スキャンダル(1976)
プロット
イタリア
06月11日 1977 劇場で
スキャンダル(1989)
プロット
イギリス
11月11日 1989 劇場で
パゾリーニ・スキャンダル
プロット
イタリア
02月26日 2000 劇場で
スキャンダル(2003)
プロット
韓国
01月20日 2018 劇場で
ミスター・スキャンダル
プロット
イギリス
01月27日 2015 劇場で
過速スキャンダル
プロット
韓国
02月13日 2010 劇場で
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スキャンダルコメント(20)
その権力者のセクハラに迎合し、取り入ったことによってキャスターの座を得てきた女性たちのうち、権力者の寵を失って左遷された者が、権力者のセクハラを告発した、という作品です。
キャスターの女性たちは脚線美を誇張せねばならず、それを接写するカメラワークによって大衆人気を得ていた(とまで言い切ってしまうと史実に反するかも知れませんが)テレビ局が舞台です。
つまり、女性に対してまず第一に、外見(セクシーさ)を求める数千万人の視聴者の代表として、権力者はキャスターたちを慰み物にしていたわけです。
それを視聴者のアナタも心の奥底では望んでいたでしょ、つまりあなたがた視聴者も共犯者なんですよ、と告発しているわけです。
観ている側としては、テレビに写る女性は、きれいなほうが嬉しい……という、単純で素朴な願望は抑えられるものではありませんが、それが女性に対するハラスメントを構成するわけなので、いったいどうすりゃいいのでしょうか。
その答えは、同じ日に「チャーリーズ・エンジェル」を見たことによって気がつきました。
こちらは「女性をモノとして鑑賞する観客たちを喜ばせる映画」の典型です。
つまり、もしかして、有名人という職業は、ハラスメントを甘受すべき職業上の高度な義務を負う職業なのかも知れぬとも考えられるわけです。
つまり一般人の尺度でこの「スキャンダル」という映画の「セクハラ権力者」を断罪してしまうことは早計に過ぎるのかも知れません。
例えとしては穏当ではありませんが、ソープ嬢や風俗嬢という商売を選んだ女性たちが、職業上、男性から受けることを甘受すべき水準と、オフィスワークで働く女性が甘受すべき水準とは、まったく違っているのが当然であり、それは彼女たちの報酬額も違うのだから、一刀両断に語ることはできない、という点です。
ニュースキャスターは、単なるOLよりも、はるかに高収入なことは間違いないでしょうから。
というわけで、あらぬ方向にまで悩んだ、そんな一日でありました。
ニコールキッドマンはさほど私の中ではハマらなかったけど、シャーリーズセロンとマーゴットロビーが最高でした。
最初、誰がやっていたのかわからなかったほどの特殊メイクを施したセロンのメーガンケリーが、絶対に笑わず、圧のある表情を見せながら、自分の立場と本当の気持ちと葛藤していくシーンは素晴らしかった。
あと、マーゴットが演じるケイラが、ロジャーの前でスカートを上げていくシーンは、ゾゾゾっとくる。それを後から同僚に電話をして、涙するところなんかは、実際はすごく怖くて、情けない心情が、見る側の涙を誘う。
本当にあったかは知らないけど、嘘のような本当の話なんだろうなと想像。
脇を固める女優さん俳優さんたちもすごく上手で、見応え十分でした。
自分が実際にこういう場面に遭ったらと思うと、怖くてもう耐えられない…
そう思わせてくれるリアルな演出が素晴らしかった。
世の中には、ケリーの旦那さんのように、女の人を大切にしてくれる男の人もいるのに(下心がないかと言われるとそれは知らんけど笑)、商品やモノとして扱われたら、まずはただただ悲しいな、と。
女として、プライドを持って生きていきたい。
声をあげた女性達、勝利を納めた努力に頭が下がる。
働く女性でセクハラされたことない人なんて、いないんじゃないかな。
程度の差はあれど。
男性は気づいて欲しい。
シャーリーズ・セロン&ニコール・キッドマン。
洗練され過ぎた女優2人の鋭い眼光に、たじろぎながらも魅入ってしまう本作。
キャリア志向の塊のTV業界の中での、セクハラとキャリアとの等価交換。利用したか、それとも利用されたかで立場も変わる。
またマーゴット・ロビーやケイト・マッキノンもとても良く、大好きな女優陣勢揃いで見応えがある。