可愛い養子の実の母親探しが、思わぬ騒動へと発展してしまう様を描いたロマンチック・コメディ。監督・脚本・主演は「ブロードウェイと銃弾」のウディ・アレン。製作は「アニー・ホール」以来の全作を手掛けるロバート・グリーンハット、エグゼクティヴ・プロデューサーはジーン・ドゥーマニアンとJ・E・ボーケア、共同製作・プロダクション・マネージャーはヘレン・ロビン、撮影は「ハンナとその姉妹」以来アレン作品のほとんどを手掛ける名匠カルロ・ディ・パルマ、美術は「ラジオ・デイズ」以降全作を手掛けるサント・ロカスト、衣裳はそのロカストの助手を経て「ブロードウェイのダニー・ローズ」以降全作を手掛けるジェフリー・カーランド、編集は「マンハッタン」以来の常連スーザン・E・モースで、アレン作品の常連スタッフが集結。共演は「フランケンシュタイン」のヘレナ・ボナム・カーター、本作でアカデミー助演女優賞を受賞して一躍注目を集めた「クイズ・ショウ」のミラ・ソルヴィーノ、「愛のめぐりあい」のピーター・ウェラー、久々の映画復帰となった「ライムライト」などの名女優クレア・ブルーム、「アマデウス」のF・マーレー・エイブラハム、「陽のあたる教室」のオリンピア・デュカキス、「ブロードウェイと銃弾」のジャック・ウォーデンほか。音楽監修とオリジナル演奏はディック・ハイマンとそのオーケストラ、コーラスが担当。
誘惑のアフロディーテコメント(1)
アレンとミア・ファローが養子を受け入れた過程も彷彿とさせる… と思ったが…
養子の実母の職業が… という話で 彼女を演じるソルヴィーノはチャーミング
その肢体は女神のよう
(彼女の衣装とインテリアのチョイスも笑える)
ただ、アレンの現状、ミアとの3人の子供(養子2 実子1)も交えた騒動を考えると 今は素直に笑えない
おまけに 実子は「シナトラの子かも?」というファローの爆弾発言も…
(彼女にも問題が… )
アレンの映画は海外興行成績の方が良い
アメリカのある狭い地域、そこの人々とその文化を描き続けたもので
国内では またマンハッタン周辺なのか、またユダヤのインテリ自慢なのか、またまた美女とアレンの絡みを見せられるのか… 〈またかよ!〉という思いなのかもしれない
アメリカは広い
ハリウッドとアレンが親しくないことが語られているが、映画にはプロパガンダ的要素があり、両者が共に〈ユダヤ悲哀史観〉を宣伝していることも否めない
(あんなに 金儲けしてるのにね)
これを再見して 時代が完全に変わってしまったことを知ることになった
ハリウッドもアレンも以前のように(ゼウスのように)人々を掌握することは出来ないだろう
アレンが娼婦の元締め(モラン)に締め上げられる場面で 遠景で彼の友人(ポール・ハーマン)が見事なカード捌きを見せている
アレンがカードマジックに傾倒し その第一歩がマジシャンだったことを思い出した