フィリピンパブ嬢の社会学
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02月23日 劇場で
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青春喜劇 ハレンチ学園コメント(2)
そんな『ハレンチ学園』の劇場版を見てみると(最初に観たのは20年ほど前)、あまりのくだならさと虚脱感に少年時代の夢を壊されたかのような気分になった(笑)。それでも用務員の甚兵衛役の左卜全に笑って癒されるのだ。「老人と子供のポルカ」が二度も流れ、懐かしさで心が満たされたよ。笑えるところなんて、寒いギャグばかりの中にあって、彼だけが笑わせてくれるくらいだ。
メインとなるのは“春の旅行”。ピロビタンの宣伝バスを盗み、伊豆へと向かい、温泉旅館で無茶苦茶に・・・ドタバタすぎる全体の雰囲気に、児童たちが全学連の恰好で登場し、教師に反抗するところなんてのは社会風刺にもなっている。
ともかく、TV版と同じく小学校ではなく中学校が舞台。それも3年生ともなると、エッチなこともリアルになりすぎる恐れが・・・
漫画は日本の漫画史に残る程の意義と意味を持つ
そして、その前に本当に楽しいギャグ漫画でもあった
本作を観ようという人は、原作の漫画を読んでいるはずだと思う
そうでなければ、いきなり本作から観るわけも無かろう
だから、漫画のキャラクターのイメージを絶対に求めてしまう
しかし本作は、それとはかなり距離があって、そのイメージを求めて観るとがっかり感がある
本来ならアニメで製作されるべき作品だ
おそらくは末期の日活がとにかく「映画」を撮りたかったのだろう
とは言え超ひさびさに観てみると、それぞれのキャラクターの特徴を掴んで配役もされ衣装とメーキャップも頑張っていたことは意外であった
70年代に活躍をしたコメディアンが大勢出演しており、彼らの勇姿を観ることは楽しい
また左卜膳の出演は、老人と子供のポルカで大ヒットを当てたばかりのところで大変にタイムリーだったはず
しかも彼はこの1年後には永眠しているのだ
本作は、彼のフイルモグラフィからも抜け落ちたりする位の扱いしかされてないが、このヒット曲が流れる本作を無視すべきではない
お色気シーンは現代の基準ならば健康的なもので微笑ましいほどのもの
児島みゆきにも淫靡さはまるでない
健康的な幼いセクシーさだ
同じ日活のロマンポルノの影は全くない
強いて言えば、現代で言う所の教師から生徒へのセクハラ、パワハラが学校の現場には当たり前にあること
教師は聖職者ではなく只の人間でしかないのだということ
生徒達も教師に対する尊敬を失って、学級崩壊しているということ
これらをカラッとした空気で、コミカルに描かれている
しかし、これは全て原作の漫画に由来する事であり、本作の価値とは言いきれないものだ
だから本作に、改めて観る意義や意味はあったのかと問われると口ごもってしまう