レイジング・ケイン プロット

児童心理学者のカーターは子育てをしながら、子供の心理を観察し続けていた。しかしその行動は次第に常軌を逸していく。そんなカーターを手助けする、双子の兄弟ケイン。一方、町では子供が行方不明になるという事件が起きていた。やがてカーターとケイン、そして彼らの父親にまつわる過去が明らかになっていくが……。多重人格を扱ったサイコ・サスペンス。デ・パルマ監督のトリッキーな演出が冴え、さらにジョン・リスゴーも怪演で迫る。

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レイジング・ケインコメント(2)

xshbov
xshbov
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ふだん演技についてはあまり気にしないのだが、主人公が多重人格でそれが普通に見えてしまうほどのすごい演技力にはっとする。登場人物が全員ロクでもない。末期癌で死にかけている奥さんの目の前で浮気をする旦那さんとヒロインがもっとも罪深く見える。

クライマックスの1階から3階をカメラが行き来するシークエンスが圧巻だった。何度も見返したいし、パクりたい。
sjrjqm
sjrjqm
本作の前の『虚栄のかがり火』が大コケ&酷評、汚名返上とばかりに手掛けた1992年のサイコ・スリラー。
色んな意味で、デ・パルマ節がてんこ盛り。

子供の心理研究に熱心な心理学者カーター。
その対象は我が子だけではなく、遂には他人の子を誘拐しようとする。
そんな彼の前に現れた、双子の弟ケイン。
続出する誘拐、殺人事件。
彼と、同じく学者だった亡き父、衝撃の秘密が明かされていく…。

双子の弟の正体はすぐ察しが付く。多重人格が題材と言ってるし。
実は父親は…。一連の事件の首謀者は…。驚きの展開ではあるが、ツッコミ所もあり、少々奇を狙い過ぎた感も。
でも、それがまたデ・パルマらしい。

長回し、スローモーションなどの映像テク、流麗でスリリングな音楽は勿論。
狂人としか思えない主人公(ジョン・リスゴーの怪演は必見!!)、良妻に見えて昔の男と浮気する妻…一癖ある登場人物たち。
妻の浮気現場を覗き見など、ねちっこい変態気質。
インパクト抜群のショッキング描写。特に、病室で妻と浮気相手が抱き合う背景に、TV画面に映る浮気相手の現妻の形相はトラウマレベル!

トリッキーな作風、ハッタリ感・こけおどし感、大袈裟な演出…時々笑えてもくる。
本当に色んな意味で、デ・パルマ本領発揮の一作と言えよう。