近未来、廃墟のパリを舞台に少年期の記憶に取り憑かれた男の時間と記憶をめぐる、静止した膨大なモノクロ写真の連続(通常どおり撮影したフィルムをストップモーション処理している)で構成された、“フォトロマン”と称される短編。95年、のテリー・ギリアム監督の「12モンキーズ」は本作を原案にしている。特殊上映の形で何度か上映はされてきたが、正式な劇場公開は今回が初めて。監督・脚本・撮影はヌーヴェル・ヴァーグ期、アラン・レネ、ジャック・ドゥミ、アニエス・ヴァルダら左岸派(ゴダール、トリュフォーらの活動拠点の“カイエ・デュ・シネマ”編集部がセーヌ右岸にあったため、比較してこう呼ばれた)の代表格の映画作家、クリス・マルケル(「ベトナムから遠く離れて」「サン・ソレイユ」ほか)。製作はアナトール・ドーマン。音楽は「脱出者を追え」(54、ジョゼフ・ロージー監督)「プラン9
フロム・アウター・スペース」(59、エド・ウッド監督※ノンクレジット)のトレヴァー・ダンカン。編集は「帰らざる夜明け」「銀行」のジャン・ラヴェル。美術はジャン=ピエール・シュドル。写真はジャン・シアポー。朗読はジャン・ネグロニ。出演はエレーヌ・シャトラン、ダヴォス・ハニッヒほか。
ラ・ジュテコメント(5)
とても実験的だし、こんな表現方法もあるんだなと物珍しい感覚で鑑賞した。でもこれが2時間もあるならば相当きつい。短編ならではの表現方法だろう。
話も結構わかりづらい。タイムスリップする設定がよくわからないまま観ることになってしまった。まー、あまりそこは気にしなくてもいいと言えるのだが。モヤモヤしたことはたしか。
時代を考えれば仕方ないか。映画史の上では意味のある作品かもしれない。
モノクロの静止画とナレーションと周りの音だけという非常に斬新な撮り方でしたが、まるで戦争のノンフィクション作品を観ているような暗くて重くてどこか恐ろしい世界がとても上手く表現されています。
最初のシーンと繋がる最後のシーンもなかなか強烈でした。
あり得ないようで、どこか現実味のある設定も良かったと思います。
とても静かな映画なので、少し退屈と感じるかもしれませんが、30分という短編のため、それなりに観やすいです。
深夜に観賞してたら ちょっと悪夢を経験してるみたいだった…
SF的な小道具を使わず SFの世界観を醸し出してる処は すごい
でも あのアイマスクみたいな装置だけには、視覚的に抵抗が…
面白いけど 疲れてる時に見たら、寝ちゃうかも
ほとんどが静止画、一か所だけ動いているシーンがある。
白黒で三十分足らずのヌーヴェル・ヴァーグ期の作品。
白黒、静止画っていうのも、実験ぽくていい感じ。「博士の異常な愛情」みたい。
セリフがないので、ひたすらナレーション字幕を追うことになるので疲れるけれど心地よい疲れ。
楽しかった。