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月山 プロット 日本 10月20日 1979 劇場で
里山 プロット 日本 08月22日 2009 劇場で
山歌 プロット 日本 04月22日 2022 劇場で
山猫 プロット イタリア・フランス合作 03月17日 2019 劇場で
山桜 プロット 日本 05月31日 2008 劇場で
山女 プロット 日本・アメリカ合作 06月30日 2023 劇場で
眉山コメント(10)
父親は早くに亡くしていたと聞かされていたのに実は私生児であったことのショックと、生きているならば父親に会いたいと母に懇願する演技をした子役の黒瀬真奈美。彼女の目が松嶋菜々子にそっくりなため回想シーンへの繋ぎが絶妙でした。ただ会ってみたいだけ。その想いは大人になってからも変わらず、父親には幸せな家庭があり、それを壊すわけにはいかないという理性が働いていることも、台詞が少ないにもかかわらず、“間”を大切にした見事な演出でキメていました。
その親子の対面での夏八木勲の演技力もさることながら、徳島で育っているのにシャキシャキの江戸っ子“神田のお龍”を演じた宮本信子が迫力満点でした。私生児を産んだという負い目はあるけど、曲がったことは許さない性質。人形浄瑠璃を観ながらその台詞を口から漏らすところや、娘にいつまでも言えない秘密を「大人になればわかる」といったことを目で訴えるシーンが最高でした。母として、一人の女として、凛々しさとか弱さを兼ね備えた人間を魅せてくれたので、単調な演技の松嶋菜々子をカバーしてお釣りがくるくらいです。
徳島の阿波踊りがメインとなるわけですが、もうひとつ、医大での献体というテーマがありました。医者という職業と、医者を育てるためのボランティア。遺族にとっては辛くて悲しい実情もあるけど、その遺志は命の尊さを強く訴えてきます。君(=天皇)のために命を捧げるよりは、未来の医者のために命を捧げたほうが・・・
もっともっと丁寧に描いてほしかったところがいくつもあり残念。
原作モノを一定の尺に収めるように作るわけだから省略・簡略化するのは仕方がないとは思うけれど。
何が一番言いたかったのか、何がこの物語で一番大切なことなのか。
あんまり伝わってきませんでした。
母と娘、女同士の二人家族。
お互い何も不自由がないときは、他愛もないことで喧嘩もできたが・・・
母が癌の病に倒れ、突然目の前の景色が変わっていく。
母は潔く、強く、堂々と小料理屋で働き、娘を育て上げた。
友人の計らいで母の秘密の箱を手にする。
何通かの古い手紙があり、それは母と父のものだった。
若かった二人はお互いを思う気持ちを躊躇なく書き綴った。
手紙の中が、何も気にせず愛し合える唯一の場所だった。
父には既に家族がおり、親の病院を継ぐ手筈も整っていた。
ある人にとって母は、殺したいほど虫唾が走る、嫌な女なのだ。
母は父について、本当に本当に大好きで心底愛し合った人よ。と語った。
結局父は何も捨てず、責任の重さに苦しみ、母に別れを告げた。。
母は眉山を眺め、ある時は怒り、ある時は泣き、ある時は笑った。父を想い・・
娘の尽力により、母は衝撃と共にある確信を得る。
私たちは正真正銘、神が認めた二人なのだと。
出会ってから、死んだ後のあり方まで・・・
母の人生は、父への想いで満たされていた。
女としては、最上の生き方ではないだろうか。
結ばれずとも、心底貫き通して生きていく。
母がこんな女性だったら、同じ女として嫉妬せずにはいられない。
強い母の生き様と死に様、それを娘が理解していく過程。
父親の奥さんは、うすうす気付いていながら、浮気相手の死期を悟り、旦那を信用して徳島へ行かせたのかと、こっちの母の強そうだ。