どん底

6.8/10
合計13件のレビュー
ジャンル   プロット
ランタイム   137分
言語   日本語
地区   日本
劇場で   09月17日 1957
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どん底 プロット

ゴーリキーの同名戯曲を、黒澤明監督と小国英雄が翻案。陽の当たらない、江戸の場末の棟割長屋に暮らす人々の人生模様をユーモラスに描いた辛口辛口群像劇。黒澤としては珍しく短期間・低予算で仕上げた作品といわれる。入念なリハーサルを繰り返し、本番では複数カメラで一気に撮り上げた。物語のほとんどが長屋の中で展開されていながら、極限の臨場感と緊張感を見るものに与える複数カメラ演出が光る。

どん底 俳優

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どん底コメント(7)

plzchd
plzchd
極めて実験的
マルチカムと超長回しで何をやろうとしたのか
逃げ場の無い視界に追い詰められて、異常なハイテンションの中で俳優達が追求したものは、確かに白熱のセッションとなって、終盤での踊りに結実している
しかしそれを持って何を語りたいのか
テーマや意義は何なのか
それは置いてけぼりになってしまっているように感じる
どん底とはこの現代そのものである比喩なのは当然だろうにしても
それでも疑問だ
cxhrwdm
cxhrwdm
マジどん底。観終わったあとそう呟きたくなる。なんとかして得た金はすぐ酒かバクチで溶かす、金がなければ寝るか人にたかる、真面目に働く人をバカにして足を引っ張る。そんな男が数人。昔の(多分美化された)思い出にすがるヒス女。どん底だ。

仏陀はその昔、悩める人々が自発的に悟りに至れるようなアドバイスを人それぞれ違った形で行っていた。しかも彼は一義的な教えを書にまとめることもなく死去したので、彼の教えの解釈は分かれ、宗派は分裂していった。

長屋に表れた一人の老人はさながら仏陀そのものであった。黒澤なりにゴーリキーの戯曲を日本でアレンジした結果なのだろうけど、左卜全演じる彼は見ている僕を励ましてくれているようだった。少し大袈裟かもしれないけど、長屋がこの世界の縮図としたら、彼はそんなどん底の世界で信じたい綺麗事そのものなのだ。

そして彼が去った後の長屋の様は悲惨極まりなく、でもこれでよかったのかもなとも思える。暗い話のはずなのに不思議な諦念というか、そんなものがありました。
adhqowu
adhqowu
総合:50点
ストーリー: 75
キャスト: 75
演出: 75
ビジュアル: 55
音楽: 60

江戸時代の庶民の生活とは現在とはあまりにかけ離れている。ましてその時代の貧困層ともなれば普通の幸せなんてどこを探してもなくて、人々はそれぞれのやり方で浮世を忘れる。売春婦は嘘と夢想の中に自分の幸せを求め、あるものは酒に逃げ、あるものは安っぽい賭博に夢中。これだけ光のさすことのない生活の中でも、人々はかろうじて自分のすがるものを見つけて現実を忘れながら生きていく。それでこの小さな社会に狂気を帯びながらも妙な均衡が出来ている。

しかしきつい作品である。登場人物は個性的だし映画として文学的価値があるとも思うのだが、もう見たいとは思わない。もし自分がこの時代の彼らの立場に生まれ、彼らの人生を自分に置き換えたらと思うと本当に恐ろしい。外国のスラム街を歩いたときに見た、どうにもならない絶望や諦めの中に生活する路上生活者の人々や貧困層の人々を思いだす。自分は安定した社会の上にいてそこから彼らを覗いているだけという、他人事の立場でこの映画を見れない。見ていてかなり辛いだけだった。経済的不況の続く現代日本にもこのような社会が少しずつまた増えているように感じる。
eahtlzd
eahtlzd
・じいさんが来てくれてよかった
・全員が実在の人物にしか思えない
・おかよの人間不信ぶりはなんなの。あぁもったいない!
fwzcwm
fwzcwm
江戸時代の貧乏長屋に暮らす最下層庶民の哀歓を描いた傑作映画。 それぞれの貧困の理由を抱えた住民たちの生活ぶりから「生きる」とは何かという命題を突きつけているかのよう。黒澤映画は俳優もセットも飛び抜けて魅力的だ。左卜全が演じていたわけ有り老人の存在が光った。 映画の最後の方で、長屋の酒に酔った住民たちがそろって奏でる音曲の場面は特に秀逸。今、思うと、黒澤映画はもったいないほどのそうそうたる俳優人をあまた揃えて何と贅沢に作り上げられたものか、と改めて思った。他の黒沢映画同様、一部の音声が聞き取りにくいのが残念でした。
なお、本編はロシア文学好きの黒澤明監督がゴーリキ作品を舞台を江戸時代に移して映画化したもの。「白痴」の場合同様、本場のロシア版よりも原作の本質を表現している、との評価もある。