クラウディ・マウンテン

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地質学の専門家ホン・イージョウ役のホァン・チーチョンと彼の父親役のチュー・イーロンは撮影の過程で1か月、ロッククライミングの専門家から特訓を受けたとされる．．．　多分撮影しながらの事で、そのおざなりなことは映画の雰囲気にもあふれている。

個人的には．．．
映画のオープニング・ロールで緑の背景に黄色のフィルムが登場する国家电影局による公映許可証と次に控えている中国最大の映画配給会社、中国電影集団株式会社の労働を賛美するようなロゴマークのワンセットが出た瞬間に映画を見る気が失せ、そがれてしまう．．．　"そんなの関係ねぇー" という御仁にとっては、ドッカン、ドッカンと岩が飛んできたり、山全体が崩落したり、村の中心部の道路が大きく陥没したりするので『トンネル　闇に鎖（とざ）された男』よりもシナリオが貧弱でも中華製CGIのどこか荒いけど迫力のある映像を堪能できるかもしれない。あたしも途中からはレオポン状態になったせいか結構楽しめましたとさ？
嘘ですから．．．　何か？

中国の会社のシステムがよくわからないのが、同じ職場で同じ地質調査をするメンバー同士が恋人ってありなのか？　進化した中国の人間関係がオンボロ脳みそでは常識に邪魔をされ、その彼女が義理の父親になるかもしれない男性に「私、彼(ホン・イージョウ)の彼女です。」って初対面の人に言える事が「どうなってだー!?」なんてトボケた言葉はこの映画には遠く及ばない。

広い洞窟なのに何故か助ける側と助けられる側が偶然出会い、そして一番違和感があったのが、地下道に閉じ込められた父親とバスの乗客を救おうと洞窟の壁面をよじ登り、天井を伝っていくところまでは理解できたけれども飛び移ろうとしたとき、天井の壁面をバク転するのを見て、「オッタマゲー」となる前に乗客の一人の子供が"Amazing" って先に言われてしまう体たらくさ．．．　etc.
あなた、チュー・イーロンさん、ほとんど吹き替えなしにスタントをこなしているらしいけど映画『ゼロ・グラヴィティ』ならわからないでもないけど中華発祥の”中国雑技団”を超えていらっしゃる。

この映画ははっきり言って、近年の日本でも見られなくなった”自己犠牲”いわゆるself-sacrificeを描いているのともう一方では、漢民族ではない他民族でもできる限りを尽くして救い出す美談を讃えていて、6か月ほど前のBBCニュースでも取り上げられていた英民衆法廷が中国のウイグル族弾圧を「ジェノサイド」と認定したことに対抗するようなネオ-プロパガンダ映画と言える。

余談として、
ところでディズニーが好きな異類婚姻譚映画『美女と野獣』をリアルに実践した関西にあった(廃業し、商業施設になっている)遊園地でレオポンを誕生させている。
あなたがおサルさんと交尾をするのが好きなら別に関係のない話でも豹やライオン達は、野生の血がそれを拒み、結果的に精神安定剤をタイミングよく使用し達成している。映画『ドクターモロー』的な物語の終焉は、馬とロバを掛け合わせたラバと同じように彼らの子孫は次の子供を産むことができない、生態の悲しみの尊厳であり威厳と言えるかもしれない。

表向きはへつらっているように見せるサイエントロジー狂信者が製作したユダヤ式商業主義の代表である『Toppo Gun』 のように観てはいけないという心のギャップを埋めるために．．．　だからちょうどこの映画を鑑賞するときは気分安定剤を飲んで．．．
これまた嘘でした。何か？
中華ファンの皆様．．．　数々の失礼、すっつ礼しましたとさ？