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インファナル・アフェアコメント(20)
追い詰められ逃げ場がなくなっていく様に
こちらまで心苦しくなってくる
ラストで少し心救われた
これは香港ノワールの代表作でしょう。
脚本が見事。その展開に何度もハッとさせられます。
また主演の二人の魅力に溢れており、すれ違う距離感にとても緊張感があるんですね。
それは二人が電話で繋がってから、さらに加速して行くよう。
最後の最後まで綿密に張り込まれた伏線が素晴らしく、それは最初から張られており最後に帰着する見事な作り。
久々に観ましたが実に面白かったです。
2002年製作の香港映画。監督はアンドリュー・ラウ及びアラン・マック。
英語原題Infernal Affair(原題:無間道)、配給はコムストック。
マーティン・スコセッシ監督によりリメイク版「ディパーテッド」を見てから、本家のコチラを見る流れで、脚本の緻密さ面白さ、映像の見事さと緊張感が溢れるテンポの良さ、そして俳優達の名演技と、映画としての完成度の高さにビックリさせられた。恥ずかしながら、ブルース・リーやジャッキーチェンの映画ぐらいしか見たことが無かったが、香港映画凄いと思わされた。
主役の二人、アンディ・ラウの皇室の演技も悪くなかったが、トニー・レオンの柔らかさを感じさせる演技はとても魅力的で、惹きつけられるものがあった。マフィア親分演じたエリック・ツァンも大阪のオッサン風の風貌・キャラクター設定で親近感を覚えた。
この映画を見て新ためて「ディパーテッド」と比べてみると、ストーリー展開が想像以上に同じであり驚かされた。そして、映画としての出来は、コチラの方がかなり上と思えてしまった。「ディパーテッド」のアカデミー賞ゲットは、作品ではなく、長期間の監督の仕事に与えられたものと理解した。
製作はアンドリュー・ラウ、製作総指揮ナンサン・シー及びジョン・チョン、脚本はアラン・マック及びフェリックス・チョン、撮影アンドリュー・ラウ ライ・イウファイ、美術チウ・ソンポン ウォン・ジンジン、衣装リー・ピックワン。編集ダニー・パン パン・チンヘイ。
音楽チャン・クォンウィン、視覚効果顧問クリストファー・ドイル、アクション指導はディオン・ラム。
出演は、アンディ・ラウ(警察に潜入)、トニー・レオン(マフィアに潜入)、アンソニー・ウォン(警視)、エリック・ツァン(マフィア親分)、ケリー・チャン(女医)、サミー・チェン、ショーン・ユー(若き日のヤン)、エディソン・チャン(若き日のラウ)。
このオリジナル版は余計なとこがそぎ落とされて無駄が無く、一秒も目を離せずに話に引き込まれれる。
主役二人がかっこいいのなんの。
西島秀俊と香川照之の日本版「ダブルフェイス」を見た人ならわかると思うけど、日本版はオリジナルを正確になぞってる。そもそも西島さんはレスリー・チャンに風貌がにているからキャスティングされたのか、佇まいや表情も真似をしてたんだ、と色々感心してしまった。
潜入捜査と言えば、トムクルーズ主演作フェイクもあったが、麻薬に手をつけなきゃならないし、精神的にも極めて危険だ。逆に警察に入った方はどうなのか? 良心が芽生えやしないか? どちらも命をかけたしんどい仕事だな。バレやしないかドキドキするね。