男はつらいよ 寅次郎夢枕

7.0/10
合計17件のレビュー
ジャンル   プロット
ランタイム   95分
言語   日本語
地区   日本
書かれた   山田洋次
劇場で   12月29日 1972
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男はつらいよ 寅次郎夢枕 プロット

“男はつらいよ”シリーズ第10作。この作品で始めて寅さんに本格的な恋敵が登場し、奇妙な三角関係を繰り広げ、あげくに寅さんが惚れられてしまう。脚本は「男はつらいよ
柴又慕情」の朝間義隆、監督は脚本も執筆している「故郷」の山田洋次、撮影も同作の高羽哲夫がそれぞれ担当。

男はつらいよ 寅次郎夢枕 俳優

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男はつらいよ 寅次郎夢枕コメント(7)

dkertrz
dkertrz
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「男はつらいよ」シリーズ第10作。

Huluで「HDリマスター版」を鑑賞。

先日亡くなられた八千草薫さんがマドンナを努められておりました。寅さんと幼なじみの美容師という役どころ。今回は珍しく、マドンナの方から寅さんに想いを寄せてくれていましたが…。向こうから言い寄られると、寅さんは身を引いてしまう…。ここの機微が分かるようになったら、私ももっと大人に近付けるのかもしれないなぁ…。

珍しいと言えば、本作では寅さんの恋敵(?)のようなポジションのキャラクターが登場しました。
東大で物理学を教える助教授…つまり、寅さんが大嫌いな所謂“インテリ”というくくりに分類される男(笑)
彼がマドンナに惚れたことを知って初めの内は面白がっていましたが、恋のキューピッド役を買って出ることに…。
寅さんがマドンナにプロポーズ(実際は助教授の想いですが…)する場面が何だかエモーショナルでした。
ppiqcbu
ppiqcbu
ネタバレ! クリックして本文を読む
シリーズ10作目。

OPの寅さんの夢は、やくざに絡まれている酒場の女給(さくら)を“マカオの寅”が助ける。
日活の無国籍アクション風。

冒頭の柴又帰り。
またいつも通り喧嘩になりそうな所を、和やかムードに落ち着く。
お互い褒め合い、穏やか仲睦まじく、寅さんもまたまた真面目になろうとし、とらや一同は見合い相手を探す。
…と、まあ、それがかえって見てるこちらをハラハラさせる。
案の定、見合い相手探しは全滅、険悪ムードになって大喧嘩。
久々に「それを言っちゃあおしまいよ!」の台詞を残し、旅へ。

大抵旅先でマドンナと出会うが、今回出会ったのは、旧家の奥様役で出演のSPゲスト。
往年の大女優・田中絹代。
シリーズには度々超大物がゲスト出演する事があり(これまでにも志村喬、森繁久彌…)、山田洋次の映画少年心を感じる。

再び、柴又にて。
これで何度目やねん!…と思うくらい、寅さんの部屋が他人に貸し出し。
と言っても、マドンナではなく、御前様の甥っ子の東大の助教授。
東大でも十年に一人の秀才らしいが、はっきり言って変人。
無口、コミュニケーション能力ゼロ。とらや一同との夕食時も本を読みながら。挨拶されてもぶっきらぼうに「あ、どうも」…。
寅さんじゃなくとも不愉快になるわな…。
米倉斉加年が笑わせる。

今回のマドンナは、寅さんの幼馴染みの千代。
昔は寅さんに「らっきょ」とからかわれたようだが、見違えるほど美しくなり、近くで美容院を開いている。
演じるは、八千草薫。
この頃も、老境になった今も、可憐な少女のような魅力は変わらず。

二階には、寅さんの天敵、インテリ。
近所には、美人になった幼馴染み。
もし、寅さんが帰って来たら…。
こういう時に帰って来るのが、寅さん。

寅さんが千代にポ~ッとなるのは勿論として、ポ~ッとなった人物がもう一人。
インテリ先生。
面白可笑しくからかっていた寅さんだが、先生の想いが真剣だと知り、仕方ない、ひと肌ぬいでやるか。
千代にそれとなく伝えると、承諾。
が、千代は寅さんからの告白と思っていた。
千代は本気で寅さんに惚れている。
「寅ちゃんのお嫁さんになってもいい」
それを聞いた寅さんは…。

結果的に、先生も失恋し、マドンナも失恋し…。
寅さんがマドンナをフッたという意外な展開!
でも作品的には、OPの夢から話の中身/展開/あるある、旅先から送った年賀状に至るまで、これぞ寅さんの定番中の定番!とでも言うべき一篇。