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時の行路 プロット 日本 03月14日 2020 劇場で
心の旅路 プロット アメリカ 07月01日 1947 劇場で
夢の旅路 プロット アメリカ 05月26日 2001 劇場で
海の上のピアニスト プロット イタリア・アメリカ合作 08月21日 2020 劇場で
橋の上の娘 プロット フランス 12月11日 1999 劇場で
坂の上のマリア プロット 日本 04月28日 2001 劇場で
路上のソリストコメント(20)
贖罪や偏見やプライドなど、動物では感じる事のない感情をテーマに物語を描くジョー・ライト。今回のテーマは恩寵。神の恵みや愛を指す言葉だが、人間が人間対して行う施しと恩寵を対比させ描いていると感じる。
人間の100%無償の善意は存在しない。なんの見返りを求めなくても、そこには天国へ行けるかもしれないという、神からの見返りが存在する。無償の善意、恵みとは神だけの行為である。
主人公の記者は無償の善意とは言えないが、与えられる側のソリストのホームレスの感じ方の違いに葛藤する。
そして施しはやがて「一番助けてほしい時に、すぐに駆けつけてくれる友」という寄り添った善意へとカタチを変えて行く。それは恩寵や恵み以上に人間にとって大切な行為と感じる。
大変興味深いテーマだが、以前のジョー・ライト作品とは違い、ハリウッド制作の一流スターを起用しての物語なので、監督独自の孤高のテーマに邪魔なパッケージと感じる。
映画としては間延びする時間も多く、キャラクターも愛すべき存在になっていないので、人にお勧めする程ではない。
同監督であれば、まずは「つぐない」をお勧めする。
新聞記者がそれを記事にし、世間の話題となる。
精神を患い、家族が自分を殺そうという妄想からホームレスになるが、なかなか復帰できない。
過剰な演出をせず、実際の話を丁寧に描いている。
姉が弟と再会したときの「大変だったね」が何年もの重みを感じた。
この人のために動きたい、という想いは誰にだってある。
それが本当にその人のためになるのかどうかは、
そのときには気付けないもの。
相手を想うとはどういうものなのか。
考えに考えて、
芽生えてきた答えはシンプルだったりする。
多少、あらゆる問題が詰まりすぎていたけれど
それはリアル故だと思う。
じわりと温かさを感じる。
名画座にて。
公開時にもけっこう話題になっていて、
さらに賛否が分かれていたような気がする作品。
まぁ、、好き嫌いはあるにせよ、これはリアル。
実話ならではの甘さも感動も感じさせない^^;作り。
それをどう感じるかで評価が分かれると思う。
個人的にはあまり後味のいい話ではないな、と
思いながら、いきなりラストで寝返った?ような、
締めくくり。うーん…結末はないと思うけどねぇ。
いつだったか、御本人たちが来日?して、
本物がTVに映っているのを観た。似てなかった^^;
私は音楽に精通していないうえ、チェロについても
(ジェロなら知ってるけどv)あまり聴き覚えがない。。
それでも冒頭で流れる音楽や、劇中で流れる曲は
心地良いとは思う。。思うんだけど、その心地良さ
がメインではない話なんだよなぁ…これは。
統合失調症という精神疾患が天才音楽家にもたらす
悲劇…というか、そちらの描写が色濃く、おそらく
原作者が彼をネタとして抜擢し利用したのも明らか。
(まぁ、記者とはそういう仕事ですから^^;)
彼が偽善者とか、慈善家とか、色々な見方はあるが、
純粋にコラムの題材として彼を選んだだけだと思う。
その後の交流で、彼への復活の期待も芽生えてくる。
それをすることが彼の為になるのか。を問われても、
「ハイ、そうです」と、簡単に答えられる問題でもない。
苦い描写が一転、温かい手のぬくもりへ変わるラスト。
映画の締めくくりとしては「そうだよねぇ」なのだけれど、
そこまでの展開が苛立ちと残酷さに満ちているので
私的にはスッキリできなかった。主演の二人は巧い。
(日本も路上音楽家が多いですねぇ。騒音とハモる?)