ルーマニア出身の新人監督アディナ・ピンティリエがマイノリティの人々の性生活を虚実入り混ぜながら赤裸々に描き、長編初監督作にして第68回ベルリン国際映画祭の金熊賞(最高賞)と最優秀新人賞をダブル受賞した作品。父親の介護で通院する日々を送るローラは、自身も人に触れられることに拒否反応を起こす精神的な障がいを抱えていた。
ある日、ローラは病院で患者同士がカウンセリングする不思議な療養を目にする。無毛症のトーマス、車椅子のクリスチャンら様々な症状を抱える人々が、互いの身体に触れ合うことで自分を見つめていく。自分と同じような孤独感を持つトーマスにひかれたローラは、街で彼に導かれるように秘密のナイトクラブに入り、そこで欲望のままに癒やし合う群衆を目撃する。主人公ローラを「お家に帰りたい」のローラ・ベンソン、彼女が思いを寄せるトーマスを「氷の国のノイ」のトーマス・レマルキスが演じる。
エレベーター・ゲーム
プロット
アメリカ
02月02日 劇場で
シャタード 美しき罠
プロット
アメリカ
02月02日 劇場で
DIVE ダイブ 海底28メートルの絶望
プロット
ドイツ
02月02日 劇場で
マイセルフ
プロット
アメリカ
02月02日 劇場で
梟 フクロウ
プロット
韓国
02月09日 劇場で
COME TRUE カム・トゥルー 戦慄の催眠実験
プロット
カナダ
02月09日 劇場で
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タッチ・ミー・ノット ローラと秘密のカウンセリングコメント(4)
● Can you describe what you feel in this journey?
I could really see into your soul. But I had a bit of trouble.. it felt like
there is some cover over... I don't know how to interpret that, or how...
● Tomas, how was it for you?
The face.. It's not... It's not very easy. But it's. I don't know. It become
so intimate. I don't know what to say. It's both good and frightening to
go into this zone.
カメラには細工がされレンズの冷たさが見えないようにするためか、あえてこの映画の監督と対話をしているように監督の顔と目線がカメラの前で映るように工夫されている。
無機質を思わせる白いシーツに寝そべる彼女に雇われた若い男性の裸体... そのすぐそばに主人公のローラが見下ろすように何も言わず黙って眺めている。性的欲求を満足させるだけの男の自慰行為...あくまでも個人的な思いから、過去のトラウマの原因と思われる父親の存在と誰にも触られたくない自意識、そして彼とのコミュニケーションの失敗... 本物の親密さというのは調和することなのに... 自分の内面を理解してくれるものを探す旅に
I have this severe disability, but I don't suffer from my disability.
プロット・ポイントが変わると彼女ローラは全面真っ白のラボにいてそこには真新しい白い服を着た10数人の男女が寝そべり、年齢、性別、健常者、障碍者の壁のないような条件下で二人一組となりテーマを持った取り組みを行っている。"ソーシャルインクルージョン"とも"ノーマライゼーション"ともとれる開かれた場所の提供とも感じられたが... しかし、それだけではない
障がいを抱えていると社会的欠陥と無慈悲に考えられ、彼らにはそもそも自己愛はあっても官能的なものは感じられない、眠っていると考えられ、性的な喜びは持てないと... ここまでのところを見ているとドラマ映画と紹介されていたものを勝手に個人的にモキュメンタリー映画と捉えていたが、シナリオが進むにつれ彼女のセクシャリティの探求の様子が現実と虚構をさまようなドラマ仕立てとなっていく。もちろんそこにはフェティシズム、オルタナティブ・ジェンダー、ラッテクスに身を包んだ主従関係のBDSMの存在も...
How about we exchange place? I go there. And you come here.
- This is a really tough place to be. I think I'm feeling what you must
have felt very often, in this place. I think it's a lot of fear.
監督がeefb(East European Film Bulletin)に対して、20歳のときには、愛がどのように機能するか、親密さ、美しさなど、すべてについて知っていると思い込んでいたが、時と共に混乱し、再度タブーな領域を探求したい好奇心に駆られた事からプロジェクトを立ち上げ、5年がかりで資金を集め、また一年半がかりで同じ志の人々を探したと... コメントをしていた。
この映画には個性的な登場人物が多く出演されている。50代にして性転換者の”call boy” と自らを呼ぶトランス・ジェンダー性的提供者ハナや13才から髪の毛を失った第2の主人公とも呼べる俳優のトーマス... その中でも個性的と言えばこの方、始め脳性麻痺の障がいのある方と思っていた、失礼なことをした。.. Spinal Muscular Atrophy (SMA)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)と同じ運動ニューロン病の一つ。ALSと同じように人生の時間が決まっている。その彼はコンピューター・サイエンスのディプロマを取得し現役のウェブページ製作者でもある(バイオより)。それともう一つ付け加えるなら全ての出演者がファーストネームの実名で登場している。余談:性転換後の女性ホルモンを摂るだけでハードルの高い日本... 表向きはジェンダーを理解しているように見せかけるいつもの文化的未熟な日本。
Tell me how you loved me, so I can understand how I love. I came to
understand how this love-myth hide so many conflicting emotions,
how layers of anger, guilt, violence, make it so difficult to reach that
"love".
アインシュテュルツェンデ・ノイバウテンの "Die Befindlichkeit des Landes" という曲には一風変わった一度聴いたら耳から離れない詩も
♪ Mela, mela, mela, mela, melancholia ~
Melancholia, mon cher
この歌と同じように話している言葉は意外に簡単なのに何故かこの映画の会話中心の話の内容と構成がさっぱりと分からなくて理解がほど遠いのは、ただ単に母国語の英語を話すのが主人公のローラだけという事ではなく、いくら数多くの外面的な性的経験を積んでも目がくらむほどの人の不均一性の為や人間の感情や隠された内面、親密性、自分の嫌な部分を敢えて見る自己受容などをそうたやすくはなかなか言葉では言い表せないところにこの映画の欠点と言ってもよいところがあり、映画では見えないものがたくさんあること示している。
ラストのシーンは監督も服を脱いで頂ければ最高でしたのに! 嫌味炸裂でした。そんな映画でした。
ここに描かれているカウンセリングスタイルについて、論評するほどの知識は持ち合わせてはいないが、実際に行われているようなので専門的なことは棚に上げます。
確かにマイノリティーにとって、生きることでさえ大変だろうといういかにも日本人が考えそうな固定観念は見事に吹っ飛ばされます。
ある意味現代人はほとんどが病んでおり、その拠って立つアイデンティティーのいかにもろいかが主題ではない。
ローラも他の登場人物も、心の向きを自分に向け痛ましいほどカメラに向かって訴えますが、しょせんはSexによって救われるとは!?そのことが他人事の域であることを私も再認識した。
メラ・メラ・メラ メランコニアと繰り返す挿入歌を聞いて、私も落ち込みそうになりながら、また奮い立たせて劇場は後にした。
リアル?な性的悩みとか、チャレンジドの性的嗜好とか濃密な接触とか、高齢になった際のリアルな感情とか、一風変わった音や音楽など、見所は満載だったけれど、決して万人受けする気持ちのいいものではない。これを作った人、演じた人は凄いと思うけど。
ローラがどうなりたいのか、何に困っているのか、よくわからない。
しかし、自分の境界を揺さぶられる映画だった。