ベン・ハー(1926)
プロット
アメリカ
01月01日 1900 劇場で
ベン
プロット
アメリカ
01月07日 1973 劇場で
イン・ハー・シューズ
プロット
アメリカ
11月12日 2005 劇場で
トーク・トゥ・ハー
プロット
スペイン
06月28日 2003 劇場で
鍵(1959)
プロット
日本
06月23日 1959 劇場で
ワーロック(1959)
プロット
アメリカ
07月01日 1959 劇場で
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ベン・ハー(1959)コメント(20)
客電が落ち、音楽が流れ始めるが映像が出ない。ひたすら出ない。音楽は流れ続ける・・。
故障? 他の観客に聴きたいのだが、皆さん(と言っても4名のみ。)通路側に座っており、ど真ん中で見ている私はどうしようもない。
ひたすら、映像が出る事を”神に願う”事、8分位。
(後から入場時に渡された紙を観たら”開始後、6分半序曲が流れている間はスクリーンに映像が出ませんが、こちらは演出によるものとなります。”と書いてあった・・。)
漸く、メトロのライオンが画面に出て、ほっとする・・。(全くもう!)
さて、内容は多くの方が観ていると思われるので記憶に残った部分のみ記す。(3H42Mもあるんだよ!)
・冒頭、西暦26年とテロップに出る。あ、ベン・ハーと”神”はほぼ同じ年齢なのね、と分かる。
・ユダヤ貴族のベン・ハー(チャールトン・ヘストン:敬愛する伊丹十三のエッセイで(彼は、チャックとお友達だった・・)、チャールストン・ヘストンなどと平気で書くのはいやだねえという文があったなあ・・))は、ある事故により、朋友だった筈のローマ人軍司令官メッサラから舟を漕ぐ奴隷にされ、更に母と妹は囚われの身に。
・奴隷として歩かされている際、親切に水を飲ませてくれた人の後ろ姿。
(心の中で”松山ケンイチだ!”と叫ぶ。似ているのである・・。)
- 今作が秀逸なのはこのシーンを始め、”神”の顔が描かれない所である。”神”の表情を如何様にも想像できるから。(他の宗教上の理由もあるかもしれないが)鑑賞中に偏った宗教観に捕らわれる事が無かったのは事実である。ー
・インターミッションの後の、4頭立ての馬レースのスピード感溢れる、凄い迫力の映像。CGのない時代にどうやって撮ったのか?
他の場面もそうなのだが、出て来る人の数が凄い。特にコロシアム内のこの馬レースの迫力は今作の白眉のシーンの一つである。
・囚われの身となった母と妹が”業病”になった事が分かるシーン。”業病”とは聞きなれない言葉だが、母娘の仕種を見ているとハンソン病だろうと分かる。
その母娘に対し、ベン・ハーを想うエスターの献身的な姿(”業病”はわが国でも、近年まで触れると感染するとされていた病である・・)と、ベン・ハーを想うがゆえに付く哀しき嘘。
が、ベン・ハーに気付かれてしまい、二人の関係性に罅が入ってしまうシーンと、彼が岩陰に隠れながら母娘の姿を覗き見るシーンは観ていて辛かった。
・”神”がゴルゴダの丘に十字架を背負わされ歩かされるシーン。ベン・ハーが”神”に水を与えようとするシーン。
<”神”が処刑された時の言葉を聞いたベン・ハーが
”恨みは、洗い流されてしまった”
と呟くシーンと、その後に母娘に起きた奇蹟のシーンは忘れ難い。>
裕福な商人から船底で動力と船をこぎ続ける奴隷まで、
かと思えば提督の息子になり、ユダヤの希望と奉られ、
それでも味わう絶望を経て平穏を得るベン・ハーに4時間の長丁場もあっという間だ。
CGなどあるはずもない時代、濃密で華麗な映像にはとにかく見ごたえがある。
なかでも第二部の馬車レースは、昨今のどんなF1映画でもかなうまい。
迫力がケタ違いだ。
どうやって撮影したのかも首をかしげるほかなく、競馬好きなら萌えること請け合いとも約束できる。
作品を100%楽しむならキリスト教の知識は必要となるが、
歴史に残る娯楽超大作として楽しむだけでも十分だとお勧めしたい。
しかしチャールストンヘストンが途中から若い時のアーノルド・シュワルツェネッガーに見えて仕方なく、ベンハーの人生ってどことなく、レミゼのバルジャンともかぶってならない。
4時間近い超大作。
しかし全く退屈しないストーリー。起伏に富んでおり、先が読めず、感動できる歴史物語。
特に有名なレースシーン、海上での戦闘は迫力抜群。CGではないリアルな描写であり、俳優が実際に汗を流した映像から目が離せなくなる。
キリストの半生もしばしばストーリーと絡み、歴史的に学べるところも多い。最後の奇跡は、正直必要無いと思うが…。
ありふれたテーマではあるものの、復讐ではなく赦すこと。キリスト教で説かれている事と思うが、それがこの映画の核だ。敵も最初から敵なわけではない。周囲の環境がそうさせるのであり、憎むべきは社会だと。
2017年版が日本で上映しないのは残念。
チャールトン・ヘストンとスティーブン・ボイドが忘れられない俳優となった。
4時間弱という長尺を、よくぞ見ることが出来たものだと思う。
「死病」という字幕はこれまでに変えられてきたと思う。
CGのない時代、よくぞこれだけの映画を作ったものだと感心してしまう。
ミクロス・ローザの音楽はサントラ盤を買ったと思う。
何回見ても面白く、興奮する。