ストレイト・ストーリー

素直なロマンスとホッとする作品だった。
ふとした瞬間に思い出し久々に観たいと思った作品

長年に渡り仲違いしていた遠方に住む兄のところへ、トラクターに乗って弟が会いに行くと言うだけの、こじんまりしながらも味わい深い人間ドラマ。
カルト作家デビッド・リンチの中で、突然何かが覚醒したとしか思えない。
何事にもスピードが求められるこの時代に、随分とのんびりしたお話でした。
でも、たったそれだけの印象しか受けられず、何も感じられなかったのがとても残念。
彼にしてみればこのじいさんの無謀とも取れるチャレンジが、刺激的なアートに思えたのだろうか。
人間って面白いもんだね。

タイトルが地味なせいか、今まで観ないでスルーしていました。

秀作だと思います。

イン・トゥ・ザ・ワイルド、ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅 など、ロード・ムービーには惹かれる作品が多いのですが、この作品はまた何度でも観たいです。

ずっと続くとうもろこし畑がいつまでも心に残っています。

主人公は　ただの貧しいじーさん

街ですれちがう人、電車で対面にすわったひと。
その場面だけ切り取れば
このジーさんに最初に抱く印象のようなつまらない赤の他人だけど

そこにいるまでどんな人生なのか・・と思うと　感慨深い。
あたりまえだが　その人生には様々な歴史がある

はじめての　おつかいで幼児が自宅からお店を往復する買い物番組
・・それを見守りつつ、周囲の人々のはんのうを楽しむ
そんなきもちでじーさんを眺めてた。

しかし
終盤になると、ただの貧乏なじーさんはきえていますた

マイペースで　ゆったり風景がながれる絵が
自分も　旅に参加しているような気分にちょっとなれる

じんせいいろいろ、山あり谷あり。
自分はどんなじーさんになってるだろ

素朴で退屈すぎるはずであるストーリーを味わいなる演出で織り込んで比較的飽きない映画に仕上げている。カメラワークは基本的にオーソドックス。意図的に少しピンボケに取りアップの時だけシャープにすることによってその効果を高めている。田園風景の空撮と弦楽器の音がとても見事にマッチしていた。