1960年代の京都を舞台に、日本人と在日朝鮮人の高校生たちの恋と友情を描いた青春群像劇。松山猛の自伝的小説「少年Mのイムジン河」を原作に、「岸和田少年愚連隊」「ゲロッパ!」の井筒和幸が監督・脚本を手がけた。1968年、京都。府立東高校2年生の松山康介は担任教師に命じられ、日頃から生徒同士の争いが絶えない朝鮮高校へサッカーの練習試合を申し込みに行くことに。友人の紀男とともに嫌々ながら朝鮮高校を訪れた康介は、音楽室でフルートを吹いていたキョンジャに一目ぼれする。しかし彼女は、朝鮮高校の番長アンソンの妹だった。キョンジャと親しくなりたい一心で韓国語を必死に勉強し、彼女が演奏していた曲「イムジン河」を覚えるため楽器店でギターを購入する康介だったが……。康介を塩谷瞬、キョンジャを沢尻エリカ、アンソンを高岡蒼佑がそれぞれ演じた。
パッチギ!コメント(20)
最初は笑いも多めかと思ったけど喧嘩、喧嘩。
後半は一気に畳み掛けて来て
ラジオのシーンには涙。
韓国人だの日本人だの関係なく、若者が他校の学生と拳でぶつかり合った過去は事実としてあったし、そういう話を大人たちから沢山聞いた。かつては不良漫画も大いに流行ったくらいだ、日本人も決して穏和なだけの過去を持っているわけではない。
若さゆえのあんなことやこんなこと、国籍やバックグラウンドに関係なく共感できる要素が随所に描かれていて、そこに「在日」というスパイスが加わることによって、青春時代に経験するほろ苦さや切なさなど複雑な感情が際立つ。
今ではあり得ないような事(バスひっくり返しちゃうとか)も、一見大袈裟と感じるかもしれないが、当時の若者にとってはこれくらいは発想の範疇にあって、そのエネルギッシュさに嫉妬さえ覚える。ヤベェよ、と思う反面、いい時代だなとも思う。感情を抑えることばかりが美徳になりつつある時代にこういう映画を観ると、若い頃にそこそこ無茶して発散して人に迷惑かけて、どうにもならないことにやり切れない思いを抱えたりして、こうやって大人になっていくんだなぁとしみじみ。
それにしても役者陣が皆んな本当によく演じたと思う。特に沢尻エリカは本物かと思うほどのハマり役。いやぁビックリ。この映画観て彼女に期待しただけに、その後「別に」発言や薬物事件で取り沙汰される人になってしまったのが本当に残念でならない。
7、8年前に一回みたけど、もう1度観たら、いい作品でした!
過激な暴力シーンや性的なシーンは個人的に好まないので大変不快でしたが、
それを超える感慨深さがあります。
ここが国境だったらという話をしていた川をズブズブ渡ってキョンジャの元に行くシーンには感動しました。
でも現実はそんなに甘くはなく。
朝鮮人になれる?
という台詞にはドキッとさせられました。
やりきれないシーンがいくつもありました。
また観たいと思います。