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エクソシスト 信じる者コメント(20)
三つ星以上でも以下でもない感じの映画ですね。
悪魔祓いの映画は、悪魔が憑いた人を祓うという一連の過程は崩せないのでマンネリ化しやすいのですが、そこにどのような新鮮味を出すのかが観る前の一つの注目点でした。
今回はビクターの娘のアンジェラと友人のキャサリンに、悪魔が取り憑いて悪魔祓いをするという基本的な流れは初代エクソシストと同じです。
途中で助けに入った神父がいとも簡単に悪魔に殺されてしまい、かなり上級の悪魔と推測されます。
悪魔が2人の少女のうち、どちらを生かしたいか選べと問いかけてきます。ここがポイントでした。
冒頭でビクターの妻が、建物の崩壊で負傷するという伏線が敷かれていました。この時ビクターは、お腹の中のアンジェラよりも妻の命を優先していたため、悪魔に弱みを突かれました。
しかし、ビクターにとってアンジェラも大切な娘に変わりなく、ビクターとアンジェラのお互いの信じる心が合致したため、アンジェラを取り戻すができたと感じました。
逆にキャサリンの父は迂闊に悪魔の誘いにつられて、生かしたい方をキャサリンと口走ったため、悪魔の生贄にされたと感じました。2人の父親の行動の対比が面白かったです。"悪魔の誘いに乗ってはいけない"は金言だと思います。
2人の娘が森で何があったのかは明らかにされませんでしたが、全体的に見応えのある内容でした。
追記
映画の中でサブリミナル効果のように時々悪魔のような顔が瞬時に写し出されます。怖くなるわけではないのですが、面白い手法だと思いました。
ファンとしては観てよかったの一言。
普遍的なテーマであり続けて欲しいです。
ハイチのリゾートから始まるオープニングは意表をつき、期待度が高まる。
12年前、ここでの地震で妊娠中の妻を亡くしたヴィクター(レスリー・オドム・Jr)はその時に生まれた娘のアンジェラを男手ひとつで育ててきた。
ある日、アンジェラと友人のキャサリンの少女2人が森で行方不明になる。
3日後に発見されるが、2人は悪魔に取り憑かれたような行動や言動を繰り返す。
ヴィクターはかつて、自分の娘の悪魔祓いを経験したという女性(エレン・バースティン)に助けを求めるが・・・
クライマックスの悪魔祓いがこの映画の賛否を分ける。
そしてここからこそが副題でもある「信じる者」の話だ。
黒人、白人、神父、牧師、ブードゥ教の呪術師などが協力して悪魔に立ち向かう。
悪魔は分断や戦争の暗喩だろう。
それに対し、宗教や人種を超え信じるものが力をあわせる。
あるテーマのために用意された結末は象徴といえども違和感が残る。
そして、ホラーにこのテーマは必要なのだろうかという点も気になった。
でもエレン・バースティンと…は、ご褒美感ある。
カソリックのエクソシストからは逸脱してるけど、テーマ的にはそれを目指していたのかな。異教徒の怪しげなまじないを許容してるけど、見かけの宗教の違いが重要なのではなくて、家族や隣人の愛を信じて、邪悪なものに恐れずに立ち向かうことが本質なのかと。
ただそれを『エクソシスト』の世界の枠組みでやろうとするのが、受け入れられるかはまた別の話だけど。
シリーズへの思い入れはゼロなので、これはこれでありだと思った。序盤もう少しコンパクトにすればいいのに。