こわれること いきること
プロット
日本
05月26日 2023 劇場で
ここにいる(2005)
プロット
日本
06月03日 2006 劇場で
愛されるために、ここにいる
プロット
フランス
12月16日 2006 劇場で
何かいいことないか子猫チャン
プロット
イギリス
12月18日 1965 劇場で
何か面白いことないか
プロット
日本
03月03日 1963 劇場で
いつか誰かが殺される
プロット
日本
10月10日 1984 劇場で
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れいこいるかコメント(3)
たまに映画館で見る映画と言えば、洋画でしかも比較的今時の映画館ですが、今回は大阪市西区のシネヌーヴォXと言う、昔ながらの雰囲気を持つ映画館をさらに小さくした感じの映画館で、なんだか懐かしいような新鮮なような雰囲気でした。
今回の作品は今岡信治監督の『れいこいるか』です。
ストーリー的には、神戸の震災で子供を亡くした夫婦が離婚し、その後のそれぞれの23年に渡る人生を描いたもので、別れたのちにも時々二人には接点があります。
上映後監督とプロデューサーの舞台挨拶がありましたが、そこで少ない予算で作り上げた事や、ちょっとした苦労話などを直接聞く事が出来たのは良かったです。
映画の中で所々省略されている部分がありました。
例えばヒロインの伊智子の眼が何故か見えなくなったり、また突然眼が見える様になっていたりする部分です。
舞台挨拶での質問やレビューの中でもこの部分を気にする声がありました。
映画の中では何故失明したのかや、どうして治ったのかと言う説明が一切ありませんでした。
実はこれ以外にも説明されていない部分がいくつか出てきます。
よく考えて見るとこれが監督の意図なのでしょう。
何でもかんでも説明を求める行き過ぎた風潮の現代。
そんなところは自分で勝手に想像しておけば良いのだと思います。
ちなみに私はヒロインの伊智子の眼が治った理由は、壷阪寺で願をかけたからだと思っています。一緒に見ていた嫁さんは「そんなシーン一つもなかったやんか」と言いますが、そこは観る者の自由に委ねられた部分なのでほっておいて欲しいものですね。
それより、伊智子を演じた武田暁さんの演技が良かったです。
彼女だけは23年間全く老けていないのも不思議と言えば不思議ですが、ある意味奔放な女性であり、また女性としての優しさや、子を亡くした母としての苦悩など、様々な顔を見せてくれます。
多分ある部分は素のままで、またある部分は舞台役者としての片鱗が伺える好演でした。
もしまた彼女が映画に出る機会があるなら必ず見てみたいと思います。
いくら金をかけても、見てみたいと思う映画が絶滅してしまった日本ですが、こういう自主製作の映画にこそ心のこもった映画が細々と生き残っているのかも知れません。
嫁は浮気の真っ最中、旦那は嫁どこ行ったんだーと外にいる際に地震が発生し、倒壊したアパートの下敷きになり娘が死亡、というあんまりだ~な設定で物語が始まって行く。
23年間の葛藤と絆と謳われているけれど、女は好き放題、男は未練たらたらで、娘のことは全然出て来ず。イルカは持っていたけど…。
なんだかんだあっても結局のところはということなんだろうけど、最後になって唐突にそんな展開になっても、取って付けた感しかないし、視力の件は何だった?
特に響くものも引っ掛かるものもない良くわからないドラマだった。
日本は地震が多い国ゆえに、そうしたジャンルの作品が作りやすい…といったら語弊があるだろうけど、個人的にはどうも苦手。そういう意味で本作も正直ノレなかった。
もちろん震災の記憶、特に発生して20年以上経つ阪神大震災のそれを風化させてはならない。ただ本作では震災というモチーフがあんまり活かされてない。低予算ゆえに致し方ないとはいえ、画作りのチープさも気になる。
試写の感想では絶賛の声が多かったらしいと聞いて、ますます乖離を感じた次第。