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ピッグダディ プロット 日本 02月02日 劇場で
サンパギータ プロット 日本・フィリピン合作 02月03日 劇場で
レディ加賀 プロット 日本 02月09日 劇場で
オリオンと暗闇 プロット アメリカ 02月02日 劇場で
ボブ・マーリー ラスト・ライブ・イン・ジャマイカ レゲエ・サンスプラッシュ プロット 西ドイツ・ジャマイカ合作 02月09日 劇場で
復讐のワサビ プロット 日本 02月09日 劇場で
イエローキッドコメント(2)
そのうち、この若者が漫画と同じような行動をしているのに気づく。
登場してくる男どもがみんな、不機嫌なので、見ている方も楽しくはないが、最後まで見入ってしまう。
これは色々な意味でヤバい映画だ!
チラシに黒沢清が、「ポン・ジュノの映画を初めて観た時のように、動揺した」…と有るが、あながち的外れとも思えない。
確かに主役の若手ボクサー役の遠藤要は、韓国人っぽい顔立ちをしてはいるが、そんな冗談が通用しなくなる位に、映画の中身はストーリーが進むにつれて、どんどんと異様なパワーが少しずつ増幅して行く。
観終わった時に、この作品が僅か200万円で製作された事実を知り、更に驚いた。
本当にこれはヤバい。200億円で製作されるハリウッド大作よりも、遥かにパワーを感じる作品なのだから…。
新進アメコミ風コミックを書く男に岩瀬亮。彼は元世界チャンピオンの波岡一喜とは親友で有るばかりか、彼の婚約者とは昔同棲していた間柄。
波岡一喜をモデル化したコミックでの、悪のダークヒーローを倒す新作コミックのアイデアと、新たなキャラクターを探す目的で、ボクシングジムで取材をしていたところ、主人公の遠藤要と知り合う事になる。
波岡との対戦を熱望し、実は密かに岩瀬亮の描くコミックに強い憧れを抱いている彼は、いつしかコミックに描かれているストーリーに即した行動に出る。
この作品には主人公が2人居る。
若手ボクサーと、新進のアメコミコミック作家。
この“2人”が出会う事で、お互いに心の内に煮えたぎっていた《何か》が湧き上がって来る。
それが沸点に達する瞬間が、遠藤要が突然《覚醒》する場面だ!
この瞬間を絶対に見逃してはいけない!
実は映画を観ていて、本当の“真実”にはなかなか気付かない。
岩瀬亮演じるコミック作家のキャラクター。
映画が始まり、作品が進んで行くに従い、観客側はこのキャラクターにはなかなか付いて行けなくなる。どう観ても苛々させられるキャラクター像なのだ!
しかし、彼の描く(実際には別の人の手による)アメコミ風コミックのキャラクターの描き分け方が、なかなか秀逸に描けているので、ついつい考えが廻らなくなるのだ。
全ては完全に映画が終わった瞬間に気が付く…。
凄い人が出て来たものである。実に頼もしい。
まさか「本気出してないけどね…」って事無いよね(苦笑)
(2010年2月1日ユーロスペース/シアター2)