リスボン特急 プロット

銀行砲撃に端を発し、かたい友情の絆で結ばれながらも、対決の運命に向っていくパリ警察の鬼刑事と、夜のパリに君臨する顔役の二人の男と、その蔭で生きる哀しい女の運命を描く、フィルム・ノワール。製作はロベール・ドルフマン、監督・脚本・台詞・編集は「仁義」のジャン・ピエール・メルヴィル。撮影はワルター・ウォティッツ、音楽はミシェル・コロンビエ、美術はテオバール・ムーリッスが各々担当。出演はアラン・ドロン、カトリーヌ・ドヌーヴ、リチャード・クレンナ、リカルド・クッチョーラ、マイケル・コンラッド、ポール・クローシェ、アンドレ・プス、シモーヌ・ヴァレール、ジャン・ドザイなど。

リスボン特急 俳優

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リスボン特急コメント(3)

noxurh
noxurh
メルヴィル監督作品恒例の冒頭の散文

警官は人に対して持つ感情は二つしかない
疑いと嘲りだ
フランソワ・ウジェーヌ・ヴィドック

この人物を調べてみるとこうあった

18世紀末から19世紀前半に生きたフランスの犯罪者で、パリ警察の密偵となり、国家警察パリ地区犯罪捜査局を創設し初代局長となった伝説の人物
彼が作った捜査局はパリ警視庁の前身にあたる
ヴィクトル・ユーゴーの「レ・ミゼラブ」のジャン・ヴァルジャンとジャヴェールは彼がモデル
後に探偵となり、彼が書いた回想録に記された異常犯罪の記録の数々が探偵小説を創始したエドガー・アラン・ポーやコナン・ドイルに多大な影響を与えたという

アラン・ドロンは珍しく警察署長の役
警察署長と言っても、日本でいう捜査課長のようだ
コールマン刑事役の彼は、正にその疑いと嘲りの感情しか持たない冷徹な人物

酷薄な雰囲気がアラン・ドロンにピッタリだ

本作はジャン=ピエール・メルヴィル監督の遺作
本作のフランス公開の1969年10月の10ヵ月後の1970年8月、心臓発作で55歳で亡くなった
まだまだこれから何本も傑作を撮れる歳なのに残念過ぎる

サムライ、影の軍隊、仁義と来て本作だ
しかも主演はアラン・ドロン、共演はカトリーヌ・ドヌーヴ!
期待しない方がおかしい

冒頭の銀行強盗が始まる前のシーンからもう心を鷲掴みにされる

しかし大傑作として、手放しで誉められるかというと実はそうではない
いろいろと言いたいことがある
それでもなお傑作だ
素晴らしい!
星5つを付けて当然だと思う

不満点は大きく二つある

まずカトリーヌ・ドヌーヴの出番が少ない
重要な役ではあるが結局端役にしか過ぎないのだ
アラン・ドロンとのキスシーンはあるものの欲求不満が残る
もっともっと美しい彼女を観たかった
しかし、このような目の覚めるような美女はメルヴィル監督作品の世界にはそもそも似つかわしくないのだ
そうもっとそれなり程度の美しさであるべきだった
それでもドヌーヴを出すなら、凄惨な死に方をするべきキャラクターだったと思う

そして最大の問題点はリスボン特急襲撃のシークエンスだ
こんな大味の犯罪はメルヴィル監督らしくない
ケレン味が有り過ぎる
メルヴィル監督作品は、もっと地味に静かにやるべきものだ
こんな黄金の七人みたいな犯罪はらしくない
第一、ヘリと特急列車の特撮が日本映画みたいなチープさで情けなかった

冒頭の一節

疑いと嘲り

疑いとは、ドヌーヴを配役すること
嘲りとは、大味な犯罪を描くこと

メルヴィル監督は、この問題点を自覚して撮ったのかもしれない

しかし問題点があっても傑作であることは間違いない
fgfmqgk
fgfmqgk
最後まで見所なく乗れずに終わってしまった。
Xokpmghssin
Xokpmghssin
フランスの巨匠ジャン=ピエール・メルヴィルが遺した最後の作品。これをきっかけにアラン・ドロンと袂を分かったとも言われるが、確かにそう言われると、サスペンス映画としてはちょっと一筋縄ではいかない作風が貫かれている。まずもってその時制が警察側と犯行グループ側とでやや異なるスピード感にて紡がれ、予測していたスムーズなリズム感とはいかないところが厄介であり、逆にそこがイイという声も根強い(私もそこが面白かった)。

海辺の銀行のビーチ・パラソルのような外観に始まり、車から列車への舞台転換に至るまで、絵作りはいつもながらに完璧。タレコミ屋をめぐる人間模様など、決して線形には進まぬ奇妙な語り口がここにはある。終盤に登場するヘリからリスボン急行の背中へと降りたつ描写は、後の「ミッション:インポッシブル」のクライマックスを思わせるところもあり、実際のところ、少なからぬ影響を与えているのではないだろうか。