QUEEN ROCK MONTREAL
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02月22日 劇場で
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02月23日 劇場で
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ヒューマンネイチュアコメント(2)
内容は;
1、猿嫌いの科学者の男は、ホルモン異常のおかげで体が体毛だらけになった作家の女と恋に落ちる(女は脱毛サロンに通っている)。
2、二人が森にデートすると猿人間に遭遇し、科学者はこの猿人間を捕獲して「人間」に変える実験をして富と名声を得ようと企む。
3、その実験に最初は協力していた女だったが、途中から猿人間を森に帰してあげたいと思いはじめる。
題名が示唆するとおり、これは「人間らしさ」とは何なのかをモチーフにした作品。それが何なのかは書きませんが、個人的にはそれを知ってちっとも面白くなかったです。「人間とは?」という命題は、わたくし個人にとっては「どうでもいい」類にはいる問いです。
となると、その描き方に意識が集中するのですが、これがまた退屈。複数の人間ドラマを交錯させ、恋だの憎しみだのをコメディタッチで描き、その行き着いた先にあるのは平凡なメッセージ。
ただし、一つ思ったのは心理学でいう「オペラント条件付け」を駆使して猿人間に餌とムチを与えながら人間に変えていく描写を見ていると、人はあっさり変えられるだろうなということでした。
しかし、本作全体に流れるいたずらなまでに嫌世的な作風は子供じみているとしか思えないほどにまったく色気がない。だから、途中からは笑わそうとしている所でも笑えなかったです。
でも、特典映像にあるミシェル・ゴンドリーの短編映画集はかなりの必見ですよ。
『マルコヴィッチの穴』コンビのスパイク・ジョーンズ&チャーリー・カウフマン製作。設定だけは異常に面白いのだが、人間の本質を突いているようでもあるが、異質な部分だけを追求しているような気がしてならない。
これを欧米の映画館で観ると下卑た笑い声がいっぱい聞こえてきそうな映画だ。『アダプテーション』でもそうであったが、日本人の感覚ではクスクスと堪えた笑しかおこらないであろう。パトリシア・アークエットが頭髪まで剃ってしまうシーンがあるのだが、ほんとに剃っているのかどうか気になってしまうほどリアルだった。
実際にインターネットで調べてみても、hairlyというコンテンツが存在するし、毛深い事が軽蔑されるべきことではないはずだ。したがって、何に対して笑っていいのかも理解しがたいのだが、人を外見で判断してはいけないという教訓を訴える映画でもなさそうだし・・・・やはりわからない。ラストは衝撃的というか、色々良心的に考えさせられた内容をも全て覆す手法!自然を最も愛している人間が、実は、一番俗的で物欲的で憎まれるべき存在であったことに気づく。後味がとても悪くなる作品だ。