ランボー者
プロット
アメリカ
12月05日 1987 劇場で
ランボー ラスト・ブラッド
プロット
アメリカ
06月26日 2020 劇場で
ランボー3 怒りのアフガン
プロット
アメリカ
06月11日 1988 劇場で
ランボー 地獄の季節
プロット
イタリア・フランス合作
06月15日 1987 劇場で
ランボー 最後の戦場
プロット
アメリカ
05月24日 2008 劇場で
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ランボーコメント(20)
『ロッキー』と人気を二分するシルヴェスター・スタローンの当たり役シリーズ第1作目。1982年の作品。
原題は“FIRST BLOOD”だが、邦題が逆輸入。
後のアクション映画への影響、オマージュやパロディは数知れず。
タフなアクション・ヒーローの形容詞。
色んな意味でアクション映画の名作。
『~ラスト・ブラッド』に併せてだが、見るのは随分と久し振り。おそらく20年ぶりくらい。
でも、びっくりするくらい覚えていた。
ランボーが舞台の田舎町を訪ねるファースト・シーン。
保安官に因縁を付けられる。
理不尽な逮捕。
拷問のような警察の仕打ち。
怒りが爆発。
警官隊相手に、たった一人で反撃に出る…!
闘いが始まってから、ランボーに非が無い訳ではない。
が、先に仕掛けてきたのはお前(警察)たちだ。
ベトナム帰還兵のランボー。元グリーン・ベレーの英雄。
時折蘇る、地獄のようなベトナム時代の記憶と傷…。
やっとそれらから解放され、穏やかに過ごせると思っていた。
なのに、こんな事に…。
それは警察の方も同じかもしれない。
何故、こんな事に…?
ちょっかい出してしまったのがいけなかったのか…?
両者にとってこれは悲劇。
スタローンが自分自身を重ねたロッキーはフレンドリーで陽気だが、ランボーは無口で孤高。対極的だが、それがまたハマっている。
追い詰められた崖からのダイブ。怪我とそれを自ら麻酔ナシで針で縫うシーンは、言わずと知れた伝説的なリアルガチ!
ゲリラ戦の超エリート。山に入ってからはオレの領域。気付かれず傍に潜み、突然襲い掛かる。あちこちにトラップも。
全く手足が出ない田舎警察。それでも諦めが悪い保安官。ブライアン・デネヒーの憎々しさが光る。
ランボーを説得しにやって来た元上官のトラウトマン大佐。リチャード・クレンナもハマり役。
バイクとパトカーのチェイス、ヘリの追跡、反撃ゲリラ戦、警官隊200名による大捜索…スリリングなアクション・シーンを要所要所に。
さすがジェリー・ゴールドスミスの音楽はアクション映画を格別盛り上げる。
ロケット弾が撃ち込まれた廃坑に生き埋めにされたと思われたランボーだったが、脱出。町に舞い戻り、激しい銃撃の最終決戦…!
後のシリーズでは半裸の完全超人化するランボーだが、本作ではまだ人間味が垣間見える。
傷付き、苦しみ、弱み、脆さ…。
アクション映画だが、実際は反ベトナム戦争映画だろう。
ランボーが涙ながらに感情をぶちまける、胸が張り裂けそうなほど忘れ難い悲しいラストシーン。(スタローンの熱演に目頭が熱くなってくる)
ベトナム帰還兵の代弁。
いつの世も戦争で傷を負った者たちにとって、永遠に戦争は終わらない。
でもいつか、傷が癒える事を…。
法律をねじ曲げる組織、警察と軍隊。
かたや従わなかっただけで逮捕監禁、暴行を加えた警官たち。
能力や任務はともかく、非人道的な戦争に参加させ、その過酷さにPTSDとならせた戦争。
警官は物事を舐めすぎたどうしようもない奴等ばかりでなるようになった…とは思う。
時代背景から見ると敗戦して帰還した兵士たちは勝てなかった罪を背負わされ、社会的にも無駄な戦争と叩かれ扱いも酷かった。国が起こした負け戦に参加したらこうなると言う見本。
参加した兵隊単体に迫害を加える社会もおかしいと思うが、ランボーやり過ぎよ。
後、州兵がパートの集まりとは知らなかった。
ベトナム帰還兵の悲劇。ただ歩いていただけなのに。スタローンのアクションがたまらない。もはや名作といっても過言ではない。
ラストの歌がいいんだ、また。こら!途中で切るんじゃない。吹替もやっぱイマイチなんだよな。
字幕、ノーカットでご覧ください(笑)
ベトナム戦争に関わりたくない、過激すぎるなどの理由で映画会社、俳優からも忌避された映画だったがスタローン自身が脚本を練り直し完成させた社会派アクションドラマの秀作である。
ベトナム帰還兵のPTSD(心的外傷後ストレス障害)、世間の不当な蔑みなどは当時の大きな社会問題になった。間違った戦争だったとしても命令に従った兵士を責めるのはおかしいと感じたスタローンは声なき声の代弁者となったのだろう、満身創痍、骨折4か所の傷を負いながらも映画を完成させた。かっての上官からは戦争が作り出した最高の戦闘マシーンとして語られるがランボーは暴力的ではあるが自衛でありむやみに人を殺すことは避けている、特に同じアメリカ人同士で血を流す愚かさにランボーは苦悩する、全く声を聴かない独善的な保安官、気に入らない男という理由だけで終には軍隊まで動員する執拗さ、やむなく終止符を打つため立ち上がっただけである、公開当時、街の破壊を責める批評家もいたようだが陽動作戦と見て取れる。
ロッキーに続くスタローンの代表作、語るセリフは少ないが鬼気迫る迫真の演技は余人をもって代えがたい。続編は残念ながらメッセージ性を薄めアクション・エンタテインメントに様変わり、それはそれで魅力的だが原点の本作の果たした重さは計り知れない。