チャンス!
プロット
イギリス
01月01日 1900 劇場で
セカンド・チャンス(1983)
プロット
アメリカ
06月09日 1984 劇場で
ゲット・ア・チャンス!
プロット
アメリカ
01月20日 2001 劇場で
迷ディーラー!?ピンチの後にチャンスなし
プロット
アメリカ
01月01日 1900 劇場で
チャンス商会 初恋を探して
プロット
韓国
09月25日 2015 劇場で
MARINES DOCUMENTARY 2023 今日をチャンスに変える。
プロット
日本
12月29日 2023 劇場で
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チャンスコメント(18)
果たして純真無垢な心の持ち主である庭師(ガーデナー)は、神が地上に遣わした救世主(メシア)だったのだろうか。そんなことを深く考えさせられる何とも不思議な味わいのラストシーンでした。
悪名高きトランプ大統領は、これを見て少しは襟を正すべきかもね。😡
良いように良いように勘違いの連鎖は、主人公チャンスを始点にみなもの輪が広がっていくように、彼と接した周りの人が幸せな心持になっていく。無欲で微笑みを浮かべ、背筋を伸ばしてゆったり歩けば、運は自分の方へやって来て、神様が粋な計らいをしてくれる。そんなことを思わせてくれた作品でした。
淡々と流れていくストーリーであって、二つの側面をもつ魅力。社会風刺を効かせたようなコメディ色を存分に利かせているのかと思いきや、最期のシーンを観た途端、彼の存在自体がどこか高尚に感じられ、もっと奥深い哲学的な意味を見出したくもなったりした。
大変面白い作品でした。名シーンも多く、映像も綺麗。音楽も良い。何よりもピーター・セラーズの醸し出す庭師チャンスの人物像が良い。さらに特典映像のもう一つのエンディングも必見です。
家を出たチャンスが町を彷徨うシーンに流れるのは「ツァラトゥストラはかく語りき」。つい昨年、「2001年宇宙の旅」を観たばかりだったので、関連があるのかと調べてみたら思わぬ発見があった。
この映画自体がニーチェの著作「ツァラトゥストラはかく語りき」を土台にしているのだ。
ニーチェの著作は、山に籠っていたツァラトゥストラが、神の死を知って山から下りて、人々に教えを施すというものだ。
日本の作品紹介を読むと、「善人が無垢な心で周囲の人々を魅了し、成功していく物語」といったものが多いが、実際に観た印象は相当異なる。邦題も、そういうミスリードを誘ってはいないか。
本作は、非常に哲学的で暗喩に満ちた寓話と観るべきだろう。原題はBeing There、ハイデッガーの「存在と時間」から取られたとのことである。
チャンスは何らかの知的障害があるようだ(情緒障害もあるようにも見える)。
冒頭、主人の死を、同じ使用人仲間のルイーズから教えられるシーン。しかしチャンスは理解が出来ない。ルイーズはチャンスの反応に腹を立てて彼を叱るが、すぐに我に返り「大きな声を出して悪かった」と詫びるのだ。つまり、ルイーズは、「チャンスは主人の死を理解出来ない人」と捉えていることになる。
それから、チャンスが自分のことを語る場面で、「物心ついた時から庭師をしていて、家から外に出してもらえなかった」と言うセリフがある。何らかの事情でチャンスは引き取られ、外に出さないように育てられた、ということだろう。
そして、彼は読み書きが出来ない。チャンスが育った家はそこそこ裕福な家だが、学校には通わず、教育を受けてこなかった、ということである。
チャンスはテレビを観ることに強いこだわりを持っている。自閉症スペクトラムを思わせる。
チャンスは庭仕事のことしかわからない。しかし、周囲の人には彼の言葉が予言めいたもののように聞こえる。最後にはチャンスは次期大統領とも目されるようになる。
物語の舞台はワシントン。アメリカの政治の中心地である。
チャンスの言葉に踊らされるマスコミ。マスコミに踊らされる人たち。ところが、そのマスコミの権威すら、もはやなくなっていることも示唆される。FBIやCIAは情報操作をやっている。出世欲にとらわれた弁護士。理性や秩序を喪ったワシントンの様子は、まさしくニーチェが考えた神の死んだ世界であろう。
そこに表れたチャンスの存在は果たして何なのか?
ラスト、浅い池を歩くチャンスは水上を歩くようである。まるで神のように。
当時40代半ばのシャーリー・マクレーンが気品と可愛らしさの同居する女性を演じていて魅力的だ。
とても静かでスマートな大人の作品
昔ったらピーターセラーズはイコールクルーゾー警部
だったのでかなり驚きました
ただそこに居るだけでまわりを微笑ませ
死に直面しているものでさえ安心を与える
そんな人になれたらいいな〜
今では彼の作品中で一番大好きな映画になっています。
フーマンチューも良いけどね(笑)