DCコミックスが生んだ女性ヒーローで、「バットマン vs スーパーマン
ジャスティスの誕生」でスクリーンに初登場した、ガル・ギャドット演じるダイアナ・プリンス/ワンダーウーマンを主役に描くアクション大作。女性だけの島のプリンセスだったダイアナが、いかにして最強の女戦士=ワンダーウーマンとなったのかが描かれる。女しかいない島で、プリンセスとして母親に大切に育てられてきたダイアナ。一族最強の者しか持てないと言われる剣に憧れ、強くなるための修行に励む彼女は、その中で自身の秘められた能力に気付く。そんなある日、島に不時着したパイロットのスティーブとの出会いで、初めて男という存在を目にしたダイアナの運命は一転。世界を救うため、スティーブとともに島を出てロンドンへと旅立つ。スティーブ役は「スター・トレック」シリーズのクリス・パイン。「モンスター」でシャーリーズ・セロンにアカデミー主演女優賞をもたらしたパディ・ジェンキンス監督がメガホンをとった。
ワンダーウーマンコメント(20)
ロンドンに着いたダイアナがアイスクリームを美味しそうに食べる場面や、ブティックでの早着替えシーンなどは、きっと女性の心をくすぐるだろう。本作はジャスティス・リーグの女性ファン獲得に大いに貢献するのではないか。
軽く過去編というか、過去の物語をやってから現代に行くという、今考えれば普通のストーリーになるのかなと思いきや、本当の冒頭のみが現代だ。
その後基本的に生い立ちから大義まで、メインストーリーは過去という新しく古い物語。
第一次世界大戦の最中を下敷きにして本当にあったのではないかという溶け具合、
そしてアマゾンの女ヶ島はやはり強く美しい。
本当に適役だと思うキャスティングと、割と重厚な内容のボリューム。
かなり力が入った。
第一次世界大戦の終盤に移された写真に写る美しき女性。
いきなり、現代パートから始まるのではないところが良い。
ワンダーウーマンが生まれ育った遠い過去の時代もきちんと描かれ(女性だけのアマゾン族の戦士たち)、その環境で育ったダイアナが初めて男性と触れる場面や彼女のときめきなども描かれているところが良い、
パティ・ジェンキンス監督の力量に見事にやられた作品。
勿論、ガル・ガドットの魅力があっての事なのだが・・。
<2017年9月8日 劇場にて鑑賞>
ところが『ワンダーウーマン』絡みのパティ・ジェンキンス監督のインタビューを読むと、ガルはオーディションを受けてもなかなか役に恵まれず女優引退すら考えていたのだとか。
もしDCユニバースにおけるワンダーウーマン役の大抜擢がなかったら、われわれ映画ファンはどれだけ大きい損失を被っていたことか。『バットマンVSスーパーマン』でもガルのワンダーウーマンは輝きまくっていたが、単独主演作である今回の彼女の魅力は本当に抗いようがない。
ただ筋立てやストーリー運びはいささか凡庸に感じるところが多く、ガルを眺める眼福と彼女がまとった媚のないユーモアが作品を支えている正真正銘のスター映画だと思っている。