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KCIA 南山の部長たちコメント(9)
イ・ビョンホンのうちに秘めた鬼気迫る演技もみもの。
ただ、決して難解な内容ではないのですが、日本人が見ると、「少し難しい」と感じるのかもしれません。
それは、顔と名前と専門用語と場所が少しややこしいので、置いてけぼりにされるシーンも出てくると思われるからです。
まず、さすがにイ・ビョンホンは有名なので識別しやすいと思います。ただ、彼以外だと似た雰囲気の顔の人もいて、「…ん?」となるシーンもあると思います。
また、名前が、キム部長、パク大統領、パク元部長、クァク室長など、やはり韓国映画らしい名前が多く、登場人物も少なくないため、ややこしくなります。
さらには、タイトルの「KCIA」というのは、韓国のCIA(中央情報部)のことで、政治が舞台なので韓国の政治の専門用語も出てきます。
ただ、あえて言うと、細かいところは無視してもいいのかもしれません。
全体を見てみると、やっぱり面白いと感じられる作品だからです。
本作は、1979年10月26日に韓国の大統領が「KCIA」に暗殺された実話をベースに描かれています。フィクションの部分もありますが、史実を描いていて、ラストでは「実録映像」に変わります。
映画で描かれるのは、「暗殺事件発生の40日前」から「暗殺事件当日」までなので、案外、短い期間なのです。
しかも「韓国版のCIA」なので、韓国だけではなく、アメリカやフランスも舞台となっています。
さらには、意外なところで「日本語」で話し始めたり、「日本の週刊誌」が出てきたり、「日本のお札」が出てきたりもします。
ちなみに、副題の「南山の部長たち」というのは、「KCIAの歴代トップたち」という意味です。
「KCIA」という大統領直属の諜報機関は、大統領に次ぐ強大な権力と情報を握っているため、「KCIAのトップ(部長)」は大統領の次に権力を持っている存在でした。
そして、「KCIA」は南山という場所にあったので、その「歴代の部長たち」は、場所に因んで「南山の部長たち」と呼ばれ恐れられていたのです。
本作では、アメリカの下院議会聴聞会で韓国大統領の腐敗を告発するパク元部長と、イ・ビョンホンが演じるキム部長の2人が登場します。
わずか40日間を描いた作品ですが、「今から約40年前の韓国って、こんな感じだったの?」と、いろんな面で発見や驚きがあると思います。
果たして「イアーゴ」は誰だったのか? これだけでも十分に面白いサスペンス映画です。
なお、評価は、知識の有無で平均3.5~4.5点くらいになると思うので中間の4点にしておきました。
物語が展開するなか、金 載圭氏の追い詰められた末の行動がかの「明智光秀」に重なって仕方がなかった。ライバルたちの闘争の末に権力が転がり込んできた全 斗煥はさしずめ「豊臣秀吉」といったところか。
当たり前のことだが、本作は史実をベースにしたフィクション映画である。
当時KCIA部長であった金 載圭氏が朴 正煕元韓国大統領を暗殺したという事件だけが真実であり、金 載圭氏の動機含めた因果と犯行のプロセスはあくまで想像の域に過ぎない。
韓国内でもの金 載圭氏の評価は分かれているようだが、少なくとも本作制作サイドは朴の長期独裁政権時代の打破に一石を投じた彼の行動をいくぶん好意的に評価して描いている。
冷戦下、東側のみならず西側が支援する東南アジアやアフリカ諸国政府の軍事独裁体制を米国政府および情報当局が直接間接問わず積極的支援してきた史実と、世界は今そのツケを払わされている事実を忘れてはいけない。
社会派の作品は群を抜いて優れた作品を世に送り出す韓国映画界は、政治モノになると途端にその矛先が鈍ってくるのは気のせいか。まあ、社会モノも政治モノも韓国に大きく後塵を拝する日本映画界よりはマシであろうが。
ウ・ミンホ監督は2作前の「インサイダーズ 内部者たち」でイ・ビョンホン(破天荒なヤクザを熱演)と組み、韓国のR指定作品として歴代最高の動員数を記録した。同監督の「スパイな奴ら」も配信で観たが、いずれもケレン味あふれる演出という印象。だが今作は実際の暗殺事件に基づくこともあってか、ソリッドでストイックな演出に徹している。イ・ビョンホンも打って変わって七三に固めた髪に眼鏡でイケメンオーラを封印し、大統領からの理不尽な命令に追い詰められていくKCIAのキム部長を的確に演じた。いくつもの出来事と状況が積み重なり、大統領暗殺という究極の一手に至るまで、場面場面の丁寧な心理描写でじわじわと緊張が高まるさまは、弓がゆっくりとキリキリと引かれていくかのよう。放たれた矢と同様、決行はほんの一瞬だが、そこに至るサスペンスの盛り上がりこそが本作の肝だ。