6.9/10
合計14件のレビュー
ジャンル   プロット
ランタイム   00分
言語   まだ情報はありません
地区   ソ連
劇場で   06月14日 1980
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鏡 プロット

スペイン戦争、第2次世界大戦、中ソ国境紛争などの記録フィルムを挿入しながら、主人公の母に対する愛慕、別れた妻と息子の関係を過去と現実を交錯させながら描く。監督は「惑星ソラリス」のアンドレイ・タルコフスキー、脚本はアレクサンドル・ミシャーリンとアンドレイ・タルコフスキー、撮影はゲオルギー・レルべルグ、音楽はエドゥアルド・アルテミエフ、美術はニコライ・ドヴィグブスキー、ナレーターはインノケンティ・スモクトゥノフスキーが各々担当。出演はマルガリータ・テレホワ、オレーグ・ヤンコフスキー、イグナート・ダニルツェフ、フィリップ・ヤンコフスキー、アナトリー・ソロニーツィン、ニコライ・グリニコなど。

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鏡コメント(2)

Btnieaocel
Btnieaocel
タルコフスキー監督自身の自伝的内容の作品。

タルコフスキー監督の繊細さが爆発している。タルコフスキー作品の中でも最も感情的な内容だと思った。混沌、カオス、動乱、世の中の無情さ。唯一瑞々しく光る記憶は、未来への希望に満ち溢れていた幼き日の思い出。大人になった現実は厳しく、救いはその記憶しかない。郷愁に襲われるラストシーン、母と妹との楽しかった美しい思い出が圧巻の映像美で映し出される。涙が出そうになった。

戦争やタタール人、核兵器やダ・ヴィンチ、他にも自伝的要素など、何処かしらの要素が他のタルコフスキー作品と通づる、全タルコフスキー作品の中核にあるような内容の作品だと思った。相変わらず芸術的な映像美が圧巻。音楽の使い方もこれまた凄かった。妻役のマルガリータ・テレホワの美しさも印象に残る。

これでタルコフスキー監督の全作品を踏破。全べての作品がタルコフスキー監督の神がかった才能に只々圧倒されるばかりだった。繊細な偉大な天才芸術家。

念願の劇場にて2度目の鑑賞。完全無欠の芸術作品。映画というエンターテイメントを超越し、絵画や彫刻など歴史ある芸術に追いついた映像芸術のひとつだと思う。アンドレイ・タルコフスキーという本物の天才芸術家の才能に身震いする。大人になってからの母とのギクシャク。母の愛に包まれて育った幼き日の思い出。しかし、家族を捨てて出て行った父アルセーニイと皮肉にも同じ道を辿ったアンドレイ。重なり合う若き日の母と妻の姿、幼き日の自分と息子の姿、父の詩と自分の映像芸術。大人になりきれない心。それを昇華させた伝説のラストシーン。母の温もりに満ちた幼き日のノスタルジーにフラッシュバックする美しすぎるラストシーンは、映画史上最も美しいラストシーンと言っても過言ではないと思う。涙無しには観ることが出来ない。全体的に芸術的な長回しが圧巻。音・音楽といった音響面も鳥肌モノ。本物の天才芸術家が残した自伝的映像芸術。
wtrimm
wtrimm
父は、自分の言葉を持つ詩人。
母は、自分の言葉を持てない校正係。

父は、自由とともに、罪悪感を得る。
母は、負担とともに、神聖さを得る。

祖国ロシアの、守ったものと失ったもの。

四大元素(火、水、風、地)の美しさと、自然に背を向ける人間。などなど。

全編にわたり、さまざまな「二重性」を感じた。

鏡は、二重性を暗示するとともに、ありのままの姿を映す意味を持つ。

母が髪を洗うシーン。水の中に潜む自分の本性と語らっているように見えた。
少年の知らない、ひとりの女性としての母の一面を見たような、衝撃的な幻視だ。

そしてラストの、草むらで戯れる若い両親と、何とも言えない母の微笑み。理想の聖母と現実の母が交差しているようだった。

理想を求めている限り、現実のむなしさは続く。
しかし、神聖さへの憧憬を忘れることなどできない。