「舟を編む」の石井裕也監督が、韓国人スタッフ&キャストとともにオール韓国ロケで撮りあげた作品。ひとり息子の学を持つ青木剛は妻を病気で亡くし、疎遠になっていた兄が暮らすソウルへ渡る。兄からは「韓国で仕事がある」と言われていたのだが、剛の期待とは違い、兄はその日暮らしの貧しい生活を送っていた。剛はほとんど韓国語も話せないまま、怪しい化粧品の輸入販売を手伝い始める。一方、ソウルでタレント活動をするチェ・ソルは、市場のステージで誰も聴いていない歌を歌う仕事しかなく、所属事務所の社長と関係を持ちながら、仕事や家族との関係について心を悩ませていた。主人公・剛を池松壮亮、兄をオダギリジョーが演じる。そのほか、ソル役に「金子文子と朴烈」のチェ・ヒソなど、キャストやスタッフの多くは韓国人が務めている。
アジアの天使コメント(20)
特に韓国人の兄貴がいい。弱くて、悲しいほどに優しくて。
どこかで、ベルリンの天使を思い浮かべていた。
笑ったけど、確かに、言葉は伝わらないからこそ素直に出てくるし、言葉が分からないから他の感覚を全部使って他人を理解しようとするのかな。その方がわかる時もあるかも。
ラストのご飯のシーン、最高にお腹すいた!
オダギリジョー、得意の悪くてイイ男だった。こうでなくては。さすが👍
しかし最初からつまらない。
何もかもが薄っぺらすぎてムカつきがとまらなくて思わずレビューしてます。
なんでこんなムカつくのか自分でも不思議です。
ただとにかく薄っぺらい。
それがたまらなくむかつく。
というのも細かい設定がありえない。
まずタクシーの中でiphoneで「日韓関係過去最悪」というニュースを見ている。
つまり回線が繋がっているにもかかわらず目的地を探すのにノートを見ながら彷徨う。
回線が繋がっているならグーグルマップで行くでしょ。
そして目的地に着いて見知らぬ韓国人と言葉が通じない事から韓国人と揉めるが、お互い言葉がわからないならグーグル翻訳使うでしょ。
そして兄に会い、良い仕事があるから日本での生活を全て引き払ってきたと主張する弟。
おいおい、ソウルなんて東京から2時間の距離だよ、VISA無しで90日滞在できるの引き払う前に一回見に来いよ。一番近い外国の韓国なのにとても遠い国に来たような演出、大袈裟すぎる。
近いソウルにそんな大袈裟過ぎる覚悟で来た割には韓国語も全くわからず事前の下調べもなしに来る設定がありえない。もう開始十分ほどで興ざめ。
兄から良い仕事があるのに兄の軽い雰囲気にキレる弟だが、コスメの輸出で儲かっていて韓国のワカメのビジネスの話をされるとすぐ納得する弟。覚悟の割にそんな簡単に胡散くさい話に納得する?
トラブルの展開もわかりや過ぎて退屈さを増す。
案の定韓国人パートナーに騙される兄。しかしなぜかすぐワカメのビジネスをしに行く兄弟。
おいおい普通まず、警察と大使館行くだろ。
そもそもあんないい加減な仕事の感じでどうやって労働VISA取ったの?
観光VISAで来たらのならあの大袈裟な覚悟の渡航の設定がありえないし。
映画なんだから細かいところはいいじゃんという考えも理解できる。
しかしありえなさ過ぎる、もう少し現実に即した設定にしてほしい。
外国が舞台になると日本では何でも許されるのか?それともこれが普通の日本人の外国に対する感覚なのだろうか?
そして日韓関係の悪さをところどころで演出。
これも大袈裟過ぎる。
日韓関係なんてマスコミは大変だーと宣伝するが民間はもっとポップだよ。
関係の悪さや言葉の壁を乗り越えて理解しようみたいな趣旨なのだろうが韓国を選んだのならもっと設定にリアリティが欲しい。
日韓関係もそうだが弟が一人で食事をしに行くシーンで韓国でもだんだん少なくなっている伝統市場を出し異国情緒を醸し出しているのかもしれないがこれも現実の韓国を表現していないと感じる。
IT分野、半導体、家電製品を始め日本を圧倒してる分野も数多い科学立国である韓国の近代的な町並みではなくなぜ途上国を思わせる演出をするのだろうか?
しかもソウルでしょ?
とにかくつまらなく、我慢して見ていたが退屈な展開がずーっと続くので途中で帰りました。
韓国が大好きなので本当に楽しみにしていましたが設定や日韓関係や韓国に対する考察が薄っぺらすぎてがっかりした。
そしてヒロインの女優さん韓ドラで在韓朝鮮族出身中国人を演じた女優さんなのでその印象が強く日韓友好を伝えたいのだろうが中華系の雰囲気を感じ、そしてみんなでご飯を食べたのも中華料理屋。
あまりにも多様性を意識してるように見えてこれも何故韓国を舞台にしたのか謎?
私は韓国以外の国でも仕事で住んでた事があるのでこの映画の外国人との相互理解は全く共感できず。とにかく薄っべらい。
日本の島国根性、そして察しの文化に象徴される一方通行ガチな日本のコミュニケーション。多くの外国人はきちんと意見をいい、最低限の感情は伝える。
それになのにビールちょうだいと愛してるだけで相互理解を含めようとするこの映画の趣旨には全く賛同できない。
ここまで書いてなぜムカつくのかわかったが理想論ばかり述べて全く英語以外の言語を勉強しようとせず郷に入れば郷に従わない海外の日本人とこの映画の趣旨が重なるからだろうか?
異国を理解する事は言葉、歴史、文化、違いを尊重することだと思う。単に気持ちだけで理解できるなら理想だがそんなに甘いものではない。
とにかくこの映画は大嫌いだ。
ただ唯一、オダギリジョーの演技だけが良かった。
私の中でワーストワンの映画です。
ただ、息子の学を演じた佐藤凌くんは逸材。オダギリジョーより目を引いた。彼を「アジアの天使」として、大人たちを繋ぐ役割にしても良かったのではと思わせるほど。
目で語れる子役のこれからに期待大です。
感想をうまくまいこと書こうとすると、言葉にしようするとなんだかとても薄っぺらくなってしまい書いては消してしまった。
映画の登場人物たちが言語化してない部分に強く感動してしまったから上手く感想が書けないのだと思う。
序盤では相互理解、と何度も主人公が口にしていたのに、電車の中のシーン以降全くその言葉を口にしなくなったなと。
それは相互理解という言葉じゃ全く足りない人間同士の心の交流を経験したからなんだと思う。
うーん。でも「ビール」と「愛」は言葉が通じない中でも人と人とを繋ぐ世界共通語(?)なんだろうな。
しばらくはこの映画の幸せの余韻に浸っていたいです。