立ち去った女 プロット

各国の映画祭で高い評価を受けるフィリピンの鬼才ラブ・ディアス監督が第73回ベネチア国際映画祭で金獅子賞(最高賞)を受賞した、上映時間3時間48分に及ぶ人間ドラマ。殺人の罪で30年間投獄されていた無実の女ホラシアが出所した。事件の真の黒幕で、彼女を陥れたかつての恋人ロドリゴに復讐するため、ホラシアは孤独な旅に出る。そんな彼女の前に、困っている者、弱い者たちが現れる。貧しい卵売りの男、物乞いの女、心と身体に傷を抱えた謎の女、彼らに手を差し伸べ、惜しみなく愛を注ぐホラシア。そんな彼女を慕う者たちの助けにより、ホラシアは復讐のターゲットとの距離を次第に縮めていく。

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立ち去った女コメント(10)

kyuaux
kyuaux
救いのない世界を見事に表現していた。フィックス長回しの良さを堪能した。この監督の他の作品も見てみたい。
Sxompsihnkg
Sxompsihnkg
映画界のロック・スターことラブ・ディアス。本国フィリピンではすでに神扱いされている映画監督さんらしいのだが、8時間ごえ9時間ごえという長尺作品が多く、なかなか商業ルートにはのりにくいせいか日本における知名度も今一つ。比較的短めの本作といえども放映時間は3時間48分の超長尺、映画の文法にあえて逆らったアバンギャルドな作品をお好みの方にはおすすめできるアーティスティックな1本である。

まず主人公のおばさん、どこぞの会社でCEOをしていたとかいう元女優さんらしく、本作が復帰第一作目になるということだが、はたして二作目も本当にやるの?といった感じなのだ。冤罪で30年間服役していたホラシアという元小学校教諭の女性を演じているのだが、獄中子供に勉強を教えたり、社会的弱者をいたわるシークエンスなどはともかく、自分を嵌めた男へ復讐するためキャップをま深にかぶった姿は、まさに被災地を訪問する小池百合子?。悪ぶった演技がこれほど似合わない人も珍しい。

モノクロのコントラストをきかせた映像で、誘拐事件が多発しているフィリピンの闇を描こうとしたのかなと思いきやさにあらず。教会の回りをうろついている知的障害の女、貧困家族を抱えたパロット(孵化しかけた卵)売りのせむし男、ゲイ(というよりオカマ)でてんかんもちの売春夫たちに施しを与えるホラシアの優しい姿がただ淡々と描かれる。宿敵ロドリゴへの復讐心をたぎらせるサスペンタッチのシーンなどもほとんどなく、酒をくらって眠りほうけているうちに別の男?に標的のタマ?をもっていかれるというありえないオチが待っているのである。

ワンシーン・ワンカットの長回しと対象を豆粒のようにとらえたロング・ショットが、アントニオーニやアンゲロプロスと比較されることが多いディアスだが、ねらった効果はまさに逆。長回しでは緊張の代わりにまったりとした弛緩を呈示、当初ロングショットでとらえていた社会的弱者Xたちも、映画後半にかけてカメラが寄りだすとともに、人相も素性も明らかにされていくといった変態演出。黒澤明が雨に墨を混ぜてなんとかカメラに映しこんだという雨粒も、このディアス、なんと掟破りの逆光(車のヘッドライト)を使って観客に目視させているのである。

ディアスの意図として、今までの巨匠たちが築き上げてきた既成の技法をあえて無視して、光によって闇を描き、闇によって光を描こうとした実験的作品だったのではないだろうか。社会的弱者に優しく接することによって神に許しを乞いながら、復讐を希望に生きる糧としてきた或る女の内面を、パラドキシカルに表現しようとした映画ではなかったのだろうか。その屈折した希望さえ奪われマニラに渡ったホラシアは、行方不明の息子を探すことを後生の支えにしようとするのだが…。憔悴しきった年配の女が最後、息子の顔を印刷した大量のビラの上をグルグルと周り続ける。希望という魂の束縛から逃れなければけっして自由にたどり着けないことを気づけぬままに。

〈彼の意識にある焔は、鉛色をした夢の続きか、狂気の沙汰なのか、彼の意識は自由なる世界を捨てたのか。もし彼が正気でないなら、来るべき自由よりも、いまを永遠に望むだろう。だが、どうする。許しを請う日を待っていたのでは? 真実を暴かれるのを求め続けたのでは? 彼の魂を浄化するには、それしかない、それが彼の魂を救う。それのみが…その瞬間、残された唯一の機会だと彼は気づいた。心を解き放ち、束縛を振りほどけ。自由になるときはいま。そして彼は、淵に沈む魂の力を残らず拾い集めた。疲れ切った手でドアを開けたとき、きらめいた光の音に驚き目を閉じた。彼を倒そうとして風が吹きはじめる。彼は力を振り絞り心に残された希望にしがみつく。そして、ふたたび彼は目を閉じた。 『漆黒の塔』より〉
Yofewslaol
Yofewslaol
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前にYouTubeで予告編みて気になってたラブ・ディアス監督作品。東南アジア系作品はとりあえず街中の魅力はハンパない。
3時間の映画だと思ってたら、ざっくり4時間近い。けれどそんなに長いとか感じないのは基本フィックス画面でこちらも傍観というか観察したりいろんな想像したり、はっきり言って別のこと考えたりしててもついてける。近いと思ったのはジャン・ユスターシュの映画か。
復讐、たしかにそういう強いプロットはあれども、確かに拳銃はでてくるけれど、単純にはいかない。そしてエンディングもまったく違うところに持っていかれる。見せ方は本当にセンスある。特に終盤。
Pmxnigshsko
Pmxnigshsko
長くて派手さは全くない。それは不要な要素をそぎ落とした結果だと捉えることができる。
キャラ設定、シナリオ、光と影、それだけでこの長編を最後まで興味を削がれることなく見続けることができる作品は、非常に希だと思う。
出だしのシンプルな白黒映像と長回しを見た限りでは、正直、これは最後までは無理だなと感じたけれど、最後まで意識は作品に向いていた。おかげで見ているこちらの体が蝕まれたような感じで、見終わった後、体調を崩してしまった。それを作品のせいにするのはお門違いだとは思うけれど、そう思ってしまうぐらいのパワーを感じる作品だった。
Stceeoalks
Stceeoalks
冤罪被害者という言葉がふさわしいのか、女の目にする風景とモノクロの映像がクロスオーバー。夜のモノトーンと眩しい光が放つ強い白しか存在してないかのようだった。

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