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ブレイク・スルー プロット アメリカ 04月19日 2001 劇場で
イット・フォローズ プロット アメリカ 01月08日 2016 劇場で
クリムゾン・リバー プロット フランス 01月27日 2001 劇場で
フローズン・リバー プロット アメリカ 01月30日 2010 劇場で
ビッグ・リバー プロット 日本・アメリカ合作 05月27日 2006 劇場で
BAD LANDS バッド・ランズ プロット 日本 09月29日 2023 劇場で
リバー・ランズ・スルー・イットコメント(20)
絶対見るべき作品
弟役のブラッド・ピットが素晴らしい。ミステリアスな部分を持つ青年の身のこなしが、この男優の個性とピタッと一致していて、説得力のある人物表現になっている。レッドフォード監督が、自身の若かりし頃の演技を重ねる様に演出したのではと想像する。
作品全体の感想は、上記のテーマを敢えて絞らずにノスタルジーの映像美に拘った作りを狙ったのだろうと思う。
冒頭で川の岩は5億年前にできた、しかしその前から岩の下には神の言葉があったのだと父は兄弟が子供の頃に教える
そしてラストシーンでは、老人となった主人公がその岩の下には言葉があり、その幾つかは岩のものだと語る
様々な人生があり長い時が流れ、土が岩に変わるようにいつしか自分の人生も川の岩のように沢山の中のひとつとなり忘れ去られる
しかしその岩の下には、確かに生きて心から人を愛した人生があったのだと
それは理解しあえなくとも理屈を離れて愛した人の思い出
妻だけで無く、父であり、母であり、不幸な死を遂げた弟との思い出のこと
人生も終わりになり、振り返ればそのような思いはすべて一つに溶け合い、その中を川が流れるのみなのだ
これといった事件もなく山場もなく淡々と、山間の田舎町の牧師一家の兄弟の物語が少年期から始まる
監督経験が浅いロバート・レッドフォードにもかかわらず、語り口がとても上手く、あっという間もなく映画の物語の世界に引き込まれてしまいます
それは美しいモンタナ州の風景ももちろんですが、あたかも劇中のあの川の流れのように、映画全体の緩やかな流れの中に、渓流の ように早瀬や、小さな滝を作るレッドフォード監督の手腕によるものでしょう
音楽も映画の雰囲気に合う素晴らしいものでした
ブラッドピットは若い時のレッドフォードに本当に良く似ています
笑顔ではにかむ記念写真は心に残ります
兄弟の子供の頃の子役二人も素晴らしい名演技でした
原題はA River Runs Through It
これを日本語に意訳するなら、鴨長明の方丈記の書き出しそのものでしょう
ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず