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ヤギと男と男と壁と プロット アメリカ・イギリス合作 08月14日 2010 劇場で
風と樹と空と プロット 日本 07月12日 1964 劇場で
君とひととき プロット アメリカ 01月01日 1900 劇場で
僕と彼女とラリーと プロット 日本 10月01日 2021 劇場で
天と地と プロット 日本 06月23日 1990 劇場で
愛と死と プロット フランス 09月27日 1969 劇場で
ニコライとアレクサンドラコメント(4)
ロシアがちょっとわかった気になる
音だけで知っていた怪僧ラスプーチンという人を
初めてイメージとして知った(笑)
フランクリン・J・シャフナー監督は、
3時間超えの長尺で、
ロシア革命の背景も分かり易く、
帝政最後の皇帝一家の悲劇を詳細に
描いてくれた。
当時の大きな時代のうねりを考えると
皇帝がどんなに善政を行ったとしても、
逆らいきれなかった運命だったのでは
なかったかと想像する。
皇帝一家だけに留まらず、国民の多大な犠牲
の上に築かれた社会主義国家だったが、
民主主義社会からは程遠く、
国民に幸福はもたらすことの無かった
ソビエト連邦が、たった70数年後に
ゴルバチョフ大統領の登場によって
民主化が進み、共産主義の呪縛から解放
されたのは記憶に新しいところだ。
ソビエト連邦の崩壊の予兆など無い時代に
この作品を作り、ソビエト連邦崩壊の2年前、
そしてベルリンの壁崩壊の年に亡くなった
シャフナー監督が、
もし生前にそのことを目にしていたら、
ニコライ皇帝一家の悲劇に
改めてどんな感慨を抱いただろうか。
全く人民を理解出来なかった ニコライとその妻の、凡庸さと人間らしさが 良くわかる
二人の選択ミスにより ロマノフ家が破滅へ向かう過程が、理解できる
日露戦争による財政難、人民の不満、息子の病気とラスプーチンの登場…
ことごとく、外れを引いている
終わるべくして、終わった… という感じはする
ケレンスキー、レーニン、スターリン、トロツキーなども登場
賢明だったストルイピン首相(ユダヤ人に暗殺される)と、ずーっと幸福になれなかった人民に 同情してしまう
宮殿に もう、エレベーターがあったのには 驚き!
ロシアに 格別、思い入れがある訳でもないような 英米のスタッフが 冷徹な観察眼で描く「統治能力のない駄目夫婦(扱い) 」のせいか、退位まで 心はあまり 揺さぶられない
が、それでも退位してからの苦悩と恐怖に 初めて人間味を感じる
坂を転げ落ちるように 止まらないロシアの混乱と レーニンの台頭
やっぱり、罪深い…
顧みなかった人民に 残酷に殺害されるのも、致し方無いか… と、思わされる
寛容の精神と 人民への理解がもう少しあれば、こんなことには…
わかり易くて、歴史理解には 役立つ映画
マイケル・ジェイストン、何やかやで 最後まで この長い映画を引っ張って行きました