ガメラ3 邪神(イリス)覚醒

6.9/10
合計14件のレビュー
ジャンル   プロット
ランタイム   108分
言語   日本語
地区   日本
書かれた   伊藤和典
劇場で   04月16日 2021
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ガメラ3 邪神(イリス)覚醒 プロット

大映による特撮怪獣映画「大怪獣ガメラ」を復活させた「平成ガメラ」3部作の第3作。「ガメラが人類の敵だったら」というテーマのもと、ガメラとギャオスの戦闘による被害で両親を失った少女を主人公に、人口が密集する大都会に怪獣が出現することによる災害を真正面から描いた。ガメラとギャオスの戦闘で両親を失ったことでガメラを憎んでいる少女・比良坂綾奈は、ある洞窟で謎の生物を発見し、「イリス」と名付けてかわいがっていた。一方、東京に2匹のギャオスが飛来し、ガメラがこれを撃退するものの甚大な被害が出たことから、政府はギャオス以上にガメラを危険視するようになる。やがて、綾奈のかわいがっていたイリスがギャオスの変異体であることが判明し……。監督は平成ガメラ3部作ですべてでメガホンをとった金子修介。特技監督も同様に前2作から引き続き樋口真嗣が務め、当時の最新技術を駆使し、日常の風景が奪われていく惨事を徹底した描写で描いた。2021年4月「ガメラ55周年記念プロジェクト」の一環として、4Dデジタル復元した「4K HDR版」が全国のドルビーシネマで期間限定上映。

ガメラ3 邪神(イリス)覚醒 オンライントレーラープレイ

ガメラ3 邪神(イリス)覚醒 俳優

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ガメラ3 邪神(イリス)覚醒コメント(11)

Xhkimsnsogp
Xhkimsnsogp
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ガメラシリーズ第11作。
平成ガメラ三部作第3部。

塚口サンサン劇場で開催された「平成ガメラ三部作 重低音ウーハー一挙上映会」で初スクリーン鑑賞。

前作が期待したほどの興行収入を上げられなかったことで、なかなか製作にGOが掛からず3年越しの公開となりました。
しかしそのブランクの間にVFXが格段の進歩を遂げていて、迫力もクォリティーもスケールアップした特撮に仕上がりました! 怪我の功名とはこのことだなと思いました(笑)
荒々しく、そして抜群にカッコ良くなったガメラの着陸、満月をバックに飛翔するイリス、ガメラとイリスの雲海での空中戦などなど、CGを多用したシーンがたくさんありますが、今観ても全く見劣りすることがありません!

本作では今までの怪獣映画ではあまり描かれて来なかった、怪獣による災害とそれに伴う死者の描写に果敢に挑戦していました。ある意味怪獣映画のタブーと言って良く、これまでの作品では意識的に避けられて来た描写でした。
冒頭の渋谷でのガメラとギャオス・ハイパーの戦いでは、突然の襲来だったために多くの人々が巻き込まれ、紅蓮の炎に焼かれてしまいました。プラズマ火球の直撃で大勢の人が巻き上げられるシーンは、子供ながらに大変衝撃的な場面でした。
さらには、イリスに体液を吸い取られてミイラ化した死体まで登場しました(その中のひとりを演じているのはブレイク前夜の仲間由紀恵!)。「大怪獣空中決戦」ではギャオスの補食シーンは音のみでぼかされていたというのに…。
怪獣が出現した場所ではたくさんの人が死んでしまう…。当然のことながら全く考えず、あまつさえ見向きもして来なかったことに幼いながら気づかされました。

「怪獣は何故日本に現れるのか?」と云う疑問にある解答を提示していました。このことからも、これまでの怪獣映画とは一味違ったカラーを持った作品であることが明確でした。
怪獣を古来の伝承や神話になぞらえて考察しているのも異色。ガメラ、ギャオス、イリスの相関関係を高松塚古墳の壁画に描かれている神獣に例えているのが秀逸でした。
何故、超古代文明によってガメラやギャオスは生み出されたのか? 最後の希望と災いの影、そんな単純な二元論なのか? ―哲学的な議論が展開され、奥深さにしびれました。

イリスと云う史上最凶・最悪の敵を前に、ガメラはこれまで以上に過酷な戦いを強いられることになりました。
人間との関係を断ち切りガイアの守護神たろうとするも、完全には区切りを付け切れていないガメラ。反対に、それを超越した存在になろうとガメラへの憎悪と云う共通した感情を持つ少女との融合を試みるイリス。
両極端に位置する二大怪獣の激闘が、怪獣映画初の屋内戦と共に描かれました。最終決戦の舞台が京都であることもとても本作らしいなと思いました。京都駅の精緻なミニチュアのクォリティーに震えました。本物にしか見えへん!
イリスとの戦いの後、右腕を失い、腹にも大穴が空いたままの満身創痍で、日本に接近するギャオスの大群に挑んでいくガメラの姿に、守護神とは云え、あまりにも悲壮な宿命を帯びた怪獣だなと同情を禁じ得ませんでした。

【三部作総括】
それぞれが多様な側面を持ち、怪獣映画の新機軸を打ち出していました。ある意味決まったパターンに凝り固まって閉塞していた地平を切り開き、それらのスタイルを新たなるスタンダードとして確立させた見事な三部作だなと思いました。

【余談】
落語家の林家しん平が自主製作した「駕瞑羅4~真実~」が観てみたい。商業目的にしないことを条件につくられているので、イベント等でしか観ることが出来ませんが、ビデオテープの劣化などで視聴機会が激減しているということなので、角川大映になんとかしてもらいたいなと思う次第です。

※追記(2019/05/04)
3日間の三部作連続鑑賞が終わりました(笑)
特撮怪獣映画の歴史は、この三部作以前と以後で分かれるのではないかなぁ、と…。以降の作品群は少なからず影響を受けていますし、「シン・ゴジラ」もこの系譜の延長線上に誕生した作品であることは明白でございます。
現実に則したリアリズムを持ち込み、怪獣という虚構無しには描けない物語に真実味が加えられたことで、密度の濃いストーリーテリングが可能となり、唯一無二の地位を確立することに成功した傑作だなと云う想いを新たにしました。

※追記(2019/10/06)
4K修復されてもこのクォリティーとは! 当初からどれだけ作品自体の質が高かったのかと云うことの証左でしょう!

※鑑賞記録
2019/05/04:デジタル・リマスター版DVD
2019/10/06:4Kデジタル復元版Blu-ray
2020/02/15:4Kデジタル復元版Blu-ray
2020/10/13:Amazonプライム・ビデオ
2020/12/06:Amazonプライム・ビデオ
2021/01/17:4Kデジタル復元版Blu-ray
(オーディオ・コメンタリー)
2021/03/27:4K Ultra HD Blu-ray