遊星よりの物体X
プロット
アメリカ
05月15日 1952 劇場で
ブロブ 宇宙からの不明物体
プロット
アメリカ
01月21日 1989 劇場で
星から来た男
プロット
韓国
09月27日 2008 劇場で
サバンナからの風 冒犬ジョック物語
プロット
アメリカ
06月30日 1989 劇場で
虹のかけら
プロット
日本
05月03日 劇場で
あまから物語 おんなの朝
プロット
日本
06月05日 1971 劇場で
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遊星からの物体Xコメント(20)
セリフや音楽は極小に状況だけが展開していく演出に引き込まれる。造形のデザインは素晴らしい。昨今の映画がいかにCGに頼りきって小手先の技術だけを見せるものになっているのがわかる。
ちなみに「プレデター」はオープニングをまんまパクったんだな。オマージュだろうけど(笑)。
芸術家と呼びたいくらいの技を持つ職人が、ワンシーンの為に数ヶ月かけてコツコツ手作りして撮影に挑む。
なので、「このシーンはあの人の仕事」…なんて話題が良く上がったモノです。(ちなみに、本作はロブ・ボッティンの仕事!)
そんなSFX映画の頂点ではないでしょうかね。
個人的な感情交えた満点です!
冒頭のシーンで、なぜヘリコプターで犬を追っているのかが、わかります。
映像はグロテスクですが、展開には引き付けられます。
公開は1982年と35年以上も経つというのに、クリーチャーは当時の観客の度肝を抜いたに違いないと思えるほどのグロテスクさ。しかし、それをこれ見よがしのモンスターホラーにはせず(しかし、見せるべきところでは惜しみなく見せている)、恐怖下に置かれた人間たちの群像・心理劇に仕上げたところこそが、この作品が長く語り継がれている所以であろう。
仲間の一人が未知の物体が擬態したものと分かるなり火炎放射器で焼き払う者。それをした相手を仲間殺しだと責める者。皆が皆を責め合い、疑い合い、罵り合い、果てには主人公の言動にさえ、我々観客も疑いの目を向けて見始める。従来のモンスターホラーのように、一人、また一人と姿を消していく恐怖とは異なった人間模様の描き方は、その後多くのホラー映画に影響を与えたことは間違いない。
「怖いものは見えないからこそ、怖い」というのはホラー映画の鉄則である。人に擬態した未知なる物体の姿が見えないのと同様に、人間の心理も見えるものではない。そう考えると、この物体の正体というのは誰もの腹の底にある黒い本音のメタファーなのかとさえ思えてくる。そのことを見事に描いているが故に、様々な憶測を呼んだラストシーンも鑑賞後の余韻をもたらせるのだろう。冒頭から流れる不気味なテーマ曲も含めて、“疑い”と“本音”という誰もの腹の底に潜む“物体X”の恐怖を楽しむべき一作である。