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時をかける少女 プロット 日本 03月13日 2010 劇場で
タイム・ガーディアンズ 異界の魔女と時をかける少女 プロット ロシア 03月26日 2021 劇場で
男が命を賭ける時 プロット 日本 12月27日 1959 劇場で
女が階段を上る時 プロット 日本 01月15日 1960 劇場で
男が女を愛する時 プロット アメリカ 09月03日 1994 劇場で
愛にかける橋 プロット 中国・オーストリア合作 05月29日 2004 劇場で
時をかける少女(2006)コメント(20)
原田知世の「時かけ」を観た世代としては、斜に構えていた。オリジナルをどうやって変えてくるんだい?と。でも、現代的なアレンジも加えつつ、原作のいいところは残した、いいリメイクだった。青春映画として評価が高いのもわかる。
それでも腑に落ちないところもいくつか。タイムリープを使い果たす前に戻るという考えと、時間が止まる設定と、未来では自由にタイムリープできるという設定。えー!そんなんある?
ただ、WOWOWでの放映が繰り返されるうちに、根負けのように鑑賞した作品でした。
正直、驚きました。何がって、主人公・真琴を実感できることがです。
真琴が「飛び跳ね」、「走り」、「笑い」、「叫び」、そして「泣いて」。そんな彼女の一挙手一投足が、彼女の感情をダイレクトに伝えてきます。
彼女の「汗」、「筋肉の躍動」、「鼓動」、「喜び」、「嬉しさ」、「不安」、「悲しさ」、そして「涙」。
彼女の多くの感情が、鮮やかな色彩で表現され、目に焼き付けられるような・・・そんな感覚です。
青春が、こんなに多くの色彩を持っていたことに驚き、過ぎ去った時間を思って切なくなりました。
間違いなく、私の中では、全ジャンルの青春映画の中でナンバー1の作品です。
夏に空を見上げたくなる
入道雲はないかなと。
過ぎていく時間の中で
この時間を過ごしてたいんだ!
もっとこの時間が続いてほしい!
そうきゅっと胸をえぐるような
大切な作品。
主題歌が作品に合いすぎて最高。
肌で秋を感じるようになった最近は、
もはやこれを観なきゃ夏が終われないだろという、切迫感さえ感じるほどでした。
高校生・青春モノなんてなんか眩しくて、最近観れなくなりつつありますが、
時をかける少女だけは毎年変わらない気持ちで観ることができます。
空の色、雲の形、汗ばむシャツ、バッドがボールを弾く音、木陰、夕方の教室・・・
映像と音と音楽から、懐かしい夏の匂いがしてきます。
夏の日が暮れてきた頃の、胸が締め付けられるようなあの切ない独特の匂い。大好きです。
まことの実家の感じもなんかみょうに落ち着く。
冷蔵庫にお風呂、床の感じとか細かい小物の配置などなどすべてが計算されています。
そしてまことの妹がまた絶妙に妹なんですよね。
世の中の妹を集計して割ったらああなるだろうなってかんじ。実際に妹いる人ならわかってくれるはず。
自分が暮らしてきた家や通った学校そっくりそのままなわけでは決してないのに、
観た人が少なからず自己投影できるように、要所要所のポイントがしっかりと抑えられていると感じます。
個人的には、実家に帰らなくてもまるで帰ったかのような気持ちにさせてくれるありがたき作品です。
場面の空気が映像から伝わるって、本当に凄いことです。
実写ならともかく、アニメでそれを成し得るとは。
五感で夏を全力で感じることのできる、唯一の映画かもしれません。
これからも色褪せることなく、
次の夏が来たら私はまたきっと観たくなるのでしょう。