スウェーデンの世界的ジャズシンガー、モニカ・ゼタールンドの半生を映画化したドラマ。スウェーデンのアカデミー賞にあたるゴールデン・ビートル賞で監督賞、主演女優賞など4部門を受賞し、人口950万人の同国で50万人以上を動員した。スウェーデンの小さな田舎町で、両親や5歳の娘と暮らすシングルマザーのモニカ。電話交換手の仕事をしながらジャズクラブで歌手活動も行なう彼女は、厳格な父親から「母親失格」の烙印を押されながらも、歌手としての成功を夢見て励んでいた。とある評論家に誘われ、ジャズの聖地ニューヨークでステージに立つという大きなチャンスに恵まれたモニカだったが、ニューヨークでのライブは大失敗に終わってしまう。「自分にしか歌えない歌」を追い求めるモニカは、英語ではなくスウェーデン語でジャズを歌うことを思いつく。物語を彩るジャズの名曲の数々はもちろん、北欧デザインの全盛期である1950~60年代を再現したインテリアやファッションにも注目。
ストックホルムでワルツをコメント(20)
母国では知らぬ者が居ないと言うが、この人の事は全く知らず。日本で言ったら…、何人か名前が浮かぶ。
こういう歌手の伝記映画を見る時、華やかな半生より苦難を乗り越えた半生の方が共感するし、歌声も響く。
彼女の人生なんか、まさにそう。
町の小さなバーで歌う傍ら、電話交換手として働き、一人娘を育てている。
歌手云々以前に、働く一人の女性、シングルマザーなのだ。
そんな彼女に願ってもない機会が。スカウトされ、ジャズの本場・NYで歌う事に。
ところが…、これが大失敗。
さらに、憧れの歌手に出会い、何か助言を貰うも、「あなたの歌にはハートがこもってない」と言われる始末…。
もし自分だったら、おっくうになって、二度と歌えないだろう。
彼女も一度は挫折するが…、また歌い始める。
やはり、歌う事が好きなのだ。
歌にハートがこもってない。
それは仕方ないのだ。
ジャズと言えば、英語。
母国語ではない言葉で歌うから、例え歌声が素晴らしくとも、心が込め難い。
ならば、母国語で歌う。
前代未聞の事だが、彼女はそれをやってのけた。
素晴らしい歌に、言葉の壁など無い。
彼女が歌う一番の理由…。
夢を信じ、夢を諦めない。そして、愛する家族の為…。
父は歌う事に対して快く思ってない。仕事も子育ても疎かにしている。(父の反対は、ある理由から、娘を思って…)
確かにクリスマスに娘のもとを離れ、歌っていた事がある。
でもその時、ひと時でも娘の事を忘れる事などあろうものか。
自分を信じ、大切な人の事を思って歌う。
ベタだけど、そんな歌が聞く者の心を震わせる。
主演のエッダ・マグナソンは本業は歌手らしいが、見事な演技を披露。歌声は言うまでもなく。
1950年代~60年代のスウェーデンを再現した美術や衣装もムーディー。
そして、数々のジャズ・ナンバーに酔いしれる。
さて、この邦題。
何故にワルツ?
センスや捻った上で付けたのだろうが、話もストレートな感動作なんだし、そこはズバリ、“ジャズ”で良かっただろうに…。
Wikipediaでちと調べてみたら…
彼女の最期があまりにも…。
ジャズの映画なのに?
ただそんな歌があったから?
寒い国の感じの描写は無かったのですが、風景や町の家々が美しい。
やっぱり、この女優さんの美しさと歌ですね。
子役がかわいかったのですが、あまり成長していく感じが描かれていなかったので、時の流れが・・・・
が、予想以上の作品でした。
音楽はとても良いです。このくらいの年代のジャズは聴きやすくて好きです。ジャズに詳しくなくても聞いたことがある曲ばかりです。
個人的には黒人女性のゴスペル風の歌い方があまり好みではないので、モニカ役の人の優しく気だるげな声がとても心地よかったです。
音楽に星3つですねー。
ストーリーは、どっかで見た感じの成功の光と影って感じです。
まぁ、アメリカでなくてもショービズ界で食っていくためにはアルコールだのに依存しないと難しいのかなぁと思いつつ、既視感をこらえながら見ていました。
きちんと生活して時間も守って仕事を頑張れる芸能人はおらんのか?といいたくなりました。
いや、映画になるほどすごく成功した人は、凡人には計り知れない苦しみがあるので、ああなるのは仕方のないことなのかもしれませんね。ええ。
映画監督の恋人との馴れ初めがけっこうクレイジーでした。出会ったその日に交わり、翌朝には子供も含めて一緒に暮らすって決めちゃうって、ねぇ。あほもええとこでしょう。
ヒゲの彼は悪い人ではなかったのでよかったですけど、暴力振るう人とかやったらどうするの?
ヒゲの彼は結局モニカの様々な問題に我慢できずに出て行ってしまいました。
や、ヒゲの彼は悪くないと思う。
歌いたくない歌謡曲歌ってこき下ろされるとか本人のせいではない事できつい扱いされたりなど、同情する点もあるけど、ほとんど自業自得では?と思うわけです。
アルコール依存が強まり、仕事にも影響しだして嫌われるようになって、娘がおじいちゃんに助けを求めて実家へ行ってしまう。さて次は部屋で暴れて大量に薬飲んで自殺未遂で気付いたら病院ですって。
ミュージシャンの伝記映画で何回も見たような展開でした。
ベースマンとの恋のすれ違いもなんか周りの人大変ねって感じでした。
お父さんとの確執がテーマでもあったようです。お父さんが頑なに羽ばたきたがる娘を嫌がるのは、深読みすると、ミュージシャンの夢を諦めた自分を正当化するためかなぁ、ってところですが、にしても、木登りを最後までやりたがるお前はバカだってゆって、こぢんまりとまとまりたがらない娘を責めるのは、納得いかない理屈だなあと思いました。
で、唐突にみとめましたねぇ。時期は事実だか動かせなかったのでしょうが。
ジャズをスウェーデン語で歌ったところらへんからちゃんと歌で娘を食べさせていたんやし、実力あったんやから認めたれよと思いました。
詩集を見ながらカフェで歌うシーンが一番好きでした。
母国語で歌った事で一気に有名になった彼女、この映画では欲望の手に入れ方に全くの“無駄”がない様に描かれている。これが実際と近いなら嗚呼 恐るべし。
これは最早、人生の参考に すれば良いのかどうかもワカラナイ(笑)
Bill Evans との競演が娘を反対してた頑なな父親を認めさせた大きな切っ掛けともなる。
Bill Evans が参加してる作品は Miles Davis「KIND OF BLUE」しか聴いてない小生わ、そろそろ紐解く時期に来ているのだろうか…。。。
北欧の女性ジャズシンガーの話ですが、本当に歌がうまかった。
女優さんもそっくりなのですね。
私がモニカ・ゼタールンドに詳しかったら、よりいっそう感動したのだろうな。
監督は『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』の人で、映像もきれいでした。