スパイ容疑で逮捕された80代の老女の数奇な実話をもとにしたジェニー・ルーニーのベストセラー小説を「恋におちたシェイクスピア」のオスカー女優、ジュディ・デンチ主演で映画化。夫に先立たれ、仕事も引退し、イギリス郊外で穏やかな一人暮らしを送っていたジョーン・スタンリーが突然訪ねてきたMI5に逮捕されてしまう。彼女にかけられたのは、半世紀以上も前にロシアのKGBに核開発の機密情報を漏えいしていたというスパイ容疑だった。ジョーンは無罪を主張するが、外務事務次官のW・ミッチェル卿の死後に見つかった資料などから、彼女の驚がくの過去が次々と明らかとなる。ジョーン役をデンチ、若かりし頃のジョーン役を「キングスマン」のソフィー・クックソン、ロシア人の恋人レオ役をテレビシリーズ「女王ヴィクトリア」のトム・ヒューズがそれぞれ演じる。監督はデンチの舞台作品の演出を数多く手がけたトレバー・ナン。
ジョーンの秘密コメント(20)
それが最大の焦点である今作品。
しかしながら、それを検証する術はないが、日本以外の国が核攻撃を受けていない現代までの史実を考えれば、ジョーンが行った行為を売国奴とは一概に言えないのではなかろうか。そう自分は思った。
冗談はさておき「ヒロシマが・・」のあと何と言いたかったのか気になる。「ヒロシマの惨状が私の心を動かしたのよ」かな?
あと息子が母親の弁護士を務めるって実際できるの?法律には疎い私。
この事件を詳細に知っているわけではないため、どこまでが実話でどこを着想しているのか全く分からないが、全体的にストーリーは淡々としており、大きな展開を繰り広げられるわけではない為見ていてウトウトしてくる。
ジュディの演技はさすが。序盤からどちらとも捉えれることのできる表情を披露し結末がとてもワクワクさせられる。ただストーリーのメイン軸は若かりし頃のジョーンのため、ジュディ以外のパートがなんか見応えがなく個人的には魅力を感じなかった。
予告の段階である程度展開は見えてしまう為、これから見る方はあまり予告を見ないで鑑賞するのがオススメか。
話は少し逸れるがこんな高齢者で何十年も前の話が事細かな証言として信憑性があるのかね。その辺は少し気になった。
「この戦争の死者6000万人のうち、2000万人がソ連だ」
ネットで調べたら、本当でした。
以下、主な国の死者数を記します。( )の中はその内の民間人の数です。単位:万人
ソ連 2060(700)
中国 1320(971)
英 38(24)
仏 60(40)
米 29(0)
独 690(267)
日本 310(80)
※オーストリアとポーランドで亡くなったユダヤ系民間人は335万人。
この数字を、当時の状況に置かれていた中で知ったとしたら、ソ連にも〝抑止力〟を与えたい。
そんな気持ちが起きるのも分からないではないような気がしてきました。
(日本人としては、中国の民間人の死者数の大きさもとても気になります。)
コロナ禍による死者数を戦死者と比較する報道がたまにありますが、最近のアメリカでの感染拡大を見てると、今年中に先の大戦の戦死者数を超えるかもしれません。
立場が違えば仕方ない、とはいえ、10万人単位の死者を一発で出すことのできる〝抑止力〟もまたコマの一部でしかない現実の恐ろしさは十分に伝わってきました。
ジュディデンチ主演、とはいえ、9割は出てこなくてセリフもほとんどない。ただ苦悩そうな表情浮かべては、若き日の回想シーンになるイメージ。
とにかくシナリオが微妙で、スパイ要素があるようでなく、ほぼ男のもとをのらりくらり動いて漏洩しまくる、コンプライアンス意識ゼロの職員の話という感じ。
私は世界を救っただの語る前に、根本の理由はそうでもなかっただろう?と。
恋愛で漏洩するやつなんて、本当に死刑より重いのではという、呆れてモノいえない感じの展開。
ため息しか出なかったです。