「グッドモーニング・プレジデント」「ガン&トークス」のチャン・ジン監督と「シークレット」「約束」の演技派俳優チャ・スンウォンがタッグを組み、女性になりたい願望を抱える敏腕刑事がたどる過酷な運命を描いたノワールアクション。並はずれた強さと暴力性で、警察内部ばかりか犯罪組織からも一目置かれる存在の刑事ジウク。容姿にも恵まれ、誰もが羨むほど完璧な男のジウクだったが、実は心の内に女になりたいという欲望を秘めていた。長年にわたってそのことを悩み続けてきたジウクは、ある出来事をきっかけに本当の自分と向きあうことを決意する。しかし、そんな矢先、ある事件に巻き込まれてしまい……。2015年1~2月にヒューマントラストシネマ渋谷で開催の「未体験ゾーンの映画たち 2015」上映作品。
ハイヒールの男コメント(7)
映画「ハイヒールの男」(チャン・ジン監督)から。
「あいつこそ男の中の男だ」と、
敵対する相手からも褒め称えられている刑事が、
実は「女になりたい」と言う欲望があり、その葛藤に苦しむ。
この設定には無理があるけど、韓国映画らしくていい。(汗)
性転換手術をするために、刑事を辞めるのだが、
先輩の女性(?)が、こうアドバイスする。
「手術するだけじゃ女にはなれない。
心が完全に女になったら手術すべきよ」と。
また、既に性転換した女性もこんなアドバイスを送る。
「変な目で見られるわ。それを感じて、
感じきって何も思わなくなったら、女になってるわ」
2人の指摘は、なるほど・・と思った。
「LGBT」と呼ばれる人たちは、まだまだマイノリティで、
世間から白い目で見られがち。
それに耐える覚悟がなければならないし、
その白い目に対して、何も感じなくなった時、
心が、女になったと言うことなのかもしれない。
主人公が、どうして女になりたいのか、理解できなかった。
女になって、何をしたいのか、それさえも・・。
ちょっと、消化不良気味の作品になってしまったなぁ。
ただテンポが悪いのは残念。
でも、アクションの速さには圧巻でアクションシーンだけは見所。