きみに微笑む雨
プロット
韓国・中国合作
11月14日 2009 劇場で
愛が微笑む時
プロット
アメリカ
03月18日 1994 劇場で
夏の夜は三たび微笑む
プロット
スウェーデン
07月22日 2018 劇場で
レンブラントは誰の手に
プロット
オランダ
02月26日 2021 劇場で
天才画家ダ・ヴィンチのすべて
プロット
イギリス
01月29日 2021 劇場で
氷の微笑
プロット
アメリカ
06月06日 1992 劇場で
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ダ・ヴィンチは誰に微笑むコメント(5)
一応、映画館での放映なので映画なのでしょうが、映画といってもドキュメンタリー映画というような作りになっています。ですから、作成にあたって使用した写真や動画の中で、本人の許諾を取っていない部分はモザイクがかかったりしています。
「最後の作品」として知られる「サルバトール・ムンディ」を扱う内容になります。まずこれがダヴィンチが描いた本物か偽物かという論点(一部協力も含む)、さらに本物だとしてそんなものが突如この時期に出てきて超高額で誰が落札したの?という点が論点になってしまいます。
※ 末尾に、ネタバレにならない範囲で関連する語を入れておきます。
とはいえ、これは…。これ書いちゃうとネタバレですよね。ということで採点いきましょう。
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(減点0.2)作内でもちゃんと「答え合わせ」はでますが、やはりかなり難しい映画なのではないかな…と思います。先週シネマートさんで観たチョサンオボもすごかったですが、あちらは実際の天主教弾圧事件(1801)を知っていれ何とかわかったのですが、こちらはそれらだけでは足りず、かなりの知識を要します。
パンフレットがあったかどうかわかりませんが(最後の回に見たので閉まってた)、公式サイトが結構丁寧なので(なお、公式サイトは容赦なくネタバレしてるので注意)、そちらを(ネタバレでもいいのなら)見られても良いと思います。
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▼ この作品を見るにあたって必要な知識など
・ 「サルバトール」=救世主 のこと。ここでは、舞台となるヨーロッパやアメリカでよく信仰されていて、日本でもよく信仰されている宗教といえば…何でしょうか?
また、その宗教と歴史上対立することがあった、「対立した宗教」とは何でしょうか?
・ 「サルバトール・ムンディ」の絵の矛盾点として突っ込まれる水晶球 → 作品自体は公式のHPからでも、また画像だけならだれでも今なら見られる状況です。左手(私たちから見る場合、右側)に持っている水晶、よく見ると何か映りが変ではないでしょうか…?
レオナルド・ダ・ヴィンチといえば、こうした美術作品ではなく、現在の天文学の基礎を作った人です。天文学ではよく、実際の空を天球として描くことがありますが、彼はそれを水晶で表していたのです。つまり、彼にとって水晶を描くことは大したことがない技術だったりします。そうすると、なぜあの部分は変なのでしょうか…?
そういえば他の方のヒントにもありますが、作品に「レオナルド」という名前のつく、とても有名な方(俳優さん)がいますね。名前は一部同じですが…。
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うーん…。ヒントのネタバレ要素が多いから、これくらいしか書けないです。
申し訳ないです…。
そもそもこの絵画自体は1500年頃に描かれたものです。
その絵画を2005年にオークションでアメリカの美術商が約13万円で買い取ります。
ところが、それが、わずか12年後の2017年には、オークションで美術史上最高額の約510億円という金額にまで跳ね上がった現実の出来事があるのです。
なぜこのような事態が起こったのか?
それは、「ダ・ビンチ・コード」など今なお世界を魅了し続けるレオナルド・ダ・ビンチによる「最後の傑作」とされる「男性版モナ・リザ」であるからです。
ただ、この話は意外と深く、そもそも「本当にレオナルド・ダ・ビンチ本人が描いたものなのか?」というところから検証が必要になってきます。
描き方や時代背景等を考えると、レオナルド・ダ・ビンチに関連した作品であることは間違いなさそうですが、レオナルド・ダ・ビンチ本人か、彼の工房の弟子によるものなのか、が微妙なラインだったりするのです。
しかも、1500年頃に描かれた絵画で、保存状態も良かったわけでもないので、修復作業などもされています。
「世界の救世主」である「イエス・キリスト」を描いた肖像画とされていて、レオナルド・ダ・ビンチによる「最後の作品」というのはどこまで本当なのでしょうか?
レオナルド・ダ・ビンチによる「モナ・リザ」は誰でも知っている作品ですが、まさにその対となるような「男性版モナ・リザ」がであれば(手数料込みで)510億円という価値はあるのかもしれません。
ただ、この美術史上最高額で購入したのは誰で、今その絵画がどこにあるのか、も公式には知られていないという信じ難い事態になっているのです。
象徴的な出来事は、2019年にパリのルーブル美術館で「ダ・ビンチ没後500年記念」という大規模な展示会で、その「男性版モナ・リザ」が展示される、という噂がありました。
まさに、この時の詳細をスクープして関係者に取材をしているのです!
このように、本作は、とことん当事者や関係者にインタビューをして、どのような経緯で「13万円だった絵画が史上最高額510億円になったのか」を明かしているのです。
ちなみに、その過程では、レオナルド・ディカプリオも思わぬところで登場したりします。
本作は、同時に、そもそもの物の値段の考え方や情報の裏取りの大切さも実感させてくれます。
これはネタバレになるのでボカシて書きますが、この絵画の購入者は、ある国の人物だという事がスクープされています。
作中で、ジャーナリストや広報関係者のインタビューで、それが事実だと分かりますが、映画の中で「経済的な事情」とサラッと語られている点は、その国の経済事情も合わせて知っておくと、より楽しめる部分で、それが無かったのは少し惜しいところです(ここで解説もできますが、ネタバレも関係するので自重します)。
いずれにしても、平凡なドキュメンタリー映画ではない、かなり今後のニュースにも関係のある知っておきたい情報が満載の作品でした!
もう少し勉強していくべきだったなーと少しだけ後悔。様々な人物の様々な表情を楽しめたのは良かったです。
あとエンドロールの映像、正直ここが1番面白かったです。直近に観たアートを題材にした「皮膚を売った男」の出来が良かっただけに残念…
500年以上も前の腐った絵画、手直しされた薄汚れた絵画に作家の命脈などないのは明らかなのに、
真作でなければ価値がないように価格を決める。
それはもう芸術作品では無く、政治的な取引の貴重品でしかない。
アートというものは、そんな政治的に人間の欲望によって貴重品に仕立て上げられた贋作であることがわかる。
今回の作品も、ダヴィンチの貢献があったということで真作でないことを遠回しに言っている。
不気味な微笑みのモナリザも冷静に観れば自分の寝室に飾れるようなものでないことで、作品価値と価格と好みには何の相関関係がないことがわかる。
フランス国王のイタリアへの憧憬の象徴なので芸術とは異なる価値が上乗せさせられた貴重品の一つで今を生きる私には理解できない。
嫌な業界だ。足を洗ってよかった。