クリーン、シェーブン プロット

幻覚や幻聴に悩まされながらも娘を探し続ける統合失調症の男を、徹底的に抑制されたトーンで描いたサスペンスドラマ。ピーターは自分の頭に受信機、指に送信機が埋め込まれていると信じており、頭の中に流れ込んでくるノイズに常に苦しめられている。施設を出た彼は、里子に出された娘を捜すため故郷の町へ帰るが、幼児連続殺人事件を追う刑事から容疑者として目をつけられてしまう。主演は「ユージュアル・サスペクツ」「テスラ
エジソンが恐れた天才」のピーター・グリーン。撮影監督としてフレデリック・ワイズマンに師事し、ミュージックビデオなどを手掛けてきたロッジ・ケリガンの長編監督デビュー作。1993年に製作され、日本では96年に劇場公開。2021年8月、25年ぶりにリバイバル公開。

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クリーン、シェーブンコメント(15)

Hccikdblen
Hccikdblen
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Hello. Hello. Daddy, are you there?
Hello. Hello. Daddy, are you there?
Hello. Daddy, are you there?
Hello.
最初、低予算と映画製作された時代とに反して、何故かギミックの精巧さだけが目立ち、それがもたらす不快感から古典映画『アンダルシアの犬』の一場面なんてものが、頭を過ったけれども、そんな事は、たわ言だと...
2020年7月に公開された『アングスト/不安』を配給したアンプラグドが、よい手ごたえがあったのか精神的に屈折している主人公をまた選んでいる。

『アングスト/不安』は1983年に製作されているのをよそにCGは勿論のこと、ドローンも無ければPOV撮影なんて概念もない時代に被写体をロウテクな方法で色々なアングルから視聴者である第三者に見せることで狂気のコアな部分を分かり易く、しかも疑似体験的感覚にも導いていた。本作でも母親の口元のアップを代表するように人の身体や物を大写しにして彼の視点から描いているようで、あくまでも我々視聴者が見て感じるとれる『アングスト/不安』と同じ姿勢の共時性と同時性の疑似体験ができるようになっている。

I was in a - in a hospital bed, and I had been operated on.  And they
had put a - a small receiver in the back of my head and a transmitter
in my finger.

Anyway, to get at the - the transmitter, I had to take my fingernail off.
あまり必要のないセリフを省き、また無駄なフィルムスコアの存在は無く、彼の頭から発せられるノイズとピジン英語を話すアメリカ黒人のアジテーションだけが我々に異質な3次元的世界観だけを流す。

詳しい人間関係が分からずにいると「1日に付き10ドルだからね」なんてお金をピーターに要求するのでテッキリ、安ホテルの女主人と思っていた初老の女性が実は彼の母親だと後で知ることになろうとは... この冷たい態度が、我々が持つ狂人と呼ばれる人に対してどのように接すれば正解なのかが見えない事への母親が代弁者となっている。そして冒頭に施設から出たピーターが起こす幼女殺人事件は見ている側としたらハッキリ犯行を見せなくても彼が起こしたことに間違いがないと思っていると最後の最後に彼の優しさから意外な方向へ... この感覚はあたしだけかもしれない。

ラストに母親がピーターの洗濯物に涙しているようにも見える事から...
幼くても彼の傷みが少しでも理解できた娘の二コルがそんな父親なのにコンタクトを取ろうとした場面で幕が閉じられる。

この映画の異質な描き方は、明確なストーリー・テリングなんてものはなく、切れないカミソリの刃のような世界観を見ている側が理解をしなければ分かり辛いものとなっている。
Ixkspghnmos
Ixkspghnmos
ビデオドロームが1983
鉄男が1989
ヤコブスラダーが1990
この映画は1993だ。

たぶん病んだ人間を描いた作品のなかでも、ずば抜けたトラウマ級傑作。どこもかしこも痛い。
子供の頃に見なくて良かった。

映像、編集、音 全てが上手く働いて主人公の存在と、彼を取り囲む環境を描き切っている。
この手法の完成形。

絶対に参考になるから映像製作者は見るべき映画。
Ikgxhpmosns
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統合失調症の代表的な症状である、幻聴、幻覚、妄想をリアルに描いた作品。
Curondxusee
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目を背けたくなるようなエグい描写もさることながら、通奏低音のように鳴り続けるノイズや恐らく主人公ピーターにしか聞こえていないであろう声など、精神が持っていかれそうになる演出がかなりキツい映画だった。ストーリーもあってないようなもので、脇筋の殺人事件など、展開の都合上入れましたみたいな感じが否めない。
けれどもじゃあ観ないほうが良かったかというとそうでもなく、割と切ないお話ではあるのよねー。一見そうは見えないけど。
Gxopshisnmk
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これは愛情飢餓感の映画だなと思った。
抑圧の中育った母親に歪んだ愛情で育てられた主人公の男は「幸せ」に脅迫的な執着をみせている。これは私の予測でしかないが母親は子供よりも旦那をとる女で、子供に無関心。ピーターの頭で響く男の声は彼の中で作られた幻の父親のようなものだと思う。絶対的な存在で彼を支配して迫ってくる。統失患者にありがちな見張られている感覚や被害妄想が体内に送信機受信機を埋め込まれたという想定を生み出している。これは幸せでない状態を受け入れるため、なれない理由である障害を自ら創り出しているからだと思う。そんな中でも彼の妻との出会いや娘の存在は命綱のようなものだったのではないから。妻の死因は語られていないが、きっと自殺なんじゃないかと思った。この世界では多少、図太く強引な方が上手く立ち回るもので、捜査中の刑事も、あの子には父親が必要だ〜とか綺麗事をぬかしながら味方になることをだしにして初対面のシングルマザーと肉体関係を持ち、暴漢には屈して野放しにして、精神病患者を犯罪者と決め込み憎んで追い回して殺す。正常と異常とは?
トラウマから来る弱さと優しさが生きづらさを産むこの世の絶望的な一面が、映画全体の抑圧的なトーンと合わさってやるせなくて涙が出た。
死ぬ事が救いの世界なんて嫌だ。
色々な事に対応をせざる負えない娘の顔が終始不機嫌そうなのが世の中への反抗のようで共感と応援したい気持ちになった。いつか笑える日が来るんだろうか。
何か一歩違えば幸せな結末も迎えられたはず。自分次第と悟った男に母親が笑顔のひとつでも見せたら変わったのかもしれない、死んでから悲しんでも遅いのに。
コロナや不景気で絶望臭漂う今
悲劇を産まないために肯定や優しさの重要性どんどん高まってるなと思う