陸軍中野学校 密命
プロット
日本
06月17日 1967 劇場で
陸軍中野学校 開戦前夜
プロット
日本
03月09日 1968 劇場で
陸軍中野学校 雲一号指令
プロット
日本
09月17日 1966 劇場で
陸軍中野学校 竜三号指令
プロット
日本
01月03日 1967 劇場で
学校(1993)
プロット
日本
11月06日 1993 劇場で
学校II
プロット
日本
10月19日 1996 劇場で
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陸軍中野学校コメント(9)
「陸軍中野学校」シリーズ第1作。
Amazonプライム・ビデオで鑑賞。
実在した帝国陸軍のスパイ養成機関“陸軍中野学校”を舞台に、スパイになった青年・三好(椎名)次郎と、彼への愛情故にスパイとなってしまった恋人・布引雪子の悲劇を通して、諜報戦、もとい戦争の残酷さを描いた作品。
市川雷蔵の放つニヒルな魅力…! 中野学校の教育―別人に成り切る方法、様々な諜報技術、さらには女を“悦ばせる”術まで教え込まれ、骨の髄からスパイとなっていく様を、虚無感とそれに伴う色気が漂う佇まいで淡々と演じていました。
淡々としていたからこそ、普通の人間から“スパイ”という人種に変貌していく恐ろしさが、浮き彫りになっていくように感じました。任務のためとは云え、恋人である雪子を殺害すると云う“通過儀礼”を終えた彼の心境や如何ばかりか?
草薙中佐が語ったスパイ論―スパイとは真心が肝心である。本当にそうだろうか、と思いました。嘘偽りの無い諜報活動なんてありえない。相手をどれだけ出し抜いて、こちらに有利な状況へと持っていくことが出来るか…。それが全てでは?
言葉巧みに青年たちをスパイの道に引き摺り込んだ所業は、まさに“戦争”そのもので、残酷極まり無い…。そこには真心なんて無い…。青年たちを掌握し、一流のスパイに育て上げた草薙中佐―。本作でいちばん恐ろしいのは、この人だよ…。
やがて三好は、一連の事件を通して気づいていく…。スパイの世界に、真心なんてものは存在しない。そんなのは詭弁であり、あるのは勝つか負けるか、騙すか騙されるか、殺るか殺られるか、と云う単純明快かつ残酷なものである、と…。
印象的に残る映画になった。