「96時間」シリーズのリーアム・ニーソンが主演を務め、地下に閉じ込められた26人の命を救うため巨大トラックで危険な氷の道を走り抜けるドライバーの戦いを描いたレスキューアクション。カナダのダイヤモンド鉱山で爆発事故が起こり、作業員26人が地下に閉じ込められた。事故現場に充満したガスを抜くための30トンもの救出装置をトラックで運ぶため、4人の凄腕ドライバーが集められる。鉱山への最短ルートは厚さ80センチの氷の道「アイス・ロード」で、スピードが速すぎれば衝撃で、遅すぎれば重量で、氷が割れて水に沈んでしまう。地下の酸素が尽きる30時間以内に装置を届けるべく、命がけでトラックを走らせる彼らだったが、事故には危険な陰謀が隠されていた。共演に「マトリックス」シリーズのローレンス・フィッシュバーン、「リンカーン
秘密の書」のベンジャミン・ウォーカー。「アルマゲドン」などの脚本家ジョナサン・ヘンズリーが監督・脚本を手がけた。
アイス・ロードコメント(11)
結構、世に聞こえた映画の脚本や制作にかかわっているヘンズリー監督... 監督としては過去に『パニッシャー』や彼としたらキャリア・ハイの『Kill the Irishman』などがあることを前提に考えると、この映画『アイス・ロード』ではかなり他の映画とはティストが異なっている。
それとニーソン出演の映画としたら雪山を舞台にした『スノー・ロワイヤル』なんかもあるけれども、それに比べるとアイス・ロードと言われるくらいに氷の道が舞台となっているので、寒さ対策のためかスタントマンも含め全員が着ぶくれのせいか動きが緩慢でアクションに精彩を欠いているし、エンジンがかからないと、エンジンと連動しているウインチも作動できないのに横倒しになったトラックを立て直すシーンでは、そのウインチが動き完璧に的を外している。それとタイヤチェーンが付いたり、なかったりとまた途中でトラックの色が真っ赤から黄色になったりしているのに知ってか知らずか、そのまま映画に流している... 昔、映画でマイクの映り込みのような事故があった映画もあったけどそれは昔のことで、今の世の中であるとは!? はっきり言って、ニーソン兄いの映画は最近、見る価値を見出せないし、無茶ぶりが多すぎる。
“You don’t know what fear is. But you’ll see. It’s catching. It’s catching
like smallpox. And once you get it, it’s for life.”
1953年の映画『恐怖の報酬』でのデックのラインより
それと本作が過去二度ほど映画化されている『恐怖の報酬』の雪バージョンと思っていると、さすがハリウッド流のアレンジをすることで、トラックによる恐怖を演出したスリリングさが全くなくなり、トラックのスピードのようにレーシングカーには勝てない愚鈍さだけが目立ってしまっている。
最後は、そんなに早く、坑口ガス・インタフェースが装着できて全員無事でした... って、「なんじゃ~ぁ? こりゃ~ぁ!」って柴田刑事も生き返って、叫びましたとさ シニカルすぎて失礼
それと製作総指揮者が多くなれば映画もつまらなくなる法則は間違いがありませんでした。
ー 今作は、アクション俳優に華麗に転身した、御年69歳のリーアム・ニーソン主演作品の中では、地味な作品である。
派手なガンアクションは殆どない。
が、どこか社会派要素も絡ませた物語が、時間を忘れさせる作品である。
何故なら、地味な労働者であり、どちらかと言えば、社会組織に馴染まない人々、マイク(リーアム・ニーソン)と弟で戦禍によるptsdにより失語症になってしまったガーディ(マーカス・トーマス:好演だと思った。)。
先住民族であるがゆえに、何処か社会組織に馴染まない女性タントゥー(アンバー・ミッドサンダー)が、鉱山に閉じこめられた兄を助けるために、途中で、鉱山会社の現地幹部シックル達のオカシナ動きを察知し、幹部の側の謎の男トム(ベンジャミン・ウォーカー)の執拗なまでの妨害にもめげず、アイス・ロードを進む過程が、ハラハラしながらも面白いからである。ー
◆感想
・善良なトラック会社の経営者ジム(ローレンス・フィッシュバーン)が、鉱山会社の要請を受け、生き埋めになった26名の炭鉱夫を救出するために、マイクとptsdに苦しみながらも優秀な整備士ガーディ、タントゥーをトラックドライバーとして、採用し、高額の金を代償に危険極まりない湖上に冬季のみ走行できるアイス・ロードを走り、”坑口装置”を運ぶ。
ー 彼らは、金に執着するよりも、おなじキツイ仕事をしている炭鉱夫を助けるために、集まったように見える。そして、謎の男トム・・。ー
・”良い人を演じさせたらこの人”ローレンス・フィッシュバーンが、湖に呑まれてしまい・・。
ー もう少し、活躍して欲しかったよ・・。トムが犯人はタントゥーではないか・・、と誘導する。ここら辺の描き方が粗い。少し、残念。ー
・だが、トムの素性が露わになってからは、物語は生き生きと躍動し始める。ついでに、アイス・ロードもうねり始める・・。
ー アイス・ロードが実在する事に驚き、氷が軋む音が怖い・・。ー
・困難な時にも、ガーディの力量が発揮される。横転したトラックを戻すシーン。そして、ガーディが湖に落ちた際に、マイクは氷の湖に飛び込み・・。
ー 兄弟の絆が良く分かるシーンである。描かれないが、二人が職を転々としながらも二人で生きて来た背景が、仄かに伺える。ー
□”恐怖の報酬”を思い出させる橋のシーンで、ガーディが自らの命を懸けて行った尊崇な行為。
・タントゥーが、炭坑内に閉じこめられた兄を助けるために、奮闘する姿も良い。
<愚かしきトリアージ判断をした、炭鉱責任者達。仲間を次々に失いながらも、”坑口装置”を落盤事故を起こした鉱山に届けたマイクとタントゥー。
次々に助けられる人々の姿。抱き合う、タントゥーと兄。
そして、事故を隠蔽しようとしたシックルにマイクが見舞った労働者の正義のパンチ。
地味だが、ジンワリと感動が起き上がってくる作品。
”Based on The True Story”とテロップに出ても、おかしくないなと思った作品でもある。>
楽しく見ることができたのでとても満足してます!
ワイルドスピード的に目をつぶればそれなりに楽しめる作品でした。
もうちょっとヒールの面子が魅力のある演出があると更に良かったのですが。
全体的に脚本は悪くなかったと思いますが
タイトルがアイス・ロードなのは安直すぎるかな。
紅一点のアンバーミッドサンダーをどこかで見たと思ったら
マークスマンに出てた方でしたか。