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テロルンとルンルン プロット 日本 08月21日 2020 劇場で
日蔭のふたり プロット イギリス 08月02日 1997 劇場で
丘(1965) プロット イギリス 01月01日 1900 劇場で
成功争ひ プロット アメリカ 01月01日 1900 劇場で
ジョン・カサベテスのビッグ・トラブル プロット アメリカ 01月01日 1900 劇場で
ビハインド プロット タイ 01月01日 1900 劇場で
ウェンディ&ルーシーコメント(1)
仕事を求め、低コストな生活を送るためにアラスカに向かったのに、悪循環が生じて、ある田舎町で身動きが取れなくなる。
自分が時々見る、物事が全然進まずに苦悩する悪夢を思い出した。
この映画が面白いのは、加害者がいないことだ。田舎町は、とてもノーマルで、善意の人もいる。
問題は、すべてウェンディ自身と、彼女の貧困に存在する。
金をケチった万引き。20年前の車。ルーシーをあきらめれば、旅を続けることだってできる。
それゆえ、孤独で厳しいウェンディの境遇にもかかわらず、どこかさわやかで、自由な空気が感じられ、見終わった後で、何とも言えない後味が残った。
どこか70年代のアメリカ映画を思わせるような雰囲気。古風なラストシーンには、ある種の映像美が感じられる。
アート系作品であって、リアリズムを追求した映画ではない。
原作は、この映画の舞台でもあるオレゴン州在住のJ.レイモンドの短編集「居住性(livability)」とのこと。
ライヒャルト監督は、“ミニマリスト”スタイルの、地方社会の労働者階級を描くインディペンデント系の女性監督だそうだ。
特に何と言うほどのことのない映画ではあるが、ライヒャルトは登場人物の感情を、少し受け流して表現するのが上手い。それでいて、感情はしっかり伝わってくる。
感情表現となると、意味もなく下品な表現を好む日本の映画とは、肌合いが異なる。
もう少しライヒャルトの映画を観てみたいと思った。