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男はつらいよ 寅次郎の縁談コメント(7)
就職活動中の満男。
大学入学も苦労したが、今回も。
30社以上も落ち続け、秋になっても決まらないでいた。
博の兄から紹介された会社の面接を受けるが、またしても…。
何もかも嫌になり、博と喧嘩して衝動的に家を飛び出してしまう…。
一週間が経ち、家出の大先輩・寅さんが帰ってくる。
家出の価値観を巡ってまたいつものように口論になっている所へ、満男から小包が。瀬戸内海の小島・琴島に居る事が判明。
さくらに頼まれ、寅さんは満男を迎えに行く事に。
どう説得する?…と問われた時の、「満男、おじさんの顔をよ~く見ろ。これが、一生就職出来なかった人間の成れの果てだ。お前もこうなりたいか?」という寅さんの台詞に座布団一枚!
その琴島で、
満男は漁をしたり、老人たちに代わって力仕事をしたり、生き生きと過ごしていた。若い看護婦の亜矢とは何やらいい雰囲気。
寅さんが到着。が、満男はこの島での暮らしに満足し、帰る事を拒む。
そんな時、満男が世話になっている家で療養中の葉子と出会い…。
話や設定や展開はこれまでのあるあるド定番。
若者の家出はあけみが家出した36作目『柴又より愛をこめて』風。
ユートピアのような小島。
寅さんと満男を迎え祝ってのどんちゃん騒ぎ。
寅さんと葉子、満男と亜矢、双方の恋。
恋の行方は言わずもながな。
就職活動に苦しむ満男の姿には同情してしまう。
何通も何通も履歴書を書き、何社も何社も面接で自己PRや志望動機など同じ事を言い繰り返す。
「テープレコーダーじゃねぇんだぞ、俺は!」
元々口下手で不器用であがり症の満男。
自分も就職には苦労したので、その時の事を思い出してしまった。
満男のように何社も何社も落ちてうんざりしていたのに、今の仕事はあっさりと決まった。不思議なもんだ。
松坂慶子は27作目『浪花の恋の寅次郎』以来2度目のマドンナ。寅さんと両想いの大人の恋を物語りつつ、仕事で行き詰まり、父の妾の子という苦労も滲ませる。
その父親役で、新国劇のベテラン・島田正吾。元外国航路の船長というモダンでハイカラな老人で、娘とタンゴを踊るシーンは白眉。中盤、妾の子でありながら本妻の子以上に自分を慕ってくる娘について寅さんと語るシーンはしみじみ。
満男が恋する看護婦である島の娘はチャーミングだが、どうしてもゴクミと比べると…。
SPゲストに注目!
笠智衆は亡くなったが、御前様はご健在という設定。その娘で第1作目のマドンナ・光本幸子が再々登場。
そして飛びっきりのSPゲストなのが、
くるまやに声を掛けてきたのは、同じ松竹の人気シリーズのあの釣りバカ男!
ワンシーンだけで寅さんとの絡みは無いが(おばちゃんとは話する)、夢のクロスオーバー!
島の雰囲気が本当に心地よい。
こんな島で少しでも過ごせたら、心癒され、また頑張ろうという気持ちにさせてくれる。
本作から寅さんが終始マフラーを巻いている事が多くなった。これには訳が。
この頃から渥美清の体調が悪化し始め、治療で首に注射をし、その注射跡を隠す為。
寅さんは病気一つした事無い健康児なので、首に注射跡など見せられない!…という渥美清の強い意思。
「男はつらいよ」シリーズ第46作。
Huluで「HDリマスター版」を鑑賞。
就活中の満男。目下30連敗中…。今日も最終面接を受けた会社から不採用の電話が…。何もかも嫌になって自暴自棄になってしまい博と大喧嘩の末、旅に出てしまいました。やることが段々と寅さんじみて来ましたなぁ…(笑)
その寅さんと言えば、柴又に戻って来て早々満男のことをさくらと博から相談され、「俺に任せとけ」とばかりに安請け合い(笑) タイミング良く満男から届いた小包の荷札を手掛かりに、香川県の琴島に向かうのでした。
当地で満男はせっせと島の住人のお手伝い。すっかり陽に焼けてちょっとは逞しくなった?(笑) 島の診療所の看護婦・亜矢ちゃんといい仲に…。手編みのセーターを貰い、そしてキスまで…。おい、泉ちゃん忘れてないか!?(笑)
満男を連れ戻しに行った寅さんは、久し振りに恋に落ちました。その相手・葉子も寅さんに好意を抱いている様子で…。満男のコーチは置いといて、自らの恋に奮闘するものの、結果はやっぱり…身を引いてしまいましたとさ…。
満男も一緒に東京に帰ることになりました。亜矢ちゃんとの短い恋もここに幕を閉じました…。見送りのシーンが何とも切なかったです…。「男たるもの、引き際が肝心よ」―我らが恋愛マイスター、車寅次郎氏の談です(笑)
――
寅さんが琴島にいる頃、大雨が降る柴又で、くるまやの前を横切った釣り人姿のその男…浜ちゃんじゃないか! まさかの登場に驚きました。松竹喜劇映画ユニバース?(笑)
御前様の娘・冬子が「奮闘篇」以来の再登場! さくらとの会話の中で、御前様はまだ存命という設定が明かされました。自宅の縁側で寅さんのことを心配し、「困ったぁ、困った」と呟いてらっしゃるのでしょうか…?
――
琴島で寅さんが階段を上るシーンがありましたが、とても辛そうに見えました。座っている場面も多かったですし、いよいよ別れのときが近付いているんだなと実感させられました。いよいよ、後2作を残すのみ…。
遠回りにそう言うしかできない時がありでしょ
寅のいいところ
とにかく暖かい、母親が病気の子供の手を握っている時のような暖かさ
こんな風に表現されている
そう、なんとなくなんとなく ふと思い出すぬくもり、ほんの少し風が吹く
「あー、寅さんに逢いたいな〜〜」と こうなるのですね
寅の恋、満男の恋
寅の恋はいつものこと、しかし満男は羅生門のごとく答えは数多にあるのだから
そういえば、葉子さんこんなこと言ってたな〜
「ほら、月がきれい」
満男が就職氷河期で琴島に家出する。不景気が叫ばれていたのだが、今よりずっと景気がいいので困る。当時の人は大変だろうけど、もっとひどくなるぞと思う。満男は琴島でナースの女の子に告白された途端、ケツをまくって逃げる。
寅さんの声がうわずったような感じで弱々しい。顔も張りがなくて、目が引っ込んでいる感じだ。