
ダラダラとインタビューが続くのではなく、必要に応じて写真や図が示され、とても分かりやすく作られている。
「カスミ網猟」の現場を見るために、「山階鳥類研究所」に赴いて、時刻や鳥のサイズによって変わる猟法を取材する。
戦後のGHQによる「カスミ網猟」禁止の経緯と、密猟者との戦い。
「四つ足動物」を食べない東濃の文化と、贅沢なタンパク源としての美味しい“焼き鳥”。逆に他地域では、昔は鳥なんて食べなかったそうだ。
特に、3種類の「囮」の鳴き声と、“季節外れ”に鳴かせるための飼育法のテクニックのところは、非常に興味深かった。
各地の文化や歴史についても取材しており、必ずしも“サイエンス映画”とは言えないが、明晰で科学的なアプローチが素晴らしい作品である。
自分でも理解できたくらいだから、科学の予備知識は不要だ。
自分としては、サイエンス関連では、1年半前に観た映画「流 - ながれ」以来、最も面白かった高品質の映画だった。