オルランド プロット

男性から女性に不思議な変身を遂げたエリザベス朝の貴族オルランドの四百年にわたる時空を越えた旅の物語。原作は二〇世紀イギリス文学を代表する女流作家ヴァージニア・ウルフの長編小説。監督、脚本は映画、音楽、詩、文学、バレエの分野で才能を発揮するサリー・ポッター。製作はクリストファー・シェパード。撮影はロシア映画の第一人者で「炎
628」のアレクセイ・ロジオーノフ。音楽はサリー・ポッターとデイヴィッド・モーション。主演は「エドワードII」のティルダ・スウィントン、「トゥージュー・サル」のシャルロット・ヴァランドレイ、「山猫は眠らない」のビリー・ゼイン。キネマ旬報ベストテン第十位。

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オルランドコメント(3)

Fiaeulepulteabs
Fiaeulepulteabs
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「好きだー!ティルダーーーーっ!」

本作は間違いなくスウィントンという奇跡の女優ありきの作品だ。彼女がいなければこの作品は端から成り立たない。
原作は『めぐりあう時間たち』のヒロインでお馴染みのヴァージニア・ウルフの長編『オーランドー』。20世紀モダニズム文学の旗手であったフルフは、革新的な手法を用いた優れた小説をいくつも残しており、特に物語よりも登場人物の心理を深く掘り下げる「意識の流れ」手法で有名だが、この『オーランドー』はウルフ作品として一際異彩を放っている。
主人公オルランドは、3世紀の間年をとることなく生き続け、その間、性別を自然に変化させるという超人的な設定なのだ。映画化はほぼ不可能に近いこの作品を、スウィントンという女優を得て、女性であるポッター監督が、ウルフの時代からさらに1歩進んだ現代のオルランド像を創り上げた。独自のフェミニズム批評を展開していたウルフの、両性具有オルランドへ託したメッセージとは何か。一般的には同性愛関係にあったヴィタ・サックヴィル=ウェストへ恋文と言われているが、ウルフはオルランドを通して、それぞれの時代における社会的立場(あるいは風潮)にがんじがらめにされた性の解放を描いたのだ。男尊女卑の貴族社会での女性の地位の低さもさることながら、強くなければならなかった男性の負担。生まれながらにして決まっている性別のために、自分の意思とは違う人生を送らなければならない理不尽さを、性別自由の不老のオルランドが打ち砕いてくれた。
エリザベス1世(余談だが演じるのは男性であるクエンティン・クリスプ、なんて倒錯的)の寵愛を受けた青年貴族から始まり、現代のシングル・マザーまで、目まぐるしく変わるその時代の豪華な衣装を纏うオルランドが何とも魅力的なのだ。女優が男性を演じるとなると、“男装の麗人”という言葉を真っ先に思い浮かべるが、スウィントンが演じると「男を装う」のではなく「性を超越した」というイメージだ。私は青年貴族の彼女を観て、カラヴァッジオの描く肖像画を思い浮かべた。硬質な美しさの中にあるどこか皮肉めいた表情から放たれるエロティシズム。まさしく男でもなく女でもなく、神でもなく人間でもない人物だ。奇しくもスウィントンはデレク・ジャーマンの『カラヴァッジオ』でモデルとなる娼婦を演じている(余談だがスウィントンのユニセックスなキャラクターで一番なのは『コンスタンティン(フランシス・ローレンス監督)』で演じた天使(堕天使?)だと思っているが・・・・)。
以上のようなことを述べるとオルランドは神秘的な人物かと思われるかもしれないが、そうではなく、自らの弱い部分を知った上で、自分らしい生き方を求める人間味溢れる人物だ。初恋の相手に振られたショックで六日間寝込み、戦争のショックで再び六日間寝込む(その後、男であることに嫌気がさし女性に転身する)。結婚しなければ財産を失うにもかかわらずスケベおやじの求婚はキッパリ断るも、イケメンの放浪者にあっさり処女を捧げる。例え愛する人の望みでも、自分の生き方にそぐわなければ付いて行くことはない。あくまでも“自分らしさ”を失わない人なのだ。
華美な衣装を脱ぎ捨て、シンプルなスタイルで迎えるラストシーン。「幸福なの・・・」と涙を流す彼女の美しさ。空を舞う天使の祝福を受ける彼女は、今度こそ自分の娘と共に肉体的に成長していくのだと思う。
複雑な物語を、7つの章に分けすっきりとさせ、華麗なだけでなくコミカルな要素もふんだんに取り入れたエンターテインメントの歴史絵巻としたポッター監督の手腕が見事だ。
Kshgnimspxo
Kshgnimspxo
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時々のカメラ目線が自伝的な語り口でオルランドの人格の成長が台詞がなくてもわかるのが素敵です。古そうな映像が雰囲気あって逆にいい。そしてなんといっても美しい衣装に満足!
ただ、急に場面が飛ぶのが戸惑うのと、せっかくおもしろい設定なのに語り足りない印象がもったいないと感じて☆マイナス

最後のお屋敷を訪ねるシーンは切ないですねー
lfpumoe
lfpumoe
モローの絵画「サロメ」のような、豪華で耽美な世界が味わえる映画だった。役者さん達はみなとても魅力的で、衣装も素晴らしい。ロケ地(サンクトペテルブルクとウズペキスタン)の風物もエキゾチックでとても美しい。
メイキング映像も良かった。性別というのは実はとても曖昧なもので男性と女性の2つに分けることの方が人工的なのではないか、というコメントや、この映画のような難しいテーマを扱う作品には資金が集まりにくいため、映画好きの製作陣によるほとんど手弁当のような労苦の果てにできた作品であること等が語られていて、理解が深まった。