間違えられた男

6.8/10
合計18件のレビュー
ジャンル   プロット
ランタイム   105分
言語   英語
地区   アメリカ
劇場で   01月01日 1957
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間違えられた男 プロット

無実をはらそうと逃走を図るヒッチコックお得意の虚構サスペンスとは一線を画す作品。監督自らが冒頭に登場し「真実のストーリー」であることを告げている。金を借りるために生命保険会社へ出向いたマニーは、以前入った強盗犯と間違えられ拘束される。高額の保釈金を支払い、妻と共にアリバイ立証のため奔走するが……。鉄格子ごしの風景など、主人公の視点で構成されたカメラワークや、少ない台詞で無実の罪に混乱した悲壮感がリアルに描かれている。

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間違えられた男コメント(5)

fsupcyo
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冒頭、監督自身が登場して、事実は物語よりも奇なりと
ひとこと入れるのから始まるのが、よかった

当たり前のように見えるシーンにも
あっと驚くようなテクニックがあって、
観客の緊迫感を煽っている。
その辺は、ヒッチコックの映画術を読むことにする。

個人的にいちばん怖かったのは、妻の存在かな。
事実なのだろうけど、精神病んでしまって2年も闘病って、
冤罪の二次被害がとてつもないよ、
qwcocz
qwcocz
オープニングでヒッチコック本人が登場。「この話は異色のスリラー。実話に基づいている・・」という台詞によって、いきなりぐいぐい引きずりこまれる。

この警察の取り調べって・・・かなり恐ろしい。しかし、実際には妻が病気になってゆく姿のほうが悲しい事実。今でこそ冤罪事件を取り扱った映画はかなり増えてきているが、当時はそれほどでもなかったのだろう。社会性だけは十分に訴えている。
wiyrvyn
wiyrvyn
悪者は警察であり世間で前半展開される
主人公はあくまでも善人であり普通人だ
しかも犯人に間違われても逃げないし暴れない
圧倒的な権力になすがままだ
倒錯した逆さまのフィルムノワールとも言えようか
しかし、ヒッチコック作品らしく無いようで、ある意味強くヒッチコックを感じさせる強いサスペンスを感じさせる

それは冒頭からヒッチコックが逆光の影となってステージに現れて予告する事から始まる
カメオ出演で有名な彼がそれを諦めたと宣告している
そんなちゃらけた物語では無いと

そして、強盗犯に間違えられた男は、突然警察に連行されなすがまま容疑者に仕立てられ、ところてん式に機械的に拘置所に収監されてしまう
カメラはその様子を克明に記録的に撮っていく

拘置所の独房に入れられ鉄扉が閉まる
その覗き窓にカメラは寄り、独房内で放心する主人公を捉える、さらにカメラに向かって歩みより覗き穴から両目だけを超アップ一気に撮影してしまうシーンの物凄さは特筆ものだ

その妻を待ち受けるストーリーも後半に展開される
夫の無実を信じていながらも、こんなことになったのは妻である自分が至らないからだと言いだすのだ
彼女の心の奥底では、実はもしかしたらと微かに疑っている
もしそうなら、そんなことをさせたのは自分のせいだと責めているのだ
それ故にアリバイを証明する手立てが尽きそうになった時、妻の心が折れる
暗がりの逆光の中で暗くて見えない彼女の顔の目が恐ろしい程の光を一瞬だけ反射して、何かが彼女の心の中で起こったことを表現したシーンは凄まじいもので鳥肌がたった
いつまでも記憶に残るシーンだ
これ程の心理的描写はヒッチコックには珍しい

さらに音楽だ
バーナード・ハーマンの音楽が恐ろしいまでに冴え渡り最高の効果を挙げている
特にミュートしたトランペットとウッドベースのシンプルな曲が前半多用される
このクールジャズを思わせるような曲がヌーベルバーグでのフィルムノワール感を否応なく高めている
もちろん主人公が有名クラブの専属バンドのベーシストであることにかかっている
トランペットは戦慄と恐怖を、ベースは不安を奏でているのだ

ラストシーンは陽光明るいフロリダの光景が映りテロップによって一応はハッピーエンドでこの物語は終わると示されるのだが、その前のシーンがあまりにも重く作られており、これが本当のハッピーエンドとはとても言えないものであることを余韻に深く残す見事な構成だ

冒頭と終盤に主人公の演奏している曲が妙に明るい快活なダンスミュージックなのは本作の内容があまりに重すぎるからバランスを取っている計算なのは明らかだ

ピーター・フォンダの名演技が光る
彼はスターではなく夜に働く普通の父親にきちんと見える
最後まで怒鳴りもしないし、走りもしないし、手を上げることもしない、感情を抑えた表情や態度ばかりのそんな主人公でありながら、私達の目は彼が映るだけでずっと釘付けになっている

妻の役のヴェラ・マイルズも先のシーンをはじめ繊細な心理描写を巧みに表示してみせて素晴らしい

1956年のNYの街の様子もカメラに活写されている
冒頭、主人公が演奏するクラブは当時実在したストーククラブという店だ
当時、超高級で超の付くVIPだけが入店できるとクラブとして世界的に有名であった店だ
例えばヘミングウェイやマリリン・モンローやジョージ・デマジロが通うような店だ
その店の様子を伺えるだけでも観る意義がある

主人公はその専属バンドのベーシストであるわけだからなかなかの腕前と言うことになる

本作はヒッチコック作品としては異例の作風かも知れないが、ファンなら絶対に観ていなければならない作品だろう
plzchd
plzchd
「知りすぎていた男」と「間違えられた男」はヒッチ作の中でも間違えられがちな二大邦題として知られる。でも実際に見比べるとジャンルは根本から異なり、前者が娯楽サスペンスなのに対して、本作はリアルな実録ドラマのような構成。それゆえ、いつものように油断させておいて観る者をあっと驚かせる演出は、ここには皆無だ。私たちはただ、冤罪のために誤認逮捕されてどん底に落ちていく男の人生を見つめ続けねばならない。その雰囲気を壊さないためなのか、カメオ大好きなヒッチコックも、今回ばかりは冒頭でストーリーテラーとして顔を出すのみ。

ただしこんな中でも、不意にカメラが留置所の小さな「覗き窓」をスルリとくぐり抜けたり、ちょっとしたカメラの動きが感情の揺れを捉えたり、随所にキリスト画や十字架といった宗教的なモチーフが盛り込まれるなどの趣向が興味深い。ヒッチコック作品の中でもちょっとした異色作として受け止めうる一作だ。
npuvhkr
npuvhkr
ネタバレ! クリックして本文を読む
アルフレッド・ヒッチコックの1956年の作品。

クラブのミュージシャン、マニーは、妻の歯の治療費を工面する為、保険会社を訪れるが、その直後、警察に逮捕される。以前、この事務所を襲った強盗犯にそっくりだと言う…。

冤罪である。
当事者たちのいい加減な証言、ずさんな捜査には憤りを感じる。何なの、あの、面通しや筆跡鑑定は!?(怒)
夫の誤認逮捕は自分の責任だと感じ、妻は精神的に不安定になっていく。

ネタバレだが、終盤、真犯人が捕まり、全てのあらぬ容疑は晴れた。
しかし、妻は…。

この信じ難い物語は実話。
ラストのスーパーによると、数年後に妻は回復したそうだが、それでもこの夫婦に重く暗い影が落とされたのは事実。決して軽視出来ない。

殺人も無い、陰謀も無い、鳥も襲って来ない。
ヒッチコック・サスペンスとしては異色作だが、どのヒッチコック作品より身近な恐ろしさを感じた。