ポーラー・エクスプレス
プロット
アメリカ
11月27日 2004 劇場で
カナディアン・エクスプレス
プロット
アメリカ
01月01日 1900 劇場で
マラケッシュ・エクスプレス
プロット
イタリア
10月09日 1993 劇場で
フェスティバル・エクスプレス
プロット
イギリス・オランダ合作
02月12日 2005 劇場で
ミッドナイト・ランナー
プロット
韓国
03月24日 2018 劇場で
ミッドナイト・スカイ
プロット
アメリカ
12月11日 2020 劇場で
このサイトは、映画のポスター、予告編、映画のレビュー、ニュース、レビューに関する総合的な映画のウェブサイトです。私たちは最新かつ最高の映画とオンライン映画レビュー、ビジネス協力または提案を提供します、私達に電子メールを送ってください。 (著作権©2017-2020 920MI)。メール
ミッドナイト・エクスプレスコメント(12)
脱獄ものっていうと、ジョン・スタージェス監督の『大脱走』とか、ジャック・ベッケル監督の『穴』とか、ドン・シーゲル監督の『アルカトラズからの脱出』なんてのを思い起こしますが、印象としては、この作品、そのどれとも違う感じでしたね。なんというか、これらの作品の活劇的な感じではないというかね。
っていうか、本作の主題を「脱獄もの」とすること自体、違うのかなぁなんて感じましたですね。むしろ「不条理もの」。人間が不条理に巻き込まれた時の有り様を描きつくしたのが本作という感じがしましたですね。
いやぁ、ジョン・ハートが途中見せるその横顔の、なんという神々しさか、と。不条理を前にした人間の顛末を神々しいなんてのもおかしなわけですけど、でもまぁ、それがなんとも恐ろしいわけなんですよ、ほんと。
折りしもハイジャック事件が多発していた。映像からもエキゾチックな雰囲気と同居する闇の世界が広がっている。麻薬を板チョコ大にアルミに包み、腹に巻く。税関の言葉もわからず、心臓の鼓動がドクドクと伝わってくる中、恋人スーザンの「ジャニス・ジョプリンが昨日死んだ」という日常の会話。折りしもハイジャックのニュースもあって厳重体制なので彼は爆弾犯と間違われた。
収容所ではいきなりの拷問。気絶していたところをジミーとエリックが介抱してくれる。弁護士について教えてもらっても「脱獄(ミッドナイト・エクスプレス)するのが一番」だと聞かされる。脱走計画を立てたジミーは捕まり殴られ睾丸を無くした・・・ぞっとする話ばかりだ。
模範囚として過ごし残り53日となったとき、裁判のやり直しの話を聞かされる。そして裁判は簡単に30年の刑を科す。決意が固まった瞬間でもあった。早速仲間と水路へ抜ける地下を掘り脱走を企てる。
5年経ってスーザンが面会にきたとき、窓越しで彼女の胸を見ながら自慰行為に耽る姿に涙が出そうになった。アメリカとトルコの外交の見せしめ、犠牲となったビリー。理不尽なことだらけだし、同室のトルコ人の囚人には裏切られるし、暴れたため精神病棟に入れられるし・・・
最終的には所長が誤って死んでしまい、所長の制服を拝借してギリシアまで逃げることができたビリー。アメリカとトルコがこの映画がカンヌで公開されたことによって、囚人交換協定を結んだ実話だなんて、ちょっとした勇気がなかったらなし得なかったこと。なにもハシシを不法所持しなければいいとは限らない。無実の罪だって投獄される恐れなんて世界中どこにだってあるんだと言わんばかりのドキュメンタリータッチが重くのしかかってくる。それにしても、映画の力もすごいものだ。
とにかく、清く正しく生きていかないと、恐ろしいことに巻き込まれるかもしれないってことですね。
脚色賞と作曲賞の2冠とのこと。
ネットで作品中で描かれた出来事が実際あったことなのか書かれている記事を見たが、ご本人はリフキの舌を噛み切っていないし、看守長も殺してないらしい。
よかったー。
まあ、これらの脚色は、「結局悪人になっちゃったじゃん」感をうっすらあたえつつも、当時の理不尽さを描きラストの感慨を増す効果をちゃんと発揮。脚本・演出・演技の勝ち。
でも、実際のヘイズさんは違って本当によかったー。
ヘイズさんが2国間の外交の被害者であったことは事実だけど、そもそもアカンものを運ぶなど、そういう事をやる人がいるから重罪を課して浄化しよう、ってなるのもわかる。
興味本位で罪を犯すのは、旅先の国を汚すことにもなるので、やめましょ。