スペル

サム・ライミ監督の実に9年ぶりのホラー作品は期待を裏切らない作品でした。
クリスティン・ブラウン演じるアリソン・ローマンが問答無用の災厄に次々と見舞われるヒロインを体当たりで熱演しています。
少しキルステン・ダンストにも似てく気がしました。
ガーナッシュ夫人演じるローナ・レイヴァーはいい味出してました。
問答無用の災厄の演出が見応えありますが、その恐怖演出の中に老婆の入れ歯が飛び出したり、目が飛び出したりと笑いを絶妙に混ぜるサム・ライミ流の演出は最高でした。
「死霊のはらわた」を思い出す演出も懐かしく思えました。

サム・ライミは本当に自分の好みの映画を作っていると思う。「スパイダーマン」三部作がヒットしたのも彼がそのスタンスを曲げずに続けたからではないかとさえ思う。ただやはり彼の本業はホラー。本作の構想に10年かかったのは知らなかったが、確かに彼らしさが爆発している。意外にもスプラッターが無かったのだが、緑だか黄色だかのワケわからん液体をオバサンが吐きかけたり、目玉がびよーんと飛び出したり、「オエーッ」 なシーンは多々ある。そんな過剰演出にも関わらず、きっかけは本当に些細で誰にでもありそうなものだったりするのはなかなかツボ。真面目と不真面目が不思議と合わさった印象だ。「死霊のはらわた4」ではないかという噂が広がった本作だが、これはこれで「はらわた」だと思うのは私だけだろうか。
本作を観賞して、気持ち悪くて目を瞑る人と、過剰演出に笑える人と、本当に両極端だろう。その分かれた評価を見比べるのも楽しめる。

グロくて気持ち悪い怖さ。最後の方はお粗末。

大好きになりました。B級ホラー映画テイスト満載なのに、もうＳ級ですね。最高に怖かったし笑いもありで面白かった！

とにかく、ホラーとコメディが良いぐわいに
混ざっているので、かなり楽しめると思う。
真面目なホラーを求める人には余りお勧め
出来ないかな。