サミア・ショアイブの検索結果、合計11(0.001853秒かかります)。

2 years ago
ネタバレ! クリックして本文を読む ー 今作は、日本で劇場公開される初のモロッコ映画だそうである。 男性優位のイスラム教国で生きる女性達の姿と、豊かな生活文化が描かれており、メディアからは伝えられないモロッコ女性の優しさ、逞しさ、抱える悲しみに耐える姿が印象的な作品だ。ー □北アフリカ、モロッコの最大都市カサブランカが舞台。 旧市街を彷徨う、訳アリ妊婦のサ...
2 years ago
カサブランカの街を仕事と宿を求めて彷徨い歩く身重のサミア。元美容師だが臨月のお腹を抱えて住む家もない身ではどこを訪ねても門前払い。パン屋を営むアブラもサミアを追い払うが一人娘のワルダにせがまれたこともあって仕方なく家に招き入れる。天真爛漫な少女のワルダはすぐにサミアに懐くがアブラはサミアに心を開こうとせずぎこちない共同生活を続けていたある日、せめてもの恩返し...
2 years ago
目は口ほどにものを言う、とよく言うが主人公アブラを演じた女優は、まさしくそれだった。 ことに映画冒頭、店前で野宿するサミアの様子がなんとなく気にかかるアブラは、サミアを一泊させるがその後 出て行ってと申し渡す。けれどサミアが出て行った後 自分のおこないは正しかったのか、留め置くべきだったのかと逡巡する様子は秀逸であった。ラ・ラトゥールのマグタラのマリアの絵を...
2 years ago
過去に旦那を亡くし、心を閉ざしながら生きるアブラ。そんな彼女のもとに、妊婦だが夫のいないサミアが導かれ、お互いに抱える問題に向き合っていく物語。 内なる優しさはひしひしと感じるものの、それを表現せず、サミアを心から受け入れている様子は無いアブラ。 そんな彼女に戸惑いつつ、妊婦であっても何か役にたとうと動き出すサミア。 そんな2人が少しずつ、しかし確実に...
2 years ago
パン屋を営み女手一人で娘を育てるアブラは、身重で行く当てのないサミアに一夜の寝床を貸す。 色々葛藤もありながら、そこから物語は展開します。 最後は、アブラもサミアも良い方向に展開する(ことを予感させる)。 映画を見る人も、何が大切なのかを教えられる。 登場人物はほぼ4人。セリフも極めて少ない。西洋の古典的絵画のような静かで落ち着いた映像の中で物語は展開して...
2 years ago
仏教の最古の経典のひとつとされる「ブッダのことば スッタニパータ」(中村元訳、岩波文庫)の中に「子のある者は子について憂い、また牛のある者は牛について憂う。実に人間の憂いは執著するもとのものである。執著するもとのもののない人は、憂うることがない」と書かれている。 本作品の臨月に近い妊婦サミアは、そのことを本能的に知っていたのだろう。名前をつければ即ち自分の子...
2 years ago
ネタバレ! クリックして本文を読む 旅行に行けない昨今、異国情緒たっぷりの映画は心の栄養剤だと思う。 舞台は日本から遠く離れたモロッコ。昔リッチな知り合いがモロッコにハマって足繁く通っておりました。それは素敵な所らしい。私のイメージでは宗教色が強い?ヘナ、迷路、クスクス…そんな程度の知識で鑑賞しました。 近年、随分変わってきましたが、日本でも未婚の母は白い...
2 years ago
今作は第92回アカデミー賞のノミネート候補に挙がった作品。他国の多種な映画が日本に輸入されてきているものの、商業映画として劇場公開されるモロッコ映画は今回が初めて。 モロッコに住む人々のほとんどは、イスラム教徒。イスラム教徒では婚前交渉が禁止されており、未婚の妊婦という時点で、誰も関わりたがらない。 普通に考えても未婚の妊婦サミアが、ひとりさまよっている...
2 years ago
本作、世界的潮流になりつつある、女性監督による「社会×女性」をテーマにした作品です。 僕が最近鑑賞した作品では「プロミシング・ヤング・ウーマン」「17歳の瞳に映る世界」がそれにあたるかと思いますが、女性視点の作品は「グサリ」と突き刺さります。 さて本作、まず目を惹くのは「フェルメール」の絵画のように美しい映像。さらに、自然な音や光の使い方も素晴らしかった...
2 years ago
まず目を引くのは、衣装やインテリアの配色、自然光、そして構図を繊細にコントロールした滋味豊かな映像で、フェルメールの「牛乳を注ぐ女」やミレーの「糸を紡ぐ少女」といったバロック期の絵画を想起させるショットがたびたび登場する。モロッコ出身の女性で、短編の監督や脚本家、女優としてキャリアを築き、これが長編デビュー作となるマルヤム・トゥザニ監督は、フェルメールなどの...
2 years ago
期待以上だった。ツンデレ女性がなぜツンデレなのか、甘くない世界であることがよくわかった。一方で、人と人との距離がいろんな意味で近くてごみごみしているのになぜか魅力的なカサブランカの街の風景に目を奪われた。 未婚の妊婦サミアは、手に職もあるのになぜシングルマザーとして生きる決心をしないのだ、なぜ生まれてすぐ我が子を施設に入れようとしているのか、なぜ何食わぬ顔で...